「更年期になったら、口臭がきつくなった気がする…」
実は更年期には、女性ホルモンの乱れから口臭が悪化しやすくなります。
口臭は自分で気づきにくいものです。「知らないうちに口臭のせいで周囲に敬遠されていたら」……と思うと、不安になってしまいますよね。
今回は、口臭対策におすすめの方法を紹介します。生活にとり入れて、さわやかな息づくりにお役立てください。
口臭の原因は「ドライマウス」かも?
ドライマウスとは、口の中の唾液が少なくなって乾燥してしまう状態のことです。
ドライマウスになると口内の潤いが減ってネバネバしやすくなるほか、唾液の清浄作用が低下して歯垢がつきやすくなるなど、トラブルのリスクが高まります。
さらに、ドライマウスは口臭を引き起こすので要注意です。
ドライマウス(口腔乾燥症)の原因
ドライマウスの原因は、ストレスや緊張などで交感神経が活発化することにあります。
自律神経には、リラックスする際に働く副交感神経と、緊張時などに活発化する交感神経の2種類があります。交感神経の興奮が続くと、口内では唾液の分泌が減少するのです。
また、ドライマウスは男性よりも女性に多いといわれています。
ドライマウスは更年期の女性に多い?
更年期の女性は、とくにドライマウスになりやすいといえます。なぜなら、エストロゲンの減少によって口内の粘膜が乾燥しやすくなるからです。
そのため、更年期には積極的な口臭対策が欠かせません。
ドライマウスを改善して口臭を防ぐ方法
ドライマウスを改善する方法を3つ紹介します。
1.こまめに水分を補給
水分を摂って口内の乾燥を防ぐと、口臭対策に効果的です。
ただし、お茶やコーヒーのようにカフェインの多い飲み物はおすすめできません。利尿作用が強く、水分が排泄されやすくなるからです。
カフェインを含まない水分を摂るといいでしょう。温かい飲み物を選ぶと、冷え予防にもなるので一石二鳥です。
2.毎日ていねいに歯を磨く
歯磨きで、ていねいに食べかすや歯垢をとり除くことも口臭予防になります。食べかすは口内細菌のエサになり、不快な口臭を発生させてしまいます。
舌もチェックして、舌が白っぽくなるほど舌苔(ぜったい)がついている場合には舌ブラシも使ってみましょう。
舌ブラシを使う際は、やさしく掃除してください。
3.しっかり噛んで食べる
よく噛んで食べると、唾液の分泌をうながすことができます。そもそも唾液には、食べ物の消化を助けたり、口内の食べかすなどを洗い流したりする働きがあります。
そのため、しっかり噛んで「食べ物を摂っています」という刺激を脳に送ると、唾液が出やすくなるのです。
4.口ではなく鼻で呼吸する
口臭予防には鼻呼吸も大切です。鼻で呼吸をすると、鼻水がとり入れた空気の湿度調節をしてくれるため、乾燥をやわらげることにつながります。
口呼吸は口を開ける回数が増えるため、口内乾燥が悪化しやすいので要注意。口臭予防のためにも、意識的に鼻呼吸をとり入れましょう。
5.リラックスして過ごす
唾液の分泌は自律神経によって調節されており、リラックスした状態では唾液が分泌されやすくなります。一方、ストレスや緊張が続くと唾液分泌が減少します。
心とからだをリラックスさせて、唾液が分泌されやすい状態をキープしましょう。また、睡眠不足の解消も、自律神経のバランスを整えるために大切です。
口臭を根本から解消するには漢方がおすすめ
歯磨きを徹底し、からだの外側からアプローチしてみても口臭を防ぎきれない場合があります。根本から解消するために、口臭の治療にも使われている漢方薬を活用してみるのもおすすめです。
漢方医学において口臭の原因は、体内の尿や汗など、水分の巡りが悪くなることで老廃物が排出されず、からだに溜まりやすくなることであると考えられています。
体内の水分の巡りをよくすることで口臭のほか、むくみや倦怠感、めまいなども同時に改善できることが漢方の特徴となっています。
<口臭が気になる方におすすめの漢方薬>
・麦門冬湯(ばくもんどうとう):痰の切れにくい咳や気管支喘息などのある方に用いられます。胃が重くなり唾液が減って口の中がねばつき、喉や口が乾燥するような、「肺胃陰虚(はいいいんきょ)」と呼ばれる状態に適した漢方薬です。
・六味地黄丸(ろくみじおうがん):疲れやすくて尿量減少または多尿があり、ときに口渇がある方に適した漢方薬です。生薬の「地黄」に陰虚を補う効果があることが知られています。
ただし、漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているか、ということです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめ。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
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さよなら口臭!さわやかな息を手に入れよう
口臭は、唾液の分泌量低下や口内の乾燥によって悪化します。更年期の女性は、口臭が強くなりやすいので積極的に対策を行いましょう。水分補給や歯磨き、よく噛んで食べることなどがポイントです。
また、漢方薬でからだの内側から口臭をケアするのもおすすめです。専門家に気軽に相談してみてください。さわやかな息で、口臭に悩まない明るい毎日を過ごしましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田 由子
薬剤師。元漢方・生薬認定薬剤師で薬膳漢方マイスター。
大学院では臨床薬学を専攻、病院に10年間勤務。結婚後は調剤薬局へ勤務するのと並行して、ライターとしての活動も始める。
腎機能低下を機に、月経痛への鎮痛剤使用量を漢方で減量成功した経験があり、「日常の不調はまず漢方」をモットーに生活を送る。
病院時代の長いDI(ドラッグインフォメーション)の経験を生かし、薬の面から分かり易くサポートしたいと考えている。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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