「ここ最近、腰痛や背中のこわばりに悩まされるように…これって老化?それとも更年期の症状?」
こんなふうに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
実際に、更年期になると、腰痛や肩こり、関節の痛みなど、さまざまな不調が出てくるようになります。
そこで今回は、更年期のつらい腰痛や背中のこわばりの原因と、痛みを改善するための方法について、医師の木村 眞樹子さんにお話を伺いました。
しんどい腰痛…更年期はとくに、しぶとい!
41歳の真紀さん(仮名)は、年齢的にも更年期にさしかかり、からだのあちこちに不調を感じています。なかでも「腰痛」がひどく、物を持つと突然腰に強い痛みを感じることもあり、買い物に行くのも怖くなってきていました。
また、長い間車に乗っていると背中のこわばりや腰の痛みがひどく、帰宅後は何時間も動けなくなってしまいます。
痛み止めを飲むと若干、痛みは楽になりますが、薬の効果が切れてしまうと再び痛みが……
薬に頼ってしまうと、ずっと薬を飲み続けなくてはならないのではないかという心配もあります。
だんだん、以前のように活発に動くことができなくなってしまい、このままからだが衰えてしまうのではないかとモヤモヤしていました。
真紀さんのように、更年期の腰痛で悩んでいる人はとても多く、つらい痛みに気持ちが滅入ってしまうという声も聞かれます。
更年期に腰痛になる理由とは?
個人差はありますが、50歳前後は閉経を迎える時期。閉経の時期、前後5年ずつの、およそ10年間を「更年期」といいます。更年期はホルモンバランスの乱れによって、からだとこころに、さまざまな不調が増えやすくなります。
この時期、頑固な腰痛に悩まされるという人も少なくありません。更年期に腰痛になってしまう理由はいくつかあります。
女性ホルモン分泌の急低下で自律神経が乱れ、血行不良に
更年期になると、卵巣の働きがだんだん衰えてくることで、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下し、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経が乱れると血行不良になり、今まで経験したことがないような腰痛や、背中のこわばりや痛みを感じることがあるのです。
加齢によって首・肩・腰部・関節を支える筋力が低下
年とともに腰痛で悩む人が増えるのは、首や肩の骨や腰周りの椎間板などを支えている筋肉が衰えてしまい、筋肉量が減少することが原因です。
筋肉が衰えてしまうと、基礎代謝が低下して、からだがだるい・疲れやすくなるなどの不調にもつながります。
眼精疲労や老眼などとも関係する
更年期の腰痛は、眼精疲労や老眼とも関係しているといわれます。
「目が疲れている」と感じることや、目や頭の痛みなどの症状が長く続くことを「眼精疲労」といいますが、目のまわりの筋肉の疲れが肩こりや腰痛を引き起こすこともあるのです。
また、更年期世代では、老眼(老視)の症状も出てくるようになるため、それが肩こりや腰痛の原因になってしまうことも……
眼精疲労や老眼の進行が気になるときは、眼科を受診することもおすすめします。
更年期のつらい腰痛を楽にする方法3選
更年期特有の症状やつらい腰痛は、早めのケアで緩和される場合があります。そこで、腰痛を少しでも楽にする方法を3つご紹介します。
1.からだを動かす・長時間同じ姿勢をとらない
デスクワークなどで長い間同じ姿勢をとっていると、どうしても肩周りや腰回りの血行が悪くなり、腰痛を引き起こしてしまう可能性が高いです。
腰痛予防のためにも、こまめに立ち上がるなど、からだを動かすことを意識して、長時間同じ姿勢でいないように心がけましょう。
2.ウォーキングやストレッチで血行を良くする
運動不足になってしまうと、筋肉は衰えていく一方です。筋肉が衰えると腰を支えている筋肉にも負担がかかり、腰に痛みを感じるようになります。
ウォーキングやストレッチをすることで、腰回りや背中周りの筋肉を鍛えて、腰回りの筋肉バランスを整えていきましょう。
ウォーキングをする際は、少しお腹をへこませて胸を張って歩くようにすると、より腰痛改善効果が期待できますよ。
3.医師の回答「漢方薬で更年期の症状を和らげることができます」
「腰痛に運動がいいと言われたけど、面倒だし時間がない」
「だんだんひどくなる腰痛の症状を抑えたい」
そんな方には漢方薬もおすすめです。
「腰痛」「背中の痛み」「からだのこわばり」など、更年期に起こりがちな、さまざまな症状に効果がある漢方薬はいくつもあります。
漢方薬は症状そのものだけでなく、からだ全体のバランスを整えていくため、腰痛をはじめとする更年期のさまざまな症状の改善に効果が期待できるでしょう。自然の生薬がやさしく作用する漢方薬は、更年期症状に悩む方に、とくにおすすめしたいお薬です。
腰痛解消のための運動が難しい方でも、漢方薬なら自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけと、手間なく気軽に継続できるでしょう。
漢方医学を毎日の生活に取り入れることで、健康を維持して、腰痛のない快適な生活をめざしてはいかがでしょうか?
<腰痛で悩む方におすすめの漢方薬>
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):比較的体力があり、冷えやのぼせがある方
からだの血の巡りをよくして滞った血流を改善し、婦人科系疾患に関連する腰痛に用いられます。
・五積散(ごしゃくさん):冷え性で腰痛がある方
からだの血の巡りや滞った水の流れを改善して、からだの冷えや痛みを改善していきます。
・疎経活血湯(そけいかっけつとう):体力が中等度で、痛みのある方
からだの気のめぐりや血のめぐりをよくして、痛みをじっくり治していきます。
ただし、漢方薬を選ぶときに重要なのは「その人の状態や体質に合っているか」ということです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
「オンライン個別相談」なら、AI(人工知能)を活用した漢方に詳しい薬剤師が、お手頃価格で、一人ひとりに効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれます。
スマホで完結するサービスですので、対面では話しにくいことも気軽に相談できますよ。
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自分でできる更年期対策をして、腰痛の悩みから解放されよう
なかなか改善されない腰痛は、更年期が関係している可能性があります。
腰痛改善のためには、適度な運動を意識して行いましょう。
腰痛が慢性化している方や、運動を続けるのが苦手な方は、漢方薬を飲むこともおすすめです。漢方薬は個人の体質に合わせて選ぶほうが効果が上がりやすくなりますので、専門家に相談して自分に合う漢方薬を選んでもらいましょう。
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<監修者>
医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。
妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。
臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットを活かしつつ漢方の処方も行う。
また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。
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