昔から「トマトが赤くなると、医者が青くなる」ということわざがあるほど、栄養豊富なトマト。そのトマトをゴクゴクと飲めるトマトジュースは美容と健康の強い味方です。
ここでは、トマトジュースの効果や栄養分、選び方、おすすめの人気ランキングをご紹介します。
トマトジュースの効果とは?
完熟トマトの甘みと酸味が感じられる、真っ赤なドリンク、トマトジュース。毎朝1杯ゴクゴクゴク……なんて続けていると、いかにも健康によさそうですよね。トマトジュースにはどんな効果があるのでしょうか。
まず、1番注目したいのは、やはりトマトの代表的な栄養分「リコピン」によるアンチエイジング効果ではないでしょうか。リコピンを摂取することで老化防止や生活習慣予防などの効果が期待できます。リコピンについては、次の章「トマトジュースに含まれる栄養分」で詳しくご紹介します。
生食用トマトと比べると……
実は、リコピンを効率よく摂取するためには、生のトマトよりもトマトジュースを飲むほうがおすすめ。トマトジュースの原料が「完熟トマト」なのが理由です。
通常、スーパーなどで売られている生食用トマトは完熟する前に収穫されて売り場へと運ばれます。でも、トマトの栄養分がピークになるのは完熟したとき。完熟トマトに含まれるリコピンは、完熟前に収穫された生食用トマトの約3倍も多く含まれているそうです。
トマトジュースに含まれる栄養分
トマトジュースの栄養分で注目のリコピン。ほかにもGABAやビタミン、ミネラルなどが含まれています。それぞれ詳しく見てみましょう。
1.リコピン
リコピンとは、カロテノイドの1つ。カロテノイドは野菜やフルーツの色のもととなる脂溶性色素成分のことで、なかでもリコピンはトマトをはじめとする赤色やオレンジ色の植物の色素成分です。
リコピンは活性酸素を除去する働きがとても強く、その抗酸化作用はβ-カロテンの2倍以上、ビタミンEの約100倍というパワフルさ!アンチエイジングやメラニン生成抑制効果のほか、生活習慣病やがんの予防に効果があるなど、美容と健康に役立つ成分として期待されています。
2.GABA
GABA(ギャバ)はアミノ酸の1つ。ノルアドレナリンが必要以上に分泌されるのを抑えてくれるので、高くなった血圧を下げる効果が期待できます。トマトにも多く含まれています。トマト由来のGABAを多く配合したトマトジュースも販売されているので、気になる人は試してみてくださいね。
ほかにも、β-カロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、さらにはカリウム、マグネシウムやカルシウム、鉄、亜鉛といったミネラルなどいろいろな栄養分が含まれています。「トマトが赤くなると、医者が青くなる」ということわざがあるのも納得ですね。
トマトジュースの選び方
トマトジュースを選ぶときのポイントをチェックしてみましょう。各メーカーから様々な商品が登場していますが、ここでは栄養面や飲みやすさに注目して選ぶ方法をお伝えします。
リコピン含有量で選ぶ
プレーンタイプのトマトジュースにもリコピンはたっぷり含まれているのですが、大手メーカーではリコピンの含有量をアップさせたトマトジュースもラインナップ。少量でも高濃度のリコピンが含まれています。リコピン量の多いものは健康をより意識した商品だけあって、食塩無添加タイプのトマトジュースが多いのも魅力です。
塩分に注目する
トマトジュースを飲みやすくするために塩を加えています。塩分が気になる人は「食塩無添加」や「低塩」などと表示されたトマトジュースを選ぶとよいでしょう。
飲みやすさで選ぶ
飲み慣れないと、トマトジュースはちょっと苦手……と感じる人もいるかもしれません。飲みやすさを決めるのは、塩味のほかに、食感や食味の違いがあります。とろみのある濃厚なタイプや、サラリとしてゴクゴク飲めるタイプなどトマトジュースの食感は商品によってさまざま。トマトの甘みの強さも、ジュースによって差があります。最初はいろいろ飲み比べて、好みのものを探してみるのもいいですね。
どうしても苦手な人は、フルーツの果汁とミックスされたタイプから始めてみてはいかがでしょうか。
濃縮還元orストレート
トマトジュースのパッケージを見ると、「濃縮還元」や「ストレート」の表示があると思います。これは製法の違い。
濃縮還元はトマトからジュースを搾汁してから濃縮して保管し、あとから水分を加えて元の濃度に戻すもの。濃縮中に香りが減りますが、年間を通して品質が安定しやすく、価格もリーズナブルにできます。
ストレートは、搾汁したトマトの果汁を濃縮せずに商品に加工していくもの。風味が濃く感じられる商品が多くあります。栄養面では、どちらもほぼ同じ。価格や味の好みでチョイスしてみましょう。
トマトジュースの飲み方
トマトジュースは嗜好品としてなら、いつ飲んでももちろんOK。もし、リコピンの栄養分をよりしっかりと吸収したいなら次のような飲み方はいかかでしょうか。
トマトジュースを朝に飲む!
大手メーカーの実験によると、リコピンは朝に摂取することが大事なのだとか。この実験では、朝・昼・晩それぞれの時間帯にトマトジュースを飲んだところ、朝飲んだときに一番リコピンの吸収率がよいという結果が。朝食にはトマトジュースを加えて、健康的な1日を始めましょう。
油を使った料理と一緒に
リコピンは脂溶性の成分なので、油を含む食べ物と一緒に摂ると吸収率がアップ。炒めものやオイルを使ったマリネなどのお供に、トマトジュースを添えてみるとよいでしょう。リコピンの1日の摂取目標量は15~20mgと考えられているので、トマトジュースをコップ1杯程度飲めば十分。
加熱調理する
リコピンは加熱することで吸収率がアップします。トマトジュースを使って、トマトソースやスープなど温かい料理にアレンジして食べるのもよいでしょう。具材を油で炒めてからトマトジュースを加えると、ますます効果的ですね。
トマトジュースのおすすめが知りたい
最後に、インターネット通販で買えるトマトジュースのなかから人気のものを厳選しました。編集部がまとめたおすすめランキングはこちら。
1位:キッコーマン「デルモンテ リコピンリッチ」900g
デルモンテの食塩無添加トマトジュースと比べて約1.5倍のリコピン量が含まれています。食塩無添加で、完熟トマトの甘みとうま味を生かした味わい。濃厚なトマトジュースが好みの人にもぴったり。
2位:伊藤園「理想のトマト」900g
おいしさと栄養の両面で理想を追求したトマトジュース。厳選した完熟トマトを使って甘みや酸味のバランスがよく仕上がっています。砂糖も食塩も無添加なので健康志向の方におすすめです。
3位:カゴメ「カゴメトマトジュース食塩無添加」720ml
食塩・着色料・保存料無添加で、ゴクゴクと飲みやすいトマトジュース。ラインナップ豊富なカゴメのトマトジュースのなかでも、基準と言えるプレーンな1本です。迷ったらまず、これを選んでみては。
まとめ
リコピンパワーでアンチエイジングや健康に効果が期待できるトマトジュース。1杯ほどで1日の目標量のリコピンが摂取できるので“朝の習慣”にしてみてはいかがでしょうか。ラインナップも豊富なので、いろいろと飲み比べて、好みの味を探してみてくださいね。
参考:文部科学省「食品成分データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/)
文/北浦芙三子
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