毎月の電気代、まめにチェックしていますか。冷暖房を使う季節などは特に電気代がかかるため、翌月に届く請求額を見てビックリすることもありますよね。普段あまり意識せずに電気を使っていますが、そもそも電気代はどのように計算されているのでしょうか。電気代を無理なく賢く節約するには、その内訳や計算方法などを理解するのが早道です。この記事では、電気代の計算方法を説明するとともに、暮らしのなかで電気代を節約する方法や家電の上手な使い方などを紹介します。
1.電気代の内訳と計算方法とは?
電気代の計算方法は?
電気代は、基本料金と電力量料金の合計に、再生可能エネルギー発電促進賦課金などを加えたものです。計算式で表すと、「基本料金+(電力量料金単価×使用電力量)±(燃料費調整単価×使用電力量)+(再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用電力量)」となります。
用語について
基本料金
基本料金は電気の使用契約をすると毎月かかる固定の金額です。30A(アンペア)や40Aといった契約容量によって、またプランによって異なります。基本料金以外は使った電力量に応じて変動します。
電力料金単価
電力量料金単価は1kWhあたりの金額です。使用量によって三段階に設定された従量料金であり、電気を使うほど単価は高くなります。
燃料費調整単価
燃料費調整単価とは、石油や石炭など電気をつくる際に燃料費にかかる金額です。燃料費は市場や為替などによって価格が変動するため、毎月の電気代で調整されています。
再生可能エネルギー発電促進賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、電力会社が再生エネルギーを買い取る費用を消費者が負担しているものです。石油や天然ガスといった資源が少ない日本では、そのほとんどを海外からの輸入に頼るしかありません。そのため、太陽光や風力・水力などの再生可能な自然エネルギーを活用した発電を普及・拡大することを目的とし、2012年にFIT(固定価格買取制度)が制定されました。再生エネルギーによってつくられた電気は毎年、国によって単価が定められ、電力会社に買い取りの義務が課せられています。このときの買取金額を電気の消費者全員で負担するのが、再生可能エネルギー発電促進賦課金です。つまり、電気の契約者全員が地球に優しい発電方法の普及・拡大に協力していることになります。
2.プランや契約容量で基本料金はどう変わる?
電気代の基本料金は、契約している容量やプランによって異なります。東京電力の基本料金(2019年1月現在)を例に紹介しましょう。一般的な家庭でよく利用されているのが「従量電灯B」というプランです。この場合の契約容量は10~60Aのなかから選択でき、20A以上は10A刻みで基本料金が設定されています。基本料金は10Aで280.80円、15Aで421.20円、20Aで561.60円、もっとも大きい60Aで1684.80円です。これ以上になる場合は「従量電灯C」を契約します。電気の契約容量は利用者が自由に選択できますが、選ぶときには「同時にどれだけの電力を使用するか」を考えなくてはなりません。たとえば、食事の支度をしているとき、炊飯器と電子レンジを同時に使うことがあるでしょう。照明器具や冷蔵庫でも電力を使用しています。さらにリビングではエアコンを使い、家族がテレビを観ていることなどを考えると、それなりの電力が必要です。
家電のサイズによっても消費電力は異なりますが、5.5合炊きのIHジャー炊飯器では13A、30Lクラスの電子レンジは15Aを使用します。照明器具2A、冷蔵庫2.5A、10畳用のエアコン(暖房)6.6A、プラズマテレビ4.9Aとすると、合計で44Aです。40A契約でこれだけの電気を一度に使用するとブレーカーが落ちてしまうため、50A以上を契約する必要があります。また、ライフスタイルによって選べるプランもあります。昼間はほとんど外出していて夜に電気を使うことが多い場合には、夜間の電力量料金を低めにしたプランがおすすめです。東京電力には「夜トク8」「夜トク12」などのプランがあります。この場合の基本料金は1kWあたり210.60円を契約電力にかけて求めるため、契約電力の大きさによって変動します。
3.家電の消費電力を調べるには?
電気代の基本料金にかかわる契約容量を決めるには、同時に使用する家電の消費電力を意識しなくてはなりません。テレビやエアコンなどの消費電力はどうやって調べたらよいのでしょうか。まず確認したいのは、製品本体に貼られているラベルや取扱説明書です。家電の消費電力はワット(W)で表示されていますので、100Wで1A、1000W(1kW)で10A、1500W(1.5kW)で15Aとして計算します。ラベルも取扱説明書も見あたらない場合は、メーカーのホームページで検索してみましょう。消費電力が10Aを超える家電には、炊飯器、電子レンジ、ドライヤー、アイロンなどがあげられます。これらの家電を同時に使うことが日常的にあるとしたら、あらかじめ契約容量を多めにしておくと安心です。
4.電気代の節約には何が効果的?
①契約容量と料金プランを確認する
電気代を節約するためにまず確認したいのが、契約容量と料金プランです。たとえば東京電力で従量電灯Bプラン50Aを契約している場合、月々の基本料金は1404.00円です。40Aに下げると1123.20円となり、これだけで280.80円の節約になります。家族の人数や利用している家電の消費電力によっては、それほど大きな容量はいらないかもしれません。また、ライフスタイルに応じたプランの見直しも考えてみましょう。炊事や洗濯など家事のほとんどを夜に行っているとしたら、夜間の電力量料金が安くなるプランがお得になることもあります。逆に昼間の電力量料金は割高になるため、炊飯器や洗濯機のタイマーを利用して、明け方までに炊飯や洗濯を済ませておくといった工夫が必要です。
②家電の利用方法を見直す
エアコン
家電の利用方法を見直すのも電気代の節約につながります。まず電力消費が大きいイメージのあるエアコンから考えてみましょう。エアコンは室内を設定温度まで暖めたり冷やしたりするときに多くの電気を使うため、つけたり消したりするのではなく自動運転にしたほうが電気を使いません。温度設定は夏なら28℃、冬なら20℃を目安にしましょう。自動運転にしたうえで、扇風機やサーキュレーターを利用して冷気や暖気を部屋に循環させるのがコツです。2週間に一度くらいのペースでフィルターを掃除すると運転効率が高まり、電気代の節約につながります。室外機の周りに物が置かれたり草でおおわれたりしていないかもチェックしましょう。
冷蔵庫
常に電気を使っている冷蔵庫についても考えてみましょう。まず、設置場所の確認です。冷蔵庫が壁にピッタリとくっついていたり、上に物が置かれたりしていないでしょうか。冷蔵庫は周囲に適度なスペースがないと放熱ができず、電気代がかかってしまいます。必要なスペースは製品によって異なりますが、上部は5cm以上、左右は2~3cm以上空けるようにしましょう。つぎに、庫内の確認です。温度設定スイッチはこまめに切り替えていますか。季節によって温度設定を切り替えると電気代の節約になります。食品の詰め込み過ぎにも要注意です。冷蔵庫は庫内の冷気を循環させたほうが運転効率も上がり、電気の使用量は少なくなります。反対に、冷凍室はしっかりと詰め込むようにしましょう。食品同士が冷やし合い、効率よく凍らせることができるからです。冷蔵庫も冷凍室も庫内の温度を上げないために、なるべく開閉は少なくし、食品は熱がとれてから入れるようにしましょう。
その他
照明をこまめに消す、テレビやパソコンの画面を省エネモードにする、暖房便座は設定温度を下げて必ずふたを閉めるなど、日々の小さな積み重ねは電気代の節約に有効です。プラグをコンセントにつないだままでいるとそれだけで待機電力が使われるため、長時間使わない電気機器はプラグを外しておきましょう。また、スイッチひとつで待機電力をカットできる節電タップを利用する方法もあります。外出前や就寝時にパチパチとスイッチを切るだけなので簡単なうえ、かなりの節電効果が期待できます。
③家電を新しいものに買い換える
もし長年使っている古い家電があれば、新しいものに買い替えてみてはいかがでしょうか。最新の家電は性能がよく、消費電力も少なくなっています。照明器具をLED照明に切り替える、10年以上使っているエアコンや冷蔵庫を新しくするなどすれば、年間1万円以上の電気代節約が可能です。買い替えで電気代がどのくらいお得になるのか確認するには、環境省が提供している「省エネ製品買換ナビゲーション『しんきゅうさん』」を利用してみましょう。使用中の製品と購入予定の製品との年間消費電力量や電気代などの比較、使用時間や使用状況に応じた詳細な比較などが簡単にシミュレーションできますよ。
5.自分に合った電力料金プランを見つけよう!
2016年4月からの電力全面自由化により、従来の電力会社に加えてさまざまな会社が電力を販売できるようになりました。会社によって料金プランやサービスもさまざまです。代表的なものには、従来の三段階設定の従量料金を二段階にしたプラン、基本料金0円・単価一律で使ったぶんだけを支払うプラン、時間帯や平日・休日で料金が変動するプランなどがあります。また、携帯電話やガスなどとセットで契約することで割引が受けられるプランや、ガソリンが安くなるプランなどもあり、バラエティに富んでいます。
2019年1月現在、関東甲信越エリアだけでも選べる小売電気事業者は63社、料金プランはなんと250件もあります。このなかから自分にピッタリのプランを探し出すのは大変ですよね。そんなときは電気料金プランを一括で比較できるサービスを利用してみてはいかがでしょうか。現在契約している電力会社の検針票などがあれば、インターネットで簡単に試算できます。電気代だけでなく付随するサービスも比較できるため、自分に合った会社やプランを探しやすいというメリットがあります。クレジットカードやポイントサービスを利用している場合は、ポイント還元率の高さで選ぶのも家計の節約につながるでしょう。
お得なプランを選ぶには、家族構成や在宅の時間帯など、ライフスタイルをしっかり考えなくてはなりません。契約の制限事項にも要注意です。電気代が安くなる代わりに長期契約が条件というプランもあります。途中解約すると違約金が発生することがあるため、1~2年で引越しの可能性がある場合には割高になってしまいます。そのほかにも、結婚や出産で家族が増える、退職や起業で家にいる時間が長くなるなど、ライフスタイルの変化によってプランが合わなくなることもあるでしょう。今後ライフスタイルが大きく変化する可能性がある場合は、契約前に必ずチェックすることをおすすめします。
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