念願の塗り壁の外壁や薪ストーブも採用し、満足を実感する家に
【 阿知波さん宅(三重県)】
欲しいものをきちんと伝えることでコスト調整も無理なく
自然素材とシンプルなデザインが気に入った設計会社「リビングデザインビューロ」(以下LDB)。予算を伝えると、最初は、薪ストーブは無理と言われたそうですが、「薪ストーブと塗り壁の外壁はLDBの象徴だったので、その2つが実現できないならLDBにお願いするのをあきらめると伝えました」。もともとオープンな間取りを望んでいた阿知波さん。土間風リビングやシナ合板の内装など、阿知波さんが好きなデザインがそのままコストダウンにも貢献。外構はあと回しにすると決め、念願の薪ストーブと外壁を採用しました。「ゆずれない部分はすべて実現できたので大満足。いまだに夫婦で、いい家だねえって言っています」
「希望したシンプルな内装や間取りはコストダウンにもつながったようです。日の入り方で変わる陰影や、ヴィンテージの北欧家具が似合う空間がとても気に入っています」
シナ合板の壁や杉の無垢材の床、土間風リビングなど、シンプルながら自然素材をたっぷり使用。ソファは「ウェグナー」デザイン。
「玄関らしいものはドアしかないので、造作的な部分でコストの節約になっていると思います。ただ、これも目的がコストダウンというより、リビングに土間をつなげて庭と家をゆるやかに一体化させる、そういうスタイルを希望した結果です」
玄関ドアは「リビングデザインビューロ」オリジナルのレッドシダー材のドア。息子さんのお友達や宅配便の配達員も、玄関ドアからではなく、隣接するフォールディングドアから声をかけてくるそう。
「木製サッシもいいなと思っていましたが、大きな窓をプランしていたので値段がびっくりするくらい高かったのと、建てつけも心配だったので一般的なアルミサッシに」
庭と土間リビングをつなげるサッシは、気候のいい季節は開け放てるようにフルオープンのフォールディングドアに。
「設計者には無理を言いましたが(笑)、薪ストーブは新居の絶対条件。オール電化にしたので、子どもたちが火を見ることなく育つのを避けたかったという意図があります」
スイスの「トーンヴェルク・ラウゼン」の高蓄熱型薪ストーブ。マットな鉄の質感が、シンプルな空間の引き締め役に。
「LDBの『Malen bitte』というモデルハウスがあるのですが、そこのサニタリールームと浴室には壁がなく、シャワーカーテンのみという斬新さでひと目惚れ。さっそく採用しました。結果的に、壁をつくるよりコストの節約になっていると思います」
水回りの床はモルタルで統一。洗面台は松材のカウンターにシンクを合わせ、収納は杉板のオープン棚というシンプルさ。
浴室の壁面は、船底などにも使用するFRP塗装。浴室用ドアを省略し、床もタイルなどを貼らずモルタル仕上げに。
「LDBで建てる人の多くが採用している天吊りタイプのエアコンは、リビング空間がすっきりしてカッコいいんです。ただ、薪ストーブでかな〜り無理を聞いてもらったので、すぐにあきらめました(笑)」
北欧ヴィンテージ家具が映えるシンプルなDK。エアコンは一般的なタイプを採用。
「子どもたちが“仕切りをつくって”と言うまでは、兄弟がひと部屋で成長していってほしかったので、あえて壁はつくりませんでした。ケンカしても、いやでも目に入る距離にいてほしいので。また、部屋にこもってほしくなかったので、広さも最小限にしました」
シナ合板の壁や天井、杉材のフローリングで、木のぬくもりを感じられる子ども部屋。将来2部屋に分けられるよう、ドアは2カ所に設けました。
「塗り壁の外壁『ベルアート』は、施工例を見て経年変化したときの魅力があったので、どうしても採用したかったものです。エアコンや雨水の配管などを壁の中におさめて外観をすっきり仕上げるのもLDBならでは」
「LDBで建てる家はほとんど庭までプロデュースされていて、それがとてもカッコいい。でも、建物で無理ばかりお願いしたので、うちはシンボルツリーの植樹のみに。あとは自分たちでがんばれ!って言われました(笑)」
【コストのかけどころ】バルコニーの雨どいを埋設しシンプルデザインを徹底。一部にレッドシダー材を張って。
【コストの省きどころ】シンボルツリーのシマトネリコを、リビングからも見えるテラスの南面に。
“お金のかけどころ&省きどころ”の本音 Q&A
Q.予算内におさめつつ満足度の高い住まいをつくるために、施主がすべきことは何だと思いますか?
A.妥協はしない! あとは、設計やハウスメーカーにまる投げすること(笑)。めちゃくちゃだと思うかもしれませんが、欲しいものは欲しいですし、こまかい部分は素人が考えるよりプロに考えてもらったほうがいい気がします。もちろん、信頼できる設計者やハウスメーカーに出会うのが絶対条件ですが、想像どおりのものより、想像以上のものができ上がったほうが幸せだと思います。
Q.思っていた以上にコストがかかると思ったものは何ですか?
A.特にありません。
Q.「ケチらなければよかった」または「お金をかけなくてもよかった」と思う部分はありますか?
A.しいていえば庭までできればよかったな〜。ほかのお宅がうらやましいとは思いますが、ここは予算があるので納得ずみ。建物に関しては、希望はすべて聞き入れてもらったので、がまんした部分がないんです。いらなかったものもなく、本当に気に入っています。
ACHIBA HOUSE_DATA
家族構成 |
夫婦+子ども2人 |
敷地面積 |
232.03㎡(70.19坪) |
建築面積 |
56.31㎡(17.03坪) |
延べ床面積 |
92.32㎡(27.93坪) 1F 55.06㎡+2F 37.26㎡ |
構造・工法 |
木造2階建て(軸組み工法) |
工期 |
2012年10月〜2013年2月 |
本体工事費 |
約1917万円 |
3.3㎡単価 |
約69万円 |
設計・施工 |
㈱LIVING Design Bro TEL 059-394-2811 |
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