大勢の仲間が集まれる外に開放した『和の住まい』の間取り実例

【東京都・Kさん宅】

広々とした縁側や土間でスムーズな交流を実現

テーブルを置いただけの開放感あふれる居間。
在来工法を象徴するどっしりとした大黒柱は、もたれかかれるよう円柱にしています。

学生時代から現在にいたるまで野球ひとすじで、会社の同僚と野球チームをつくっているご主人。休日に練習をしたあとは、野球仲間と食べて、飲んで、語らってと、にぎやかなライフスタイルを楽しんでいます。家を建てるときにまず希望したのが、「仲間が訪れたときに笑顔で過ごせる場所にしたい」ということ。“和”を大切にした暮らしを願うKさんにとって、日本家屋の意匠をとり入れた家にすることは自然なことでした。

和室や縁側、土間玄関と、昔ながらのスペースがなごやかな雰囲気を放つKさん宅。みんなが集まる１階は、あぐらをかいたり寝そべったり、床を中心にのびのびと過ごせるつくりになっています。わらの畳の和室、やわらかな国産のスギ材を使った居間など、居心地のよさを追求。訪れた人がスムーズに出入りできるよう、土間玄関は大きなＬ字形に。縁側は１間分の奥行きを確保して、夏に夕涼みをしたり、ごはんを食べたりと、過ごし方の幅が広がるようにしました。「人と人とを結ぶ“和の家”に大満足しています」と笑顔で語ってくれました。

１F　縁側

奥行きのあるゆったりとした縁側がだんらんに大活躍

【写真１】縁側は、奥行き約180㎝の広々としたスペース。憩いの場のほか、気軽に出入りして玄関がわりにも。居間と外部の間にワンクッションおくことで、プライバシーを守り、雨や雪が入るのを防いでくれます。
【写真２】日本家屋ならではの深い軒は、夏の強い日ざしを遮る効果が。
【写真３】縁側には、さわり心地のいい無垢材を使用。劣化に強い国産のヒノキ材を選びました。

外観

どこか懐かしい雰囲気が漂う、風情ある外観。引き戸には複層ガラスを使用。網戸をとりつけ、安全性や実用性にも配慮しました。

にぎやかな暮らしをおおらかに包み込む笑顔あふれる“受け入れ型”の住宅

土間玄関

【写真左】コミュニケーションがとれるよう玄関と居間を直結。子どもが家に帰ってきたり、土間で過ごしたりしているときに、様子がわかって安心できます。
【写真右】靴を大量にしまえるようオープン棚を造作。常に乾燥して衛生的で、靴選びも一目瞭然。インテリアのアクセントにもなっています。

【写真１】育ち盛りの3人の男の子をはじめ大勢が室内と外を行き来するため、広々とした土間を確保。奥にはスポーツ用品をしまえる納戸を設けました。
【写真２】上がりかまちは足の上げ下げのしやすさを考え、高さ18㎝に。靴をしまえるよう下は空洞にしました。
【写真３】趣のある砂利洗い出しの土間は、素材にひと工夫。汚れが自然になじむよう、こまかい砂利と淡いグレーのモルタルを選んでいます。

１F　居間

目線が低い床中心の暮らしなので、水回りなど生活感のあるものが視界に入らないように配慮。キッチンのシンク前には立ち上がりをつけ、調理中の手元が隠れるようにしました。

【写真左】居間の床には、国産スギの「八溝美人」を使用。やわらかでさわり心地がよく、ゆっくりあめ色になるため経年変化も楽しめます。
【写真右】開けると開放感、閉めると落ち着いた印象になる引き戸はメリット大。軽量で断熱効果もある「ユナイトボード」を使っています。

１F　和室

過ごし方の自由度を高める居間の隣の和の空間

居間の隣は和室。引き戸の開閉でプライバシーが保てて、お母さん同士が集まったときに子どものケアをしたり、横になって休んだりと役立てています。

家具など重いものを置けるよう、和室の端は無垢材の床に。今は、かわいらしいはっぴを飾り床の間風にしています。

１F　キッチン

現代住宅の要素も踏襲。対面キッチンにして会話をしながら料理ができるように工夫。両脇を開放して動線をスムーズにし、来客も気軽に使えるようにしました。

１F　洗面台

【写真左】ユニフォームや足についた泥を家に持ち込まないよう、洗面室は縁側からアクセスできるつくりに。洗面台や浴室に直行して洗えるようにしました。
【写真右】深さのある大きなシンク、ホースつきの水栓と、洗面台は汚れを落とすのに万全の設備をそろえています。

DATA.  Kさん宅（東京都）

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