更年期世代の女性の悩みで多いのが白髪や抜け毛。今回は独自の頭皮ケアメソッドを開発され、薄毛や白髪で悩む女性たちから支持をされている、Studio Chicオーナー中山奈穂子さんに取材しました。
中山さんによると、30代などでも相談にくる人が多いそうです。知らないうちに頭皮に負担をかけていることも多いので、子育て中で忙しいママ世代の方も、将来のためにぜひ正しい髪のケアを知ってほしいとのこと。
髪は人の印象を決める大切なパーツです。プロならではの、健やかな髪の作り方を教えていただきました。
頭皮ケアの専門家として、オンラインカウンセリングと、サロンを経営をされている中山さん。髪の表面を気にしている人が多いけど、実は髪は頭皮がすべて。頭皮は紫外線や乾燥などでもダメージを受けやすい箇所でもあるので、健やかな髪を育てるためには、正しい頭皮ケアを知って実践することが大切だそう。
美容の仕事なのに手がボロボロになり、皮膚科通いの毎日。これは一体?
ーー今のお仕事、活動について教えてください。
「美容室&エステStudio Chicサロンオーナーになって21年経ちました。また頭皮ケアの専門家として、薄毛や白髪などの髪のお悩みの方に頭皮ケアの方法や頭皮に優しいヘアカラーを使った白髪染めの方法をオンラインでカウンセリングとアドバイスをしております」
ーー頭皮ケアを重視されていますが、その理由は?
「実は、美容師になったときから手荒れに悩むようになりました。美容師は、一日に何十回もシャンプーやカラーなどを行います。カラーやパーマ剤は成分が強いこともあり、手が荒れることが多かったんです。
手がボロボロになり、皮膚科通いが続きました。美容室に勤務していた時も、最初自分のサロンを始めたときも酷い状態でした」
ーーシャンプーやカラー剤が強くて、手が荒れてしまったんですね。
「美容の仕事をしているのに、自分の手がボロボロなんて、おかしい。手荒れがやわらぐような何か優しいものはないかと思って、いろんな方法や使うアイテムをリサーチしました。
いろんな方法をリサーチして試して出会ったのが、「内と外の両面から身体を美しく健康的に保つ」という帝国ホテルにサロンがある、『玉樹』の美容メソッドと製品でした。
玉樹のアイテムは水だけで髪質改善を謳っており、溶存酸素水という酸素を多量に含む水をさらにマイナスイオン化したもの。
マイナスイオンは身体にいいと皆さんもご存知だと思いますが、そのマイナスイオンと酸素を多量に含んだ製品なので、頭皮を健康に保ち、育毛、養毛などに良い影響があるというものなんです。
それを自分のサロンに取り入れると、自分の手荒れもなくなってきましたし、お客様の髪もどんどん良くなっていったんです。なので、私のサロンでは扱う商材を徹底的にリサーチし、高単価でも髪にいいものを厳選して使っています。
「お客様の髪をとにかくよくしたい」、そう心から思っているので、コストよりもクオリティをまず重視して選んでいます。たまに、税理士さんから「原価が高いですね」と指摘されることもあるほどです」
髪は頭皮がすべて。特に重視しているのは毛穴
ーー自分の手荒れもなくなり、お客様の髪質もよくなっていったんですね。中山さんは、頭皮ケアのスペシャリストでもありますが、その背景は?
「髪は頭皮がすべてだと思っています。特に重視しているのは毛穴です。
土壌がよくないといい野菜も育たないように、頭皮を健やかに保つというのはとても大切なこと。髪はその人の生活習慣がとてもよく表れます。油っぽいものを食べると、次の日は髪にも出てきますし、睡眠不足などが続くと髪もダメージを受けるもの。
また、髪をきれいにしたいという思いからトリートメントを多用する方もいますが、過度なトリートメントは毛穴を塞ぐ原因にもなるんです」
ーー毛穴が塞がれるとどんな影響があるのでしょうか。
「毛穴を塞ぐということは、皮膚が呼吸ができないということにつながっていきます。皮膚呼吸ができないと栄養が届かなくなり、血流も悪くなります。それが抜け毛の原因や肌荒れの原因にも。
髪や肌の不調は毛穴の詰まりからきているので、とにかく毛穴をきれいにして、身体の中の余分なものを出していく、それが私のサロンの頭皮ケアの基本です」
ーーではサロンのこだわりや徹底されていることを教えてください。
「決して髪を傷めるようなことはしない、それがうちの基本です。“パーマとカラーで髪を生やす!”をモットーに頭皮を守りながら、サロンオリジナルのパーマやヘアカラーの施術をしています。
もともとはアルカリ剤を使ってパーマやカラーの施術をしていましたが、それは髪に良くないと思い一切使わなくなりました。
健康な髪の毛は弱酸性です。弱酸性の状態でいると、頭皮に収斂作用と殺菌作用が働きイキイキとしてきます。なので、逆のアルカリ性に傾くと膨潤作用と腐敗作用がおき、頭皮・毛髪は膨らむことに。
10万個もある頭皮の毛穴が開いてしまうと、頭と顔はつながっているので、結果として、顔のたるみの原因にもなってしまいます。
そんなデリケートな頭皮・毛髪に対して、強いアルカリヘアカラーで髪を染めたり、また日々の紫外線や空気の乾燥などにより、頭皮ダメージを受けている人が多いんです。
なので、皆さんに正しい頭皮ケアの方法をお伝えし、元々のご自身の健康な髪に戻すお手伝いをしています」
ーーヘッドスパも人気メニューとのことですが、どんなところがポイントですか?
「ヘッドスパというとマッサージをイメージする方が多いかもしれませんが、Chicでは、毛穴を清潔にし頭皮を弱酸性へと持っていくように施術します。
pH値なども見ながら行うので、毛穴の汚れ、つまりが解消されて、とても健康的な状態になると評判です」
髪の悩みは人それぞれ。一人ひとりに丁寧にカウンセリングしケア方法をお伝えています
ーーオンラインでも頭皮ケアの方法をお伝えしているとのことですが、具体的にはどのような内容ですか?
「頭皮ケアの方法はお客様一人ひとり違います。肌質はそれぞれに違うように、頭皮も人それぞれ。なのでお客様の髪のお悩みをお聞きして、その方に合った頭皮ケアのやり方をアドバイスしています。
例えば、白髪染めというのがありますが、白髪染めのプロセスは、脱色してそこにカラーを入れていくものです。なので、実は白髪を増やしていることにもなるのですが、それを知らない方が多いです。
Chicで取り入れているものは、脱色せずに、今の髪の状態を保ちながら白髪染めを行っていけるので、自然な形で健康的なカラーリングが行えます。
そちらをご提供してご自宅での使い方などをお伝えしたり、頭皮ケアの方法など、専門家ならではの健康で髪を美しくする方法をお伝えしていきます。
お客様のお悩みを聞いて、どうしたら改善するか、今なさってるケアでやめた方がいいものなど、いろんな方面からお話ししていきます」
ーー頭皮がダメージを受けないよう、予防をすることも大事なんですね。
予防は大事です。今までは薄毛になってしまった人をケアしてきたのですが、「これが良くないなんて、知らなかった!」とおっしゃる人が多いんです。
だったら薄毛になる前にどういうことが髪に良くないのかをお伝えしていきたいと思うようになりました。
髪や頭皮に何が良くて何が良くないのか、知っていてやる人と、知らないでやる人とでは、長い目で見るとかなり違ってきます。
みなさん、フェイシャルケアをしたり、高価なクリームを使ったりなど、顔に関してはいろいろ知識も豊富で投資もしていますが、髪のことは気になさってない方も多い。
更年期になって薄毛や抜け毛、白髪などを気になさる方も多いのですが、正しい頭皮ケアを知らない人も多く、シンプルに毛穴のつまりが原因ということもあります。
また知らず知らずのうちに、紫外線や乾燥、カラーリングなど様々な環境で頭皮を傷つけてしまう方も多いんです。
なので、更年期世代で髪のお悩みがある方はもちろん、もう少し若い世代の方、子育て中で忙しいママ世代の方なども、将来のために正しい髪のケアを知っていただきたいなと思います」
ーー2022年7月から青山スキンクリニックの提携サロンになったそうですね。
「髪に悩むお客様へ選択肢を多くご提供できるようになりました。
サロンに来て施術していただく、オンラインで頭皮ケアの方法をお伝えする以外に、青山スキンクリニックで医学的な診断のもと、薬を処方してもらうことができます。オンライン診断でできるので、通う必要もありません。
薄毛のお悩みを少しでも緩和できるように、お客様のご自身が納得して選んでいただけるようにしたかったので、そこが改善できました」
薄毛予防もできる日々のシャンプーやドライヤーの使い方
ーー薄毛にならないためには予防が大事だとのことですが、頭皮のために日常でケアでできることがあれば教えてください。
「シャンプーをするときは、なるべく低い温度で汚れを落とすように良く流してください。体を洗う時と同じ温度、40度くらいで洗っていらっしゃる方は多いと思います。ですが、38度で毛穴は開いてしまうんです。なので、それ以上の40度となると、頭皮は乾燥してしまいます。
おすすめは頭皮にいい34度です。ですが、それだと冷たいと感じる方もいると思いますので、ご自身が大丈夫な範囲でなるべく低め低めの温度で洗うようにしてみてください。徐々に頭皮の乾燥も防げるようになると思います。
私はいつも34度ですが、これに慣れてくるとものすごく気持ちがいいですし、スッキリして頭皮の状態も健康的。2週間くらい続けていただくと変わったのを実感できると思います」
ーー先ほど、トリートメントも多用すると毛穴詰まりの原因になるともお話しされていましたね。
「そうですね、トリートメントを流すときにしっかり落とし切れていないので、頭皮に残りがち。それが毛穴詰まりにもつながるので、使う時は毛先中心にがおすすめですね。
また、肌と同様に保湿は大切です。アイテムはご自身にあったもの、水分多めのミストや、トリートメント、オイルなどでいいと思いますが、付け方が重要です。
頭皮にはつけずに、中間から毛先につけるようにし、頭皮にはつかないようにしてください。それと、髪を濡れたままにして自然乾燥するのはおすすめしません。
ドライヤーは、髪を乾かすというよりも頭皮、中側を乾かすように心がけてください。手のひらを頭皮につけて空間を作るように頭皮を乾かしていくような感覚です。
このように、プロは当然と思って知っている髪のケア方法も、実は知らない方が多い。日々のケア方法を知っていただくと、改善していきますので、ぜひ髪のケアにも意識を向けていただけるといいなと思います」
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取材・文/佐久間優子
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