毎日の生活で欠かすことができないスキンケア。「お肌のために一生懸命お手入れしているつもりなのに、思ったような美肌になれない」そんなスキンケアの悩みを持っている方もいると思います。
そのようなお悩みをもつ方は、ご自身の肌に合わないスキンケアをしていませんか?
美肌への第一歩として、まずはスキンケアを見直してみましょう。そして、ご自身の肌タイプを確認しましょう。
この記事では、今のスキンケアがご自身の肌に合っているのか確認できる機会となるように、お肌のタイプ別スキンケア法を皮膚科医が解説します。
(文/皮膚科医 金城里美)
自分の肌タイプを診断してみよう!
肌質にはいろいろなタイプがあります。大きく分けると「普通肌」「乾燥肌」「脂性肌」「混合肌」「敏感肌」の5つのタイプ。自分の肌質をわからずにスキンケアをしていると、効果が出なかったり、逆に肌トラブルを招いてしまったりすることがあるので注意が必要です。
例えば、自分はニキビができやすいため、脂性肌だと思って毎日のスキンケアで皮脂を徹底的にとっていたら、実は乾燥肌で、皮脂をとすぎることで皮脂分泌が過剰となっている「乾燥性の脂性肌」だったということもあります。また、脂性肌の人が乾燥肌だと思って油性の保湿剤を多用することで、にきびを繰り返してしまうということもあります。
まずは自分の肌タイプを知って、それに合わせたスキンケアを行うことが大切です。次の方法で自分の肌タイプを診断してみましょう。
1.通常の洗顔をする。
2.洗顔後に水分をふき取る。
3.そのままスキンケアをせずに10分程度おく。
4.以下の項目をチェックし、肌の状態を確認。
肌質タイプのチェック項目
●とくにスキントラブルがない→「普通肌」
●顔全体につっぱり感、カサカサ感がある→「乾燥肌」
●顔全体にてかり、べたつきがある→「脂性肌」
●Tゾーンはてかり、べたつきがあり、他の部位はカサカサ感がある→「混合肌」
●刺激感がありピリピリして赤みが出る→「敏感肌」
5つの肌タイプ別!鉄板スキンケア法
ご自身の肌タイプを確認できたら、それに合ったスキンケアを行うことが大切です。肌タイプ別に肌の特徴、効果的なスキンケア方法についてご紹介します。
①普通肌
【肌の特徴】
・水分量:多い
・皮脂量:少ない
うるおいがあり、てかりがない良い状態の肌。
【スキンケア方法】
・優しく洗顔し、しっかり保湿をすることで良い状態の肌を保つことができる。
②乾燥肌
【肌の特徴】
・水分量:少ない
・皮脂量:少ない
かさつきやすくハリが少ない、小じわも多くなりやすい肌。
【スキンケア方法】
・洗顔で皮脂を落としすぎない(洗顔料の使用は1日1回夜だけでもOK)。
・洗顔後すぐに保湿力の高い化粧水と保湿クリームを重ねてしっかり保湿する。
・乾燥する環境では加湿器を使ったり化粧水をこまめに付けたりして乾燥対策をする。
③脂性肌
【肌の特徴】
・水分量:多い
・皮脂量:多い
てかりやすくニキビもできやすい肌。
【スキンケア方法】
・皮脂が多いと毛穴が詰まりやすくニキビができやすくなるため、洗顔時に丁寧に皮脂を落とす。
・ごしごしこすって洗うと肌に傷ができて逆効果なので優しく洗顔する。
・ニキビ用のスキンケア商品やノンコメドジェニック(ニキビができにくいことが証明された商品)の表示のある商品を使うのが効果的。
・油性の保湿剤は脂性肌を悪化させることがあるため避ける。
・ストレスや食事の乱れによって皮脂の分泌が増加することがあるため、ストレスをこまめに解消すること、バランスの良い食事をとることを心がける。
④混合肌
【肌の特徴】
・水分量:少ない~多い
・皮脂量:少ない~多い
Tゾーンは脂性肌でてかりやすく、逆に、頬や口周りは乾燥肌でカサカサするというように部位によって皮脂の分泌量が異なる肌。
【スキンケア方法】
・部位によって肌質が異なるため、部位別に分けたスキンケアを行うことが大切。
・洗顔後、顔全体に保湿をしたうえで、乾燥しやすい部位は保湿力の高い保湿剤を重ねる。
⑤敏感肌
【肌の特徴】
・水分量:少ない
・皮脂量:少ない
さまざまな刺激によってピリピリしたり赤くなったりする敏感な肌。アトピー性皮膚炎などによる場合もある。
【スキンケア方法】
・肌に刺激となるものを避ける。スキンケア商品は敏感肌用の低刺激性の商品を使う。
・紫外線やアレルゲンとなるものへの接触を避ける。
・肌の炎症が強い場合は皮膚科で相談する。ステロイドの塗り薬などによる治療が効果的な場合もある。
肌は内臓の鏡!お悩み別のおすすめ漢方薬
肌は内臓の鏡といわれています。そのため、肌のタイプは体質にも関わります。
肌の症状を体質から見直したいという方には、漢方薬がおすすめです。
「ニキビ」「乾燥」「シミ」など、さまざまな肌の症状に効果がある漢方薬はいくつもあります。
漢方薬は、多くの症例により効果が認められているお薬です。自然の素材がからだにやさしく働くため、一般的には、西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。
また、漢方薬は現在生じている不調を抑えるだけではありません。根本的な体質の改善を目指すものですので、艶肌を目指す方にも、ぜひ試していただきたいお薬です。
さらに、「健康のために、栄養バランスの整った食生活や、運動習慣を続けたい」と思っていても、実際に続けるのは難しいという場合でも、漢方薬なら自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけです。そのため、手間なく気軽に継続できるという点もメリットです。
効果が認められている漢方を毎日の生活に取り入れることで、健康を維持して快適な生活を目指してはいかがでしょうか?
<ニキビに悩む方におすすめの漢方薬>
●十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう):化膿する皮膚の症状に効果的な漢方薬です。
<肌の乾燥に悩む方におすすめの漢方薬>
●当帰飲子(とうきいんし):冷え性で肌が乾燥する人の湿疹、皮膚炎に効果的な漢方薬です。
<シミに悩む方におすすめの漢方薬>
●桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん):肩こり、のぼせ、足冷えなどがある方のシミに効果的な漢方薬です。
ただし、漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているか、ということです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
「オンライン個別相談」なら、AI(人工知能)を活用したサービスで、漢方に精通した薬剤師が、お手頃価格で、一人ひとりに効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれます。スマホで完結するサービスですので、対面では話しにくいことも気軽に相談できますよ。
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自分に合ったスキンケアで目指せ、美肌!
毎日のスキンケアをより効果的にするためには自分の肌タイプを知って肌に合わせたスキンケアをすることです。今回は自分の肌タイプの診断方法と、肌タイプに合わせたスキンケア方法をご紹介しました。毎日のスキンケアを見直して、より理想的な美肌を目指しましょう。
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<この記事を書いた人>
皮膚科医 金城 里美
医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。
▶あんしん漢方(オンラインAI漢方)
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