白髪をしっかり染めたつもりでも、数日経つと、逆に染めた部分がキラキラして目立ってくることはありませんか?キラキラ白髪になってしまうのには、それなりの理由があるんです。
今回は、自分で染める場合を想定して、白髪染めについてご紹介します。
オシャレ染めで白髪は染まらない
同じカラー剤でも、オシャレ染め(通常のヘアカラー)と白髪染めには大きな違いがあります。まず、その違いとそれぞれの特徴について見ていきましょう。
◎オシャレ染めとは
一般的に髪の黒い色を壊しながら、同時にそこに色を入れる薬剤です。色味を変えたり明るく仕上げるのが得意。そのため、薬剤自体に黒っぽい色素がそれほど含まれていないので、もともと色素がない白髪をしっかり染めることができません。薄く色付く程度です。
つまりおしゃれ染めは“黒髪用”のカラー剤と言えます。
◎白髪染めとは
オシャレ染めと違い、茶や黒っぽい色素を多く持っているので、白髪にもしっかり色をつけることができます。そのため、逆に髪を明るくすることが不得意なので、黒い髪を明るくすることに向いていません。
白髪染めは、文字通り“白髪用”のカラー剤です。
白髪を染めてもキラキラと浮いて見える理由
カラーをしたばかりなのに、髪の表面にキラキラと白髪が浮いて見えることがありませんか。それにはちゃんとした理由があるんです。
◎オシャレ染めで染めてしまった
先に紹介したとおり、オシャレ染めでは白髪をしっかりカバーできるだけの色素を持っていません。なので、白髪にうっすらと色が入るだけで、逆にキラキラと浮いて見えてしまうのです。
◎白髪染めを使用したのに、キラキラ浮いて見える
白髪内部まで色素が入っていないのが理由です。
白髪染めは「塗った量」「置いた時間」がポイント!白髪は水分量が少なく硬い性質のため、薬剤が弾かれやすく、その分浸透するまでに時間がかかります。
塗った量が少ない場合、時間をしっかり置いても、白髪内部まで色素が浸透しきれないことがあります。ロングや毛量の多い方は、例えば白髪染めを2つ買って、たっぷり薬剤をつけるようにしてみてください。薬剤がしっかり髪を覆ってくれれば、浸透力が上がります。
時間は、薬剤をしっかりつけた上で「20~25分」置くことが望ましいです。15分くらいでは、まだ白髪内部まで浸透しきれていないので、キラキラ浮いた感じになりやすくなります。
また、明るめ設定の白髪染めの場合は、茶色や黒っぽい色素が明るい分薄いので、しっかりカバーしたいときは、仕上がりの明るさをもう1つ暗くすることをオススメします。
◎しっかり染まったのに、数日したらキラキラ浮いてきた
白髪染めの化学成分が髪に残ってしまったのが原因です。化学成分が残ると、髪本来のバランスが崩れてしまうので、その状態で数日シャンプーやすすぎを繰り返すことで、必要以上に髪の色素が抜けてしまうのです。
本格的なアフターケアは美容室でないと難しいですが、自宅でも簡単にできる応急処置が「炭酸水」を使うことです!
洗い流す5~7分前に炭酸水のキャップを開け、事前に炭酸を少し揮発させて準備をしておきます。時間になったらシャワーで薬剤をしっかりすすぎ、シャンプーへ移る前に、顔を洗面器の真上に近づけ、頭に炭酸水をかけます。すると、洗面器に炭酸水が溜まりますので、それを手ですくって髪に何回も馴染ませます。3~5分ほど繰り返すと良いでしょう。その後、いつも通りシャンプーをします。こうすることで、色落ちしやすくなっている髪の状態を緩和し、必要以上の色落ちを軽減させることができます!
白髪染め以外に白髪をカバーする方法
◎ヘアマニキュア
白髪染めのように薬剤を塗布する仕様ですが、白髪染めとは全く別物で、髪の表面をコーティングして色を付け白髪をカバーするのが特徴です。電子の力で髪と結合します。
メリットは「髪へのダメージが全くない・頭皮がかぶれる心配がほとんどない・髪に少しハリが出る」です。デメリットは「頭皮や顔につくとなかなか取れない・髪の表面につくため色落ちが早い・髪を明るくすることができない」です。
白髪染めの薬剤でかぶれた経験がある方は、髪や頭皮に優しいヘアマニキュアで白髪をカバーすることをオススメします!白髪染め以外の方法では、白髪のカバー力は○です。
◎トリートメントカラー
トリートメントの中にヘアマニキュアのようなものが含まれているトリートメントです。毎日のシャンプー後に使うことで、少しずつ髪の表面をコーティングし、白髪を徐々にカバーしてくれます。
使用をやめると、シャンプーで少しずつコーティングが取れ、白髪が浮いてきますので、使い続けることが必要になります。白髪染め以外の方法では、白髪のカバー力は△です。
◎紅茶
ネットで話題になっている方法です。濃く煮出した紅茶を作り置きしておき、毎日白髪部分につけるというものです。
紅茶にはアミノ酸や消臭効果がありますので、髪にハリコシを与え、頭皮のにおいを緩和してくれる効果が期待できます。
白髪染めやヘアマニキュアのように化学的・電子的な力で結合するわけでなく、紅茶の色素が髪の中に一時的に入るくらいですので、カバー力自体はあまり強くありません。しっかりと白髪をカバーしたい方にはあまりオススメしませんが、この方法だと、ほとんどお金をかけずにできるので、チャレンジしてみるのもいいですね。
使い方は、毎日のお風呂上がりに、煮だした紅茶を頭皮・髪にスプレーして揉み込みます。その後、タオルドライをし、ドライヤーで乾かしに移りますが、紅茶の色素がタオルにつく可能性がありますので、汚したくないタオルは使わないほうがいいでしょう。
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美容師をしています。とにかくお客様に喜んでいただくことが大好きで、一人ひとり丁寧に気持ちを込めて仕事をさせていただいております!今日まで約10年間、業界で過ごしてきて、髪・頭皮・肌についての専門知識を豊富に持っています。その専門知識を分かりやすくお伝えし、今後のオシャレに役立つよう記事を書かせていただきます!
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