ナチュラルな素材使いにこだわってつくり上げたインテリアを満喫

【丸田さん宅（神奈川県）】

無垢の木にタイル、ペイント、左官材、ヴィンテージの壁紙……魅力的なインテリア素材がちりばめられた丸田さんの新居。「建材が好きなので、使いたいものがたくさんあって。ダイニングキッチン、リビング、ワークスペースをエリア分けしたことで、各スペースで素材の使い分けができました」

このこだわりを予算内で実現できた最大の理由は、家づくりのパートナーに小回りのきく工務店を選んだこと。「じつはほかの住宅メーカーとプランニングを進めていたのですが、途中で里村工務店さんを知って見積もりをいただいたら、ずっとローコストだったんです。しかも、プランはすべてゼロからスタートする自由設計で、自分たちで選んだ建材もそのまま使ってもらえる。理想の家をつくるならここしかない！と、迷わず乗りかえました」。仕様のひとつひとつに値段が示されていたことで、いるものといらないものをこまかく選択でき、コストコントロールもしやすかったそう。

プランはご夫妻が考えた間取りをベースに、設計担当者がアレンジする形で完成。悩んだのは、リビングとワークスペースを壁で分けながらも、コミュニケーションがとりやすいようにつながりをもたせる方法だったそう。「大きな室内窓のおかげで一気に解決しました。インテリアのアクセントにもなり、大満足です」

丸田さん宅の工夫

予算内におさめる工夫
ローコストで予算管理のしやすい工務店に設計・施工を依頼。間取りプランをシンプルにするなどして
本体工事費を抑えながら、こだわりのあった内装にコストをかけました。

好みのインテリアにする工夫
仕上げの素材はすべて自分たちでセレクト。アンティークの照明や窓、ステンドグラスなどを使って、
洗練された雰囲気をプラス。建具は塗料を選んで調合し、DIYでペイント。

暮らしやすさの工夫
オープンキッチンやLDにつなげたワークスペースなど、家族の気配を感じながら過ごせるプランに。
また、2階ホールにロフトをつくって、もうひとつのくつろぎの場を確保。

1F　リビング

【写真左】リビングの壁は縦板張りの上からペイント。「フレンチを意識して、パステル調のブルーに」。ワークスペースとの間にあるアンティークの室内窓は、静岡の「ボンコテ」で。
【写真右】階段はリビング内にプラン。家族が必ずここを通るように配慮しました。上がり口の壁面に奥行きの浅いニッチをつくり、お気に入りの雑誌や絵本をディスプレイ。

1F　キッチン

【Point】雑多なものはパントリーに 収納し、すっきりと目隠し

キッチン奥にパントリーをプランして、食品のストックから冷蔵庫まで収納。アーチ型の出入り口も愛らしいアクセントに。

【写真左】フラットなカウンターのペニンシュラキッチンは、「二人で料理がしやすく、配膳やあと片づけもラク」。カウンターのダイニング側の面は板張りに、トップはタイルで仕上げて。
【写真右】「いろいろな質感やデザインのタイルを使いたくて」、キッチンの床は六角形のテラコッタタイル、カウンターは白の角タイルに。換気扇フードは「アリアフィーナ」。

1F　DK

アクセントとして梁をあらわしにしたダイニング。普段使いの茶器はカウンター下のオープン棚に、おもてなし用は奥の医療用ガラスキャビネットにしまっています。

1F ワークスペース

【Point】憧れていた内装のイメージを小さなスペースに凝縮

壁はブリックタイル、奥の壁は色をつけた左官材、床はヘリンボーン柄に張ったウォールナット材。ぜひ使いたかった素材を盛り込んで、心地よい空間を実現。

「LDのそばでパソコンを使いたいけれど、機器がまる見えになるのは避けたいと思って、このセミクローズドの空間を思いつきました」。インテリアも存分に楽しんで。

【Point】隣家が迫っている南側はハイサイドライトから採光

【写真右】南側の敷地ギリギリに隣家が立っているため、吹き抜けに窓をつけ、そこから光をとり入れています。リビングの開放感もアップ。

【写真左】ワークスペースの壁面には、「ウィッチーズキッチン」で見つけたブラケットとアイアンのシェルフをアレンジ。「ここのステンドグラスを使った照明がずっと憧れでした」

2F　子ども部屋

【Point】絵本のような印象のドアが DIY で完成

子ども部屋の2つのドアは、DIY でペイント。自分たちで塗料を調合して、イメージどおりのやわらかな色合いを出せたそう。

【写真左】子ども部屋の引き戸をあけると現れる、カラフルな丸タイル。奥さまのアイディアで、ドアと同じ色合いのタイルをアクセントにあしらいました。
【写真右】格子の上げ下げ窓が愛らしい子ども部屋。「おなかに2人目がいるので、いずれ2部屋に分けて使う予定です」と奥さま。ドアも2カ所に。

中央で仕切ると、5畳ほどの部屋が2つできる仕組み。天井高を生かし、プレイスペースとして使えるロフトもプランしました。

2F　寝室

コストダウンのため、2階の居室は手頃なクロス張りに。寝室には板張り風のデザインのクロスを選びました。照明にはこだわってアンティークのガラスシェードをセレクト。

1F/2F　洗面室

【Point】2階にもデザインにこだわった水回りスペースを

【写真右】「コーラー」のボウルや水栓金具で演出した、小さな洗面スペース。プライベートルームのある2階でも気軽に身づくろいできます。

【写真左】カウンターは「アドヴァン」で選んだ大理石のモザイクタイル。アクセサリーを思わせる繊細な表情が魅力的です。「TOTO」の病院用シンクと組み合わせてナチュラルな印象に。

1F/2F　トイレ

【写真左】壁の1面だけヴィンテージの壁紙で仕上げ、小さいながら印象的な空間に。「ネットショップで購入したときはシミだらけでしたが、職人さんが工夫して張ってくれました」（２F）
【写真右】クラシックなデザインの手洗いボウルは「ヤスダコーポレーション」の“プチウォール”。上部に鏡をとりつけ、ゲストがパウダールームとしても使えるように配慮しました。（１F）

2F　ホール

【Point】天井高を生かして読書用のロフトを

蔵書を集めて読書スペースとして活用しているロフト。階段の勾配をゆるやかにしたので、上り下りもラクです。

リビングの吹き抜けに面したホール。ハイサイドライトから明るい光が入り、階下にいる家族とおしゃべりも楽しめます。寝室との間の壁にはステンドグラスをあしらって。

1F　玄関

【写真左】たたきにゆとりをもたせて、小さなテーブルを配置。さりげなく飾られた雑貨がゲストをあたたかく迎えます。壁面にはニッチもつくり、小さなもののディスプレイに役立てて。
【写真右】エントランスの愛らしさを引き立てているのが、小さな格子窓とブラケット。ポーチを囲む壁はアーチ形にくりぬいて、明かりとりとデザイン上のアクセントに役立てて。

1F　シューズクローゼット

玄関のたたきにつなげたシューズクローゼット。壁面いっぱいに可動式の棚板をつけて、靴などを無駄なく収納しています。パントリーと同様、入り口はアーチ形のデザインに。

外観

切り妻屋根に素朴な瓦、シンメトリーに配した窓など、まるで絵本に登場しそうな外観デザイン。ピンクにペイントした鎧戸や、窓の前につけたアイアンのフラワーボックスにもこだわりが感じられます。

わが家のお気に入り

アンティークのシャンデリアがリビングの主役に

「照明が大好きなので、LDK にはソケットをたくさんつけました。リビングのシャンデリアは1920年代のフランスのアンティーク」

室内窓を通してリビングにいる家族とおしゃべり

「主人はリビング、私はワークスペースにいることが多いので、この両開きの室内窓は大正解。お互いの気配が自然に伝わります」

DATA. 丸田さん宅（神奈川県）

Profile.
 丸田さん 一家

潤さんと幸代さん、長女の花凛ちゃん（2歳）。家づくりの参考書にしたのは『ナチュラルインテリアの家に暮らしたい』（主婦の友社）シリーズ。「載っているお店を調べまくって、気になる素材やパーツを集めました」 

設計のPOINT

丸田さんご夫妻のご希望に沿って、料理がしやすいオープンキッチン、リビングにつながるワークスペースやロフト、リビング階段など、家族のふれあいを重視したプランに。インテリアについても明確なビジョンをおもちだったので、素材やパーツの手配をお手伝いする形で家づくりが進みました。当社の標準仕様の羊毛断熱に加え、樹脂製トリプルサッシ、深夜電力を利用する蓄熱式暖房機などをとり入れて、快適性も高めています。

㈱里村工務店
セールスエンジニア 丸谷 良和さん

里村工務店は1976年創業。ナチュラルスタイルのインテリアのほか、住まいの耐震性・快適性にもこだわり、金物ピン工法や羊毛断熱などを提案。事務所には雑貨ショップ「フラン」を併設。

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