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はまぐりの旬の時期・季節はいつ?下処理の手順や美味しい食べ方も紹介

はまぐりの旬の時期・季節はいつ?下処理の手順や美味しい食べ方も紹介

春の食材のイメージが強いはまぐり。お祝い料理の縁起物としても有名ですよね。実は、はまぐりの一番美味しい旬は地域によって少しずつ違うんです。調理前の下処理で美味しさが変わる、デリケートな食材でもあります。

この記事では、はまぐりを美味しく食べられる旬や、下処理の手順、おすすめの食べ方を解説します。

はまぐりの旬と産地

はまぐりを食べるなら、一番美味しい旬の時期がおすすめ!ですが、産地によって旬は変わるので、美味しく食べるには知識が必要です。

この段落では、はまぐりの旬と産地について紹介します。

はまぐりの旬は春

地域により多少異なりますが、一般的にはまぐりの旬は春の2月〜4月です。実は、流通しているはまぐりの多くは輸入品で、国産はまぐりはわずか10%ほど。

国産はまぐりは茨城県で最も多く水揚げされており、一般的な旬は輸入はまぐりより少し遅い、3月〜5月となっています。

はまぐりの生産地

国産の天然はまぐりは「地蛤」と呼ばれ、上で述べた茨城県が全体の半分を超える漁獲量を誇ります。

そのほかにも、千葉県九十九里、三重県、熊本県などがはまぐりの生産地として有名です。以下では、産地ごとのはまぐりの旬や特徴を紹介します。

茨城県

茨城県神栖市の東、鹿島灘で獲れるはまぐりは最大10センチ程度にもなる大きな身が特徴です。他県産と区別するため「鹿島灘はまぐり」の名で流通し、高級品として知られています。

大洗や波崎でも多く獲れるので、三つの漁協で順番に漁をするなど、持続可能なはまぐり漁を行っています。

漁師さんがすすめるのは、8センチほどに成長した7年〜8年もののはまぐり。特に、産卵直前の7月〜8月はうま味が強く肉厚で、食感も柔らかく絶品です。

千葉県九十九里

千葉県九十九里のはまぐり漁シーズンは、11月〜翌8月とかなり長め。ほとんど年中はまぐりが獲れる地域です。しかし、夏に産卵を終えたはまぐりの身は痩せるため、一般的な旬である春に食べるといいでしょう。

ですが、地元の人が「ぜんな」と呼ぶ、手かき漁でしか獲れない小さなはまぐりなら夏も楽しめます。これははまぐりの子どもで、うま味が強く柔らかな食感が特徴。春の終わりから夏までしか出回らない、貴重なグルメです。

三重県

関西、三重県のはまぐり名産地は桑名市や四日市市など。「その手は桑名の焼きはまぐり」の言葉もある通り、東海道の桑名宿・四日市宿では江戸時代から名物でした。栄養が豊富な伊勢湾に面しており、はまぐり以外の魚介も豊富に獲れる地域です。

桑名のはまぐりの産卵シーズンは9月頃。そのため、産卵前の初夏から夏、5月〜8月が旬となります。夏のバーベキューで食べる焼きはまぐりの味は、格別の思い出になりそうですね。

熊本県

九州、熊本県も有数のはまぐり名産地です。有明海・天草灘・八代海に広大な干潟があり、水温が暖かくエサのプランクトンも多いため、はまぐりが育つのに適しています。

熊本県のはまぐりは「本はまぐり」といい、旬の時期は6月〜8月。国内で流通するはまぐりのうち、わずか2%という貴重な品種です。

濃厚なうま味と、柔らかくプリっとした食感があります。上品な味を活かして、うしお汁やすまし汁にするのがおすすめです。

沖縄県

沖縄県では、日本の在来種とは異なる「イソハマグリ」が獲れます。小さいですがうま味があり、お吸い物などの具になります。

砂浜の浅い部分にいるので、子どもでも見つけやすいです。潮干狩りができる石垣島などで、家族一緒に探してみると楽しいですね。

神奈川県

藤沢市の辻堂から鵠沼(くげぬま)海岸エリアは、江ノ島へと浅瀬が繋がる、はまぐりに適した環境です。

良質な砂と豊富なプランクトンにより、大きくうま味の濃いはまぐりが育ち「湘南はまぐり」として有名ブランドにもなっています。

青森県

津軽海峡沿岸もプランクトンが豊富ではまぐりに適しています。青森県では潮干狩りに加え、はまぐり出汁のラーメンなども人気です。

石川県

石川県千里浜海岸は潮干狩りではまぐりが獲れる人気のスポットです。最盛期には焼きはまぐりの売店が立ち並び、ご当地名物となっています。

新潟県

柏崎市の鵜川河口は、10センチ近くのはまぐりが獲れる人気スポットで、冬の寒い時期から潮干狩りを楽しむ人が訪れています。

はまぐりの特徴・栄養

ここでは、はまぐりの持つ特徴や文化とのつながり、栄養素について紹介します。

はまぐりの特徴

はまぐりは大きく分けると、淡水の混ざる内湾の浅瀬に生息するものと、そと海に生息するものがいます。

三重県や熊本県のはまぐりは前者で、茨城県や神奈川県のはまぐりは後者です。冬に水温が低くなると成長が止まりますが、その間は栄養を蓄え、うま味を増していきます。

これを繰り返し、大きくかつ美味しいはまぐりになっていくのです。

ヌルヌル・ネバネバしていて大丈夫?

はまぐりの表面がヌルヌルしていても、心配しなくて大丈夫。実は、はまぐりは水中を移動するとき、波に乗るため粘液を出すんです。つまり、ヌルヌル・ネバネバは新鮮なはまぐりである証拠。ヌルヌルしていたら、水で洗い流しておきましょう。

死んでいないか心配なら、貝同士をぶつけてみてください。コンコンと高めの音がすれば、ちゃんと生きています。

貝毒について

貝毒とは、はまぐりなどの二枚貝が食べるプランクトンが原因で、貝に溜まってしまう下痢性や麻痺性の毒のことです。都道府県などが定期的に検査を行い、規制値を超える貝毒が検出された場合は、出荷規制などの措置を行っています。

近年、はまぐりから規制値以上の貝毒は出ていないので、スーパーなどのはまぐりを食べても心配ありません。

はまぐりの産卵シーズン

はまぐりの産卵シーズンは、全国平均にすると5月〜10月です。はまぐりの産卵に適した水温は20〜25℃程度のため、その年の天候や地域によってシーズンは前後します。

例として、茨城県の産卵シーズンは7月〜9月、千葉県九十九里は5月〜7月、熊本県は7月〜8月です。はまぐりは産卵を終えると身が痩せてしまうので、この時期が過ぎる前に食べるのがおすすめですよ。

季語として使われた「夜蛤」

はまぐりには春のイメージがありますが、秋の季語にも「夜蛤」という言葉があります。これは江戸時代、秋の十五夜の時期と、縁起の良いはまぐりが出回る時期が重なっていたことが由来です。

江戸の人々は初物や縁起物が大好き。夜に売り歩かれるはまぐりを買い、お吸い物にして月を見ながら食べました。美しい中秋の名月と美味しいはまぐりは、きっと格別の時間を演出してくれたでしょう。

祝い事の象徴

はまぐりの殻は個体によって全て違う形をしています。そのため、同じはまぐりでないと、左右の殻がぴったり合うことはありません。このことから、生涯一人の相手と添い遂げられるよう、「夫婦円満」「夫婦和合」の象徴とされてきました。結婚式にも、はまぐりの料理が縁起物として出てきますよね。

3月3日のひな祭りにはまぐりのお祝い料理があるのも、良縁を招き、ぴったりの相手と巡りあえるとの言い伝えがあるからです。赤ちゃんが生後100日になると行う「お食い初め」の料理にはまぐりのお吸い物があるのも、良縁を願ってのこと。さらに、吸う力が強くなるように、との願いも込められているそうです。

はまぐりの栄養

はまぐりは美味しいだけでなく、ミネラルやビタミンも豊富!はまぐりに含まれる主な栄養は、以下のようなものです。

カリウム

細胞を正常に保ち、塩分の摂りすぎを調節する

カルシウム

骨や歯などの材料になり、神経や筋肉の働きを助ける

鉄分

赤血球の材料になり、貧血を予防する

ビタミンB2

皮膚や粘膜の再生に関わり、タンパク質・糖質・脂質の代謝を助ける

ビタミンB12

赤血球のヘモグロビンの合成を助け、悪性貧血の予防に役立つ

季節によって栄養の量は少し変わりますが、骨や筋肉、血液の健康に役立つ食べ物であるとわかります。

はまぐりの下処理・保存方法

スーパーで「下処理済」と書かれたはまぐりを買ったとき、砂抜きはどうするか迷ったことはないですか?ここでは、はまぐりの下処理のポイントや、冷蔵・冷凍での保存について解説します。

はまぐりの下処理

はまぐりを美味しく食べるなら、砂抜きに加え塩抜きも行ってください。はまぐりの中の塩水を抜かないと、料理が塩辛くなりうま味を充分引き出せません。砂抜き・塩抜きの手順を紹介します。

はまぐりの砂抜き

普通のはまぐりはもちろん「下処理済」とあるものも、調理前に基本的な砂抜きをしておきましょう。

【手順】

①500mlの水に塩を大さじ1杯加え、3%の塩水を作る

②バットにはまぐりを重ならないよう並べ、ひたひたに塩水を注ぐ

③ふきんなどを被せて暗くし、2〜5時間置く

急いでいる時は「50度洗い」という方法ではまぐりをビックリさせて砂を吐かせ、砂抜き時間を短縮できます。

【手順】

①バットにはまぐりを重ならないよう並べる

②50度のお湯をひたひたに注ぐ

③5分ほど置く

はまぐりの塩抜き

はまぐりの塩抜きは、砂抜きに使った塩水を吐き出させれば完成です。

【手順】

①砂抜きに使った塩水を切り、バットにはまぐりを並べる(水や塩水は入れない)

②ふきんなどを被せて暗くし、1時間ほど置く

はまぐりの保存方法

砂抜きが済んだはまぐりは、冷蔵・冷凍で保存できます。ポイントを押さえて美味しく保存しましょう。

冷蔵保存

冷蔵庫で保存するなら、軽く濡らした新聞紙ではまぐりを包み、野菜室に入れましょう。

はまぐりが低温で休眠状態になり、3日間ほど保存できます。はまぐりが呼吸できるよう、密閉容器は避けてくださいね。

冷凍保存

冷凍する場合はジッパー付きの冷凍用保存袋に入れ、平らにして空気をできるだけ抜き、冷凍庫へ入れてください。2週間ほど保存できます。

食べる時は、凍ったまま汁ものや酒蒸しにするのがおすすめ。水分が抜けすぎず、身のプリプリ感を保てますよ。また、沸騰した液体で加熱すると、冷凍状態からでも殻がスムーズに開きます。

はまぐりを使ったおすすめの食べ方

和のイメージが強いはまぐりですが、うま味が濃いので洋風の味付けにも負けない、使い勝手のいい食材です。ここでは、はまぐりの魅力を引き出すおすすめの食べ方を紹介します。

うしお汁、すまし汁

うしお汁(潮汁)は、だしを使わず、汁の実になる魚介類からうま味を引き出し、塩で味を付けた汁ものです。

すまし汁は鰹や昆布などでだしを取って具材を入れ、塩や醤油などで味付けして仕上げます。どちらもシンプルなので、素材からうま味を引き出すのが重要です。

うしお汁

シンプルなうしお汁も美味しいですが、ちょっとアレンジしてひな祭りらしいうどんにするのはいかがでしょう。食べ応えがあり、食卓も華やかになります。

テーブルマーク株式会社さんのアイデア

ひなまつりに♪「ひなあられうどん」

材料 : 冷凍「さぬきうどん」 / はまぐり / 菜の花 / ひなあられ / 【A】 / 水 / 酒 / 薄口しょうゆ

旬の菜の花と、はまぐりのお吸い物でいただく温かいうどんです。
色鮮やかなひなあられをトッピングしました 。

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すまし汁

はまぐりに筍を合わせた、春らしい風情のあるすまし汁もおすすめです。三つ葉を乗せ、ふんわり爽やかな香りを加えましょう。

とまとママさんのアイデア

たけのことはまぐりのお吸い物

材料 : ヤマサ 昆布つゆ白だし / 水 / はまぐり / たけのこ(薄くスライスする) / 三つ葉

ひな祭りメニューの1つ、はまぐりのお吸い物。
昆布のうまみが引き立つヤマサ昆布つゆ白だしを使って、上品なはまぐりの旨味が引き立ちます。
はまぐりが少なかったので、スライスしたたけのこを入れてみました。

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煮はまぐり

噛むとギュッとうま味が染み出す煮はまぐりは、お寿司のネタとしても人気ですね。佃煮よりもあっさりしていて、はまぐり独特の味わいを堪能できます。

酒蒸し

日本酒だけのシンプルな酒蒸しは、手軽にはまぐりの魅力を引き出せます。紹介のレシピではホワイトクラムを使っていますが、ぜひはまぐりでアレンジしてください。

冷凍のはまぐりを使えば、あと一品欲しい時にサッと作れますよ。

みーこさんのアイデア

ホワイトクラム…旨味たっぷり!お酒だけの酒蒸し

材料 : ホワイトクラム / 日本酒

ホワイトクラム(ベトナム産)が売っていたので…
お試しで買ってみたら…
美味しい!「旨味」たっぷり!

「汁」多めで汁も美味しい酒蒸し!

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グラタン

濃厚なうま味がホワイトソースに溶け込むはまぐりのグラタンは、ひな祭りにもおすすめの贅沢な味わい。はまぐりの殻を器にすると、ユニークでワンランク映えるメニューになります。

よんぴよままさんのアイデア

ひな祭りに✿はまぐりのグラタン

材料 : はまぐり / 牛乳 / バター / はまぐり茹で汁 / パセリ / とろけるチーズ / 塩コショウ

ひな祭りには、対でしかぴったり合わないはまぐりに、女の子の良縁を願って食べられますが、潮汁にすることが定番。今回は洋風にグラタンにしました。

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はまぐりの旬や特徴を知って美味しく食べよう

はまぐりの一番美味しい旬は、産卵前の春から初夏にかけてです。地域によっても旬や味わいが異なるので、食べ比べると楽しいですね。自分で調理するときは、しっかり下処理するのが美味しさのポイント。はまぐりの豊かなうま味が、和風・洋風どちらの料理も引き立ててくれるでしょう。

暮らしニスタには毎日美味しいレシピが投稿されているので、ぜひ日々の食卓に役立ててくださいね。

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