仕事のつらさ、大変さを、業界別に大調査!今回は教員経験がある皆さんに「教師をやっていていちばん大変なこと」を聞きました。
拘束時間が長すぎる
Aさん
(30代・中学校教諭)
部活動の大会続きにテスト作成や新学期準備なんかが重なると、残業時間がおかしいことになります。月に休みが1、2日だったり、残業が150時間を超えるときも。最長は休日残業も含めて180時間でした。
新任のときも、4月1日の採用の前から「4月から担任だから、早めに準備しに来なさい」と言われて、3月末からボランティアという名目で出勤していました。無賃金だし、電車賃は自腹です。
というか、なんでもかんでも自腹が多い!学級費の扱いがちゃんと決まっていなくて、班分のポスカとかカラーボックスとか、全部ポケットマネーで買いました。
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Mさん
(20代・中学校教諭)
そもそも休憩や休日という概念がない。昼休憩などの時間には当然のように会議や保護者対応が入るし、土日はだいたい部活なので連勤が続きます。
部活については、やりたくなかろうが経験がなかろうが顧問を任されるので、肉体的にも精神的にも負担がかなり大きいのですが、いくら頑張っても手当は一日3000円しかもらえません…。
部活動に熱心な先生たちと部活の話になるときは、「部活はほとんど時間外の仕事だしな…」ともやもやした気持ちになります。
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Sさん
(20代・小学校教諭)
担任の1人が病休に入ってしまっても、教員不足のため外から誰も呼べず、1ヶ月以上補教(※代理の先生)で繋いでいる現状。それもあって業務が特定の人に偏り、12時間を超えての勤務が連続してしまっています。
自分が体調を崩しても、人がいなさすぎて休めないプレッシャーがすごいです。
ちなみに、月の残業時間が100時間を超えていても残業代は出ません。
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Kさん
(30代・中学校教諭)
教科指導をやりたくて教師になったのに、教科の準備にあまり時間を取れません。
分掌の仕事や学年の仕事、部活の仕事をしていると気づくと夜になっています(休憩時間を取ろうとすると生徒が帰ったあとになるので、休憩した分だけただ自分が帰るのが遅くなる)。
たまに保護者が絡む生徒指導があると23時あたりまでかかるんですが、これは自分が担任じゃなくても、同じ学年の生徒のことだと学年の先生は基本残っています。
教科に関しても、場合によっては一学年で複数の先生で受け持つので、足並みを揃えたり、これやりたい!って提案したことを大変だからと否定されたり、調整が大変です。
プライバシーが守られない
Mさん
(30代・中学校教諭)
出先で生徒に見つかると、プライベートだろうがなんだろうがすぐ話が広まるので絶望。
外で制服姿の子どもを見ると反射的にビビってしまう癖がつきました。
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Yさん
(20代・小学校教諭)
校区内だとプライバシーも何もないので、いつも気が抜けません。特にコロナ禍以降の保護者ネットワークはすごくて、外食や飲み会の情報はすぐ回ります。
服装についてもかなり見られていて、「先生ああいう格好するんだ」とか「いつもと違うね」とか言われるのが非常に恥ずかしい(笑)。勤務中はナチュラルメイクなので雰囲気が違うのはわかりますが、露出度の高い服を着ているわけでもないんだから自由にさせて~。
あとは、異性の教員同士で一緒にいると、100%、必ず噂されます。
期待されすぎる
Hさん
(30代・中学校教諭)
保護者の方々の教師への理想が高すぎて、「先生ならなんでもできて当然」と思われていること。
正規雇用・非正規雇用だとか、歴の短さとか、保護者の方からしたら知ったことではないのだと思いますが、「新人だから」はまったく通用しないので、1、2年目が本当にしんどい。
教師も1人の人間なのでミスも限界もあります…と伝えたいです。
報われないと感じる
Rさん
(30代・中学校教諭)
どれだけ頑張っても自分を嫌いな子や反抗してくる子はいて、合う合わないがあるのは仕方ないとわかってはいても、敵意を向けられるのはやっぱり悲しくなります。
生徒指導が大変だったときは、ストレスで1週間給食をほとんど食べられませんでした。
生徒との関係以外にも、保護者との関係、同僚との関係…”対人間”で考えることが多いのは大変です。
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Nさん
(20代・小学校教諭)
生徒間の揉め事を解決するため、休日返上で連日家庭訪問・ヒアリング。なかなか話の辻褄が合わず困っていたところ、最終的に第三者からのタレコミで全員が嘘をついていたことが発覚しました!
子どものすることだから仕方ないと思いつつも、報われなさにゲンナリ。私の休日はなんだったんだろうって思います。
また、クラスごとに不平等感を持たせてはいけないので他クラスと同じことをしなくてはならないのですが、それによって余計な業務が増えることも。例えば、クラス全員分手作りのお守りを渡すとか、差し入れとか…。
そもそも「ものをあげる」行為自体がトラブルになりやすいというのもあって、やれやれ…となった記憶があります。
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何十人もの子どもの生活や進路に責任を持たなければいけない「教師」という職業…。聖職と呼ばれることもありますが、負担が大きすぎてつらい思いをされている先生方も多いようです。子どもも先生も気持ちよく学校生活を送れるよう、保護者や家族の立場からもサポートしてあげたいですね。
まとめ・文/暮らしニスタ編集部
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