コラム
サイズが合わなくなったとき？ いつも着ているお気に入りが、汚れたり傷んだりしたとき？ 持っている洋服が時代遅れになり、流行っている最新の物がほしくなったとき？
3番目の“流行りものがほしいから”と答えた人は、物を持ち過ぎる可能性アリ。意志を持って流行り物を自分らしく取り入れるのは大いに結構なのですが、手あたり次第に雑誌やテレビからの情報を鵜呑みにして試してしまう人は、“自分が大切にしたい物はコレ！”という軸がなく、なんとなく生きている人が多いのです。
こういう人は、“平均値”が大好き。人のことを常に気にして、その真ん中に合わせていくと安心するから、主体的な取捨選択能力が極めて弱いのが特徴です。
例えば、人から「防災グッズは1週間分必要なんだって」と言われれば、すぐに注文し、「今年のトレンドカラーはこの色」と聞けば、自分に似合うかどうか、手持ち服と合うかどうかなどお構いなしに買いに走ってしまう。テレビや雑誌を眺めている時間が長く、情報源と言えばそこから。玉石混交の様々なインフォメーションをよく考えずに信じ、その言いなりになってしまうのです。自分で考えない状態が、心地よくラクと感じる人にこの傾向は高いと言えます。
そうやって“受け身”の情報によって増えていった物たちだから、当然あまり興味が持てない。なんとなく買っているから、その服のトレンドが終わったことにも気づかないし、捨てる気も起らないという状態に陥ってしまうんです。こういう風に物をためていく人たちは、こだわりのあるコレクターとはまったく違います。
でも、いったんはこれで解決したとしても、自分で決めることができないから、ライフスタイルが変わったらまた必要な物、不必要な物がわからなくなってしまう。自分で都度対応できないとなると、一生、物の「いる・いらない」を自分で判断し、管理するという状態にはたどり着けません。
だから、こういう人には「人に聞くのではなく、自分で考えよう」と伝えたい。
頭で考えているだけでは具体的に物の整理やより分けができないという場合は、紙に書き出すなどの方法で、常にその時に自分に必要なもの、不必要なものを判断するトレーニングをすること。そうすれば、徐々にいるものだけが手元に残るようになります。
もしくは、こういう人って、とても外から影響されやすい。そこを利用して、その時々に誰かいいモデルケースになる人を見つけて、参考にするのも一つの方法。例えば、すっきり片づいているママ友の家に行って、やる気スイッチを押してもらい、片づけの重い腰を上げてもいいと思います。
でも、残念ながらこの方法は、逆の可能性もあるから要注意！ とても汚い家に行けば、「ああ、これでいいんだ」と安心してしまうので、そういう家には近づかないことです。
ちなみにこのタイプの人に一番効果的なのは、身近な家族が声かけしたりほめること。平均値が好きな人というのは、実は性格的に言うと、波風立てるのが苦手なやさしい人が多いんです。だから、家族の反応がすごく気になる。
誰も何も言わないのであれば「みんなが不満がないのなら、現状維持が一番」と思いこみ、今の状態をキープしようとします。でも、家族から、「片づいている方がいい」とか「○○ちゃんがうちの玄関がきれいだねって言ってくれてうれしかった」などという言葉を聞けば、「よし、家族のためにいっちょ頑張るか！」という気分になります。自分の家族に、本当のところはわが家の現状についてどう思っているのか、意見を聞いてみるのもいいかもしません。
吉川さんのアドバイスをもっとご覧になりたい方は、こちらの最新著『あなたもつかめる！ もう探さない人生』（1200円＋税・主婦の友社刊）をご覧ください。整理整頓や収納が苦手な人必見！ 無理なく部屋がきれいになって、“一生リバウンドしない”片づけルールが満載です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4074163500
＜著者プロフィール＞
吉川永里子（よしかわ・えりこ）
収納スタイリスト®／Room&me代表／整理収納アドバイザー1級認定講師
「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、女性目線・ワーキングマザー目線で整理収納やライフスタイル提案を行う。メディアでのアドバイス以外に、個人のお客様のお宅へも積極的に伺っている。講演・セミナー・ワークショップなどでは、テンポのいい分かりやすい言葉で片づけについてレクチャー。『Como特別編集 吉川永里子のクローゼット収納―衣替え必要なし！』『元 「片づけられない女」の幸せの引き寄せ方 片付け道』（ともに主婦の友社）など著書多数。プライベートでは夫と2人の息子と52平米の賃貸マンションで暮らす。
http://www.roomandme.net
取材・文／栗田瑞穂
“なんとなく生きている人”は危険！流行に流されまくって、物が増えていませんか？
更新日：2017.10.28
「流行っているから」を買う理由にしてはならない
あなたは、どんなタイミングで新しい服を買いますか？サイズが合わなくなったとき？ いつも着ているお気に入りが、汚れたり傷んだりしたとき？ 持っている洋服が時代遅れになり、流行っている最新の物がほしくなったとき？
3番目の“流行りものがほしいから”と答えた人は、物を持ち過ぎる可能性アリ。意志を持って流行り物を自分らしく取り入れるのは大いに結構なのですが、手あたり次第に雑誌やテレビからの情報を鵜呑みにして試してしまう人は、“自分が大切にしたい物はコレ！”という軸がなく、なんとなく生きている人が多いのです。
こういう人は、“平均値”が大好き。人のことを常に気にして、その真ん中に合わせていくと安心するから、主体的な取捨選択能力が極めて弱いのが特徴です。
例えば、人から「防災グッズは1週間分必要なんだって」と言われれば、すぐに注文し、「今年のトレンドカラーはこの色」と聞けば、自分に似合うかどうか、手持ち服と合うかどうかなどお構いなしに買いに走ってしまう。テレビや雑誌を眺めている時間が長く、情報源と言えばそこから。玉石混交の様々なインフォメーションをよく考えずに信じ、その言いなりになってしまうのです。自分で考えない状態が、心地よくラクと感じる人にこの傾向は高いと言えます。
そうやって“受け身”の情報によって増えていった物たちだから、当然あまり興味が持てない。なんとなく買っているから、その服のトレンドが終わったことにも気づかないし、捨てる気も起らないという状態に陥ってしまうんです。こういう風に物をためていく人たちは、こだわりのあるコレクターとはまったく違います。
このタイプは家族にほめられることで変わる！
私のお客様でも、こういったタイプの方は時々いらっしゃいます。すべてのことを自分で決められないから、服を減らそうと言っても、「だいたいどれくらい残せばいいですかね？」と逆に聞かれてしまう。そんなときは、具体的なシーンを想定して、トップスはこれだけ、ボトムは何本……と一緒に考えて、必要なセットを作る作業をするんです。でも、いったんはこれで解決したとしても、自分で決めることができないから、ライフスタイルが変わったらまた必要な物、不必要な物がわからなくなってしまう。自分で都度対応できないとなると、一生、物の「いる・いらない」を自分で判断し、管理するという状態にはたどり着けません。
だから、こういう人には「人に聞くのではなく、自分で考えよう」と伝えたい。
頭で考えているだけでは具体的に物の整理やより分けができないという場合は、紙に書き出すなどの方法で、常にその時に自分に必要なもの、不必要なものを判断するトレーニングをすること。そうすれば、徐々にいるものだけが手元に残るようになります。
もしくは、こういう人って、とても外から影響されやすい。そこを利用して、その時々に誰かいいモデルケースになる人を見つけて、参考にするのも一つの方法。例えば、すっきり片づいているママ友の家に行って、やる気スイッチを押してもらい、片づけの重い腰を上げてもいいと思います。
でも、残念ながらこの方法は、逆の可能性もあるから要注意！ とても汚い家に行けば、「ああ、これでいいんだ」と安心してしまうので、そういう家には近づかないことです。
ちなみにこのタイプの人に一番効果的なのは、身近な家族が声かけしたりほめること。平均値が好きな人というのは、実は性格的に言うと、波風立てるのが苦手なやさしい人が多いんです。だから、家族の反応がすごく気になる。
誰も何も言わないのであれば「みんなが不満がないのなら、現状維持が一番」と思いこみ、今の状態をキープしようとします。でも、家族から、「片づいている方がいい」とか「○○ちゃんがうちの玄関がきれいだねって言ってくれてうれしかった」などという言葉を聞けば、「よし、家族のためにいっちょ頑張るか！」という気分になります。自分の家族に、本当のところはわが家の現状についてどう思っているのか、意見を聞いてみるのもいいかもしません。
吉川さんのアドバイスをもっとご覧になりたい方は、こちらの最新著『あなたもつかめる！ もう探さない人生』（1200円＋税・主婦の友社刊）をご覧ください。整理整頓や収納が苦手な人必見！ 無理なく部屋がきれいになって、“一生リバウンドしない”片づけルールが満載です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4074163500
＜著者プロフィール＞
吉川永里子（よしかわ・えりこ）
収納スタイリスト®／Room&me代表／整理収納アドバイザー1級認定講師
「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、女性目線・ワーキングマザー目線で整理収納やライフスタイル提案を行う。メディアでのアドバイス以外に、個人のお客様のお宅へも積極的に伺っている。講演・セミナー・ワークショップなどでは、テンポのいい分かりやすい言葉で片づけについてレクチャー。『Como特別編集 吉川永里子のクローゼット収納―衣替え必要なし！』『元 「片づけられない女」の幸せの引き寄せ方 片付け道』（ともに主婦の友社）など著書多数。プライベートでは夫と2人の息子と52平米の賃貸マンションで暮らす。
http://www.roomandme.net
取材・文／栗田瑞穂
Profile吉川永里子
収納スタイリスト／整理収納アドバイザー１級認定講師／整理収納コーチ２級／スタイリングカウンセラー
「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、女性目線・ワーキングマザー目線で整理収納やライフスタイル提案を行う。メディアでのアドバイス以外に、個人宅へも積極的に伺い、レッスンやセミナーなど2000人以上に片づけをレクチャー。『吉川永里子のクローゼット収納』『子どもがいてもキレイがつづく！ラクするための片づけルール』など著書多数。プライベートでは夫と2人の息子と52平米の賃貸マンションで暮らす。
「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、女性目線・ワーキングマザー目線で整理収納やライフスタイル提案を行う。メディアでのアドバイス以外に、個人宅へも積極的に伺い、レッスンやセミナーなど2000人以上に片づけをレクチャー。『吉川永里子のクローゼット収納』『子どもがいてもキレイがつづく！ラクするための片づけルール』など著書多数。プライベートでは夫と2人の息子と52平米の賃貸マンションで暮らす。
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