その言葉を単独で差し出されたら読める人はほとんどいないかも?という、読めないけど読めたら自慢できそうな“難読漢字”をクイズ形式で紹介していきます。
今回は、近頃あまり見かけない、ある道具から。
「盤」といえば、連想するのはお皿状のものですよね。円盤、レコード盤など。
もしかして、空飛ぶ円盤からの当て字で「ユーフォー」? なんて思ってしまった人、いくらなんでもそこまでは飛ばないんですよ。三つ目の漢字「盤」はそのまま「ばん」と読みます。
難読漢字のタイプにも色々ありますが、今回はその中から二つのタイプに注目してみます。
まずは「熟字訓(じゅくじくん)」と呼ばれるもの。これは「煙草=たばこ」や「小豆=あずき」、「今日=きょう」など、熟語としてまとめて、ある読み方をするものです。
もともと日本語にあった言葉を漢字で表記する際に、その意味から漢字を当てたものなので、使われている漢字単体ではまったくそんな読み方にはならないというものです。
もうひとつのタイプは「当て字」です。これは、漢字の意味よりも、音のほうを利用して、もともとの日本語や外来語に当てたものです。
たとえば「独逸=ドイツ」や、ちょっと懐かしい「夜露死苦=ヨロシク」などもこのタイプです。
この二つの分類、どちらにも当てはまるような漢字(熟語)もありますが、今回の「十露盤」は、音を当てた後者のほう。
「十」の字は、結構意外な読み方をされますよね。たとえば苗字で「五十嵐=いがらし」さんはよく聞きます。でも今回は「十=が」ではありません。
ヒントは…
生まれたときの父親の年齢から名前をつけられたという、太平洋戦争時の山本五十六海軍大将。この方「いそろく」さんです。
「十」を「そ」と読むパターンには、百貨店の「そごう」もあります。江戸時代から続く「十合呉服店=そごうごふくてん」が始まりだったそうです。
そういえば、江戸時代の呉服屋さんには必ずあったでしょうね「十露盤」。
というわけで、もうわかりましたね。