野菜嫌いのわが子のためにキャラ弁の道へ!
キャラ弁の達人・momoさんは、キャラクターの完成度の高さで常に注目を集めている暮らしニスタさん。大人気のリラックマのお稲荷さんを作るなど、アイディアも驚くほど豊富でマネしたくなるものばかりです。現在9才と6才の男の子のママでもあるmomoさんがキャラ弁作りを始めたきっかけは、好き嫌いの多い長男のためだったといいます。
「高校時代は自分のお弁当を毎日作っていましたし、お料理はもともと大好き。キャラ弁を作るようになる前から、長男のお誕生日にキャラプレートを作ったりしていたんですよ。ただ、長男は食べられないお野菜が多い子だったので、幼稚園の入園前はお弁当のことを考えるだけですごく苦痛でしたね。毎日同じようなおかずしかいれられないお弁当になってしまうお弁当が嫌で仕方がなくて……。
どうしようか困っていたとき、『料理が好きなんだから、そんなに嫌だ嫌だと言わず、楽しんで作ったらいいじゃない』という母のアドバイスもあってwebに投稿されていたキャラ弁をチェックするようになったんです。どれもこれも本当に可愛いキャラ弁ばかりで、『こんな風に作れたら楽しいだろうなあ』と感動して、自分も作ってみたいという気持ちになりました。最初に作ったキャラ弁当はミッキーマウスのキャラ弁。上手に作れて長男も大喜びでしたよ」
キャラ弁にしたら最初から野菜もすべて食べてもらえたわけではなく、あの手この手で試行錯誤するうちに克服できるようになったそう。
「家では食べられなかったブロッコリーは、チーズと合わせてお花畑を作ったら、あっさり克服。アスパラはハムを巻き、スナップえんどうはキャラクターのマフラーの形にしたら、食べてもらうことに成功しました。そのうち『明日は○○作ってね~!』と難しいリクエストをしてくるようになって…。大変だったのは、『海賊戦隊ゴーカイジャー』のキャラ弁。戦隊5人分5色を全員を作るにあたって、着色料を使用すると体に悪そうじゃないですか。それでデコふりかけを使ったり、ヘルシーで安全な食材を使いながら色を作っています」
見た目より「食べておいしいお弁当」がポリシー
何より子供が喜ぶ笑顔が嬉しくてキャラ弁を作り続けてきたと言うmomoさん。ママ友の間でもいつしかキャラ弁がブームになり、キャラ弁教室を開催するようになったのだとか。
「長男のときは、キャラ弁を作っているママはほとんどいませんでしたが、次男のときは、私の影響で作るようになったママも。仲よしのママ友からキャラ弁の作り方を教えて欲しいと頼まれて家のキッチンでキャラ弁勉強会をやったこともありますし、4、5人集まるようなときは公民館でキャラ弁教室を開いたこともあります。そのときは、甘いものと辛いもの…など味の合わないもの同士を組み合わせないことや、凝りすぎて衛生面に欠けるお弁当を作らないことを毎回アドバイスしています。ケチャップライスにカレーのルウをのせるとか、塩分が過剰になってしまう組み合わせはNG。キャラ弁はどうしても見た目の完成度にこだわりすぎて、味がチグハグになっちゃうこともあるじゃないですか。食べておいしいということはいちばんの重要ポイント。おにぎりを握るときも素手じゃなくてラップを使うなど、なるべく直接ご飯やおかずに触れないようなクリーンな作り方をレクチャーしています」
キャラ弁歴はすでに7年以上のベテラン。なんと作り始めて1年目からテレビやキャラクター本のお仕事もしていて、キャラ弁のプロとして活躍しているのだとか。
「キャラ弁をブログに掲載していたら、いつの間にか読者さんが増えて、1年目でテレビのお仕事やキャラクター本のお話を頂くようになって。『ヤン坊マー坊の天気予報』のキャラ弁オフィシャルブックやNHKのどーもくんのキャラ弁も担当しました。現在は月に料理コラム1本、キャラ弁コラム2本、キャラ弁のテレビ提供1本がレギュラー。あとはイレギュラーで雑誌の企画など単発のお仕事が入ることもあります。たいていは子供が学校に行く時間に作って撮影という流れなので、家事ができなくなるなど主婦業に支障はないですね。子供たちの夏休み中に撮影が4日間入ったときは、お友達がアシスタントとして手伝ってくれたり、周りの人たちに助けられているので本当に感謝しています。例えばリラックマの大根おろしの鍋を作るときは、子供たちもお手伝いをしてくれますし。家族もみんな協力的なので本当にありがたいです」
ご主人との出逢いはサッカー。家族みんながファン!
大切にしている時間は、旦那様や子供たち家族と過ごす時間。週末に子供たちのサッカー練習を見に行くのがいちばんの楽しみと言います。
「うちは家族そろってみんなサッカーが大好き。旦那様ともサッカースタジアムで出会ったくらいですからね(笑)。子供たちは週に3回サッカーの練習があるので週末は応援に駆け付けています。日本代表戦を家族みんなで見に行くことも楽しみのひとつ。そのときばかりはお弁当ではなく、みんなで外食を楽しんでいますが。ふた月後にも観戦予定なので、今からワクワクしているんです」
お料理だけではなく、DIYの投稿でも人気の高いmomoさん。ご両親が職人さんだったため、小さい頃からミシンをふんで小物を作ったり、モノ作りが趣味だったそうですが、最近は一眼レフのカメラで写真を撮ることだったり、ママ友とのおうちカフェだったり…楽しみがどんどん増えているよう。その笑顔からは、毎日が充実していて、ハッピーなのが伝わってきます。
「今は子供が小学校に入り、やっと自分の時間がもてるようになったので、これからは仕事の時間、ママ友との時間、家族との時間、どれも大切にしていきたいです。キャラ弁の本が出せることも幸せですし、必要としてくれる方がいる限りはこの先もずっとキャラ弁を仕事として作っていけたらいいですね。あとは将来、孫にキャラ弁が作ってあげられたらいいかな(笑)」
取材・文/福田恵子
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます