たいていの炊飯器についている「保温」モード。当たり前のように毎日、ごはんを保温している人も多いはず。しかし、最近話題になっている高級炊飯器の中には、あえて保温モードを設けなかったというものもあるから、驚きです。
では、炊き立てのあのおいしさをキープするには、どの保存法が正解なのでしょうか?
お米大好き、ギャル曽根さんはどうしてる?
「ごはん大好きです!」というのは、芸能人きってのお料理上手、ギャル曽根さん。お米や野菜などがどのように作られているか紹介する、BSのテレビ番組「知っとく! ベジライフ それ知りたい‼」(本日、18時24分よりBS-TBSにて放送)でもMCを務めています。
「うちには、炊き込みご飯用と白米用、2つの炊飯器がありますが、どちらもフル稼働ですね。どちらも5kgずつ炊くことが多いかな……」。えーっ、それはすごい! では、余ったごはんの保存法は!? 「いや、食べきっちゃうんで、保存はする必要がなくて……(笑)」。
おっと、ギャル曽根さんに聞いたのが間違いでした(笑)。でも一般的には、ごはんを食べきれない日もある人も多いはず。多めに炊いておいて、毎日炊く手間を省きたい人もいるでしょう。
そこで、ベストなごはんの保存法を、5つ星マイスターでもある「米マイスター麹町」の福士修三さんに教えていただきました。
炊飯後のデンプン質の変化でごはんのおいしさが損なわれる
一番多いのが、保温での保存。しかし、「ごはんを炊飯器で保温しながら保存すると、黄ばみやパサつき、においのもとになります。ですから、保温はおすすめしていません」と福士さん。原因は、米のデンプン質にあるそう。
炊く前の米のデンプン質は「βデンプン」と呼ばれ、硬く、消化しにくいのが特徴。炊飯で水分と熱が加わると、デンプンが水分を吸ってふっくらと糊のようになり、甘みがあって消化しやすい「αデンプン」に変化します。しかし、冷めると水分がどんどん抜け、再びβデンプンに変化して、ぼそぼそとした食味に。保温をするとβデンプンへの変化を遅らせることはできますが、4〜5時間経つとデンプン質は変化してしまうので、パサついてツヤがなくなります。さらにアミノ酸と糖が結びついて黄ばみやにおいが出るのです。
それでは福士さん、デンプン質の変化を食い止められるような保存法はないのでしょうか? 「ズバリ、冷凍保存です!」
“シャリ切り後のごはん”を急速冷凍するのがベスト
冷凍をする前に、炊きたてごはんをシャリ切りしてから、素早くラップで包むことが大切。
「冷めたごはんは、蒸気で水分が蒸発した後のごはんなので硬く、冷凍して温め直しても炊きたての味には戻りません。それに比べて、冷めないうちにラップですぐ包めば、水分を逃さないので、冷凍して温め直すと、炊きたてと変わらないおいしさが味わえます」
※「シャリ切り」の方法についてはこちらをご覧ください。
2018.10.19今は、ただでさえお米がおいしい、新米の季節。でも、自分流のやり方をするあまり、ごはんのおいしさが半減していたとしたら? 今回は、いつものお米の研ぎ方や炊き方を見直して、もっとおいしく炊けるコツをご紹介します。続きを見る
冷凍や解凍を均一にスムーズに行うため、ラップに包む時は、ごはんを茶わん1杯分程度に小分けし、なるべく平らに広げて包みます。
包んだら、あら熱は取らずにすぐ冷凍するのがポイント、と福士さん。「いろいろ試したのですが、炊いてシャリ切りしてから一気に温度を下げた方が、徐々に下げるよりも、温め直した時のおいしさが違います」。
より温度が下がりやすく、早く冷凍できるようにするには、冷凍アルミ製のバットやトレーを下に敷いて冷凍庫に入れるとよいでしょう。
ここで注意したいのが、冷凍庫への入れ方。シャリ切りをして余分な蒸気を一度逃がしているので、炊きたての熱々よりもご飯の温度は下がってはいますが、他の冷凍庫内の食品と接するように入れると、他食品が傷む原因に。他冷凍品とは引き出しを分けたり、十分離したりする、冷蔵庫の急速冷凍機能を使うなどの工夫が大切です。
解凍する時は、電子レンジが手軽で便利。冷凍しているからといって、油断は禁物。「劣化やにおい移りなどの心配もありますので、冷凍保存で1ヶ月ぐらいと考えてください」。
すぐ食べるなら「冷蔵」しても
長期間の保存以外は冷蔵している、という人も多いはず。炊いた当日、翌日あたりに食べるごはんなら、冷凍と同じようにラップに包んですぐ冷蔵すれば、ある程度おいしく食べられる、と福士さん。
「ただ、徐々に温度が下がる冷蔵での保存よりも、一気に冷凍する方が、温め直した後のおいしさが炊きたてに断然近いです」
おいしい野菜や米を支える、農薬の正しい知識を持って
ふっくらつやつやのおいしいごはん。毎日、私たちがいただけるのは、多くの米が農薬を正しく用いて、安定的に栽培されているからです。しかし、農薬について正しい知識を持つ人は、意外と少ないのではないでしょうか? 例えば、「有機栽培」というとよいイメージがありますが、3年以上有機肥料を使い、指定された農薬は使用できることをご存知ですか?
ただし、残留農薬の害を消費者にもたらさないように、農薬の量やタイミングを農家のみなさんがしっかり管理しているのです。私たち消費者は、正しい知識を持って農薬とお付き合いしていきたいですね。
ついに最終回! ギャル曽根さんも出演する、本日18時24分からのBS-TBS「知っとく! ベジライフ それ知りたい!!」では、農薬についての疑問を総ざらい。ぜひご覧ください!
「知っとく!ベジライフ それ知りたい!!」を提供する「農薬工業会」の公式HPでは、お米や野菜作りに関するQ&Aなど、ママだからこそ知っておきたいことや、得する情報が満載です。一度のぞいてみてくださいね♪
まとめ/秋山香織
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