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大根おろしの保存方法は?冷凍できるって本当?日持ちがよくなる賢い方法と活用レシピ

大根おろしの保存方法は?冷凍できるって本当?日持ちがよくなる賢い方法と活用レシピ

焼き魚や天ぷらなどの薬味として、おろしそばやみぞれ煮にと、和食に活躍する大根おろし。でも、少量の薬味のためにおろすのは手間だし、大根をおろすのは意外と重労働で腰が重い、という声も聞かれます。

そこでおすすめなのが、大根おろしの冷凍保存!時間があるときに一気にすりおろして冷凍しておけば、日持ちもよくなって、ちょこっと使いにも便利です。もちろん大根おろしが主役のメイン料理だって簡単!

大根おろしの賢い保存ワザとおいしい活用法をマスターしましょう。

大根おろしの保存方法は?

大根おろしが使いきれなかったときや、一度に大量におろしたときには、上手に保存しておいしく食べきりましょう。

大根おろしの保存方法は、冷蔵保存か冷凍保存の2つです。

3日以内に食べ切れる分なら、冷蔵庫での保存が手軽です。ただ、冷蔵庫に入れておいても2日目、3日目と時間がたつごとに風味は落ち、香りも飛んでしまいます。

一方、冷凍保存は約1カ月保存可能で、栄養価も風味も落ちにくいのがポイント!解凍しても食感はほとんど変わりません。多めにおろしてすぐに冷凍しておけば、いろいろな料理にサッと使えて便利です。

大根おろしは常温保存できる?

大根おろしは、すりおろすことで繊維が切断され、細胞が壊れた状態になっています。そのため、丸ごとの大根よりずっと傷みやすく、常温での保存にはむきません。

すぐに使わない場合は、冷蔵庫、または冷凍庫で保存しましょう。

大根おろしの作り方

「ただすりおろすだけ」とあなどるなかれ!実は大根おろしは、使う部位やおろし方によってかなり味わいに差が出るものなのです。まずは基本の作り方をおさらいしましょう。

1.大根を切る

おいしい大根おろしを作るには、できれば丸ごとの大根を買うのがおすすめ。すりおろしやすいように、適当な大きさに切ります。

2.皮をむく

皮は、ピーラーでむいても、包丁でむいてもOK。多めにおろしたいときは、ピーラーで一気にむくとスピーディです。

皮付近には、消化酵素が多く含まれています。大根の栄養を逃さず摂りたいときには、皮をむかなくてもOK。反対に、甘みのある大根おろしを作りたいときは、皮を厚めにむくとよいでしょう。

3.すりおろす

おろし器ですりおろします。円を描くように力をいれずにすると、ふわっとした口当たりの大根おろしになります。一方、ゴシゴシと上下に力を入れておろすと、大根の細胞がつぶれて辛味成分が出やすくなります。

昔から「大根は怒りながらおろすと辛くなる」と言われますが、それは怒って力任せにすると大根の細胞が壊れるから、と考えられています。

辛味が強い大根おろしが好きな方は、ストレス解消に大根を思いっきりするのもいいですね。

大根おろしは大根のどの部分を使う?

大根は、みずみずしく甘みの強い上部、甘みと辛味のバランスがいい中部、水分が少なめで辛味が強い下部に分けられます。

これは、下のほうほど、大根の辛味のもとである「イソチオシアネート」が多く含まれているから。イソチオシアネートには、殺菌作用や活性酸素を除去してくれる抗酸化作用、血液をサラサラにする働きなどがあります。

大根の細胞が壊れることで、細胞内にあるほかの酵素と反応して生成される成分なので、イソチオシアネートの健康効果を取り入れたいなら、大根おろしがぴったり!

上部を使えば甘みのあるみずみずしい大根おろしに、下部を使えば辛味の強い大根おろしになりますが、どちらが正解・不正解というものではありません。好みに応じて、また使う料理に合わせて、部位を使い分けるといいですね。

新鮮な大根の選び方は?

大根の旬は冬ですが、夏でも北海道産や青森県産など、涼しい地域で生産される大根が店頭に並び、年間を通しておいしい大根が手に入るようになりました。安価で使い勝手のいい大根は、丸ごと買ってお得に使い切るのがおすすめ!鮮度のいい大根を選ぶポイントをチェックしましょう。

大根のチェックポイントは、まず全体に白くまっすぐなこと。また、手に持つとずっしりと重く、表面がすべすべとしてピン!と張りがあるものが良品です。

辛味の少ない大根を選びたいときは、ヒゲ根が出ている毛穴にも注目。毛穴が少なく、縦一列にまっすぐ整列しているものは、辛味が少ないといわれます。葉がついているものは、葉の張りやみずみずしさにも注目しましょう。

買ってきた大根は、葉もとを切り落とし、切り口をラップでぴっちり覆ってから、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。葉が短くカットされている場合でも、根と葉をすぐに分けることが重要。葉をつけたままにしておくと、葉の成長のために根の栄養分や水分が使われ、大根にスが入ってしまうことがあります。

おろし器の選び方は?

おろし器によっても、大根おろしの仕上がりに違いが出ます。

おすすめは、大根おろし専用のもの。力をいれずにラクにおろせる設計のものもあり、一気にまとめて作り置きしておきたいときにもありがたい存在です。おろし金の刃は、ステンレス製の鋭いものがベター。細胞をこまかく切るようにすりおろすことができるため、大根の水分が外に逃げにくく、ふわっとしたみずみずしい口当たりの大根おろしに仕上がります。

100円ショップなどでも購入できるプラスチック製のおろし器でも、風味のよい大根おろしを作ることができます。ステンレス製に比べれば切れ味は劣るため、少し水っぽくなりますが、それでも味わいには遜色ありません。

セラミック製の目のこまかいおろし器は、細胞をつぶすようにしてすりおろしていくため、水分が出やすく、水っぽい仕上がりに。汁ごと使う料理なら気になりませんが、焼き魚に添えるときなどにはあまり向きません。

粗い大根おろしを作るときには、ギザギザの竹製の刃がついた「鬼おろし」もおすすめです。水分が出にくく、ザクザクふんわりした食感が特徴です。

大根おろしの冷蔵保存・冷凍保存のやり方は?

たっぷり大根おろしを作ったら、その風味をできるだけ損なわないように保存したいですね。

冷蔵の場合は密閉袋で保存

冷蔵庫で保存する場合は、すりおろした大根を汁ごとジップロックなどの密閉保存袋に入れ、空気を抜いて密閉します。おろし汁ごと冷蔵することで、酸化スピードを抑えることができます。

冷凍保存は用途に応じて3つの保存法を使い分け

大根をすりおろしてすぐに冷凍すれば、揮発性の辛味成分も抜けにくく、おろしたての風味が長持ちします。冷凍の場合は、いくつかの保存方法があります。

【ラップで小分けに包んで保存】

100〜150gずつくらいの小分けにし、ラップにぴっちりと包んで平らにならします。アルミ製のバットにのせて冷凍庫で急速冷凍し、完全に凍ったら冷凍用密閉袋に入れて保存しましょう。スープやみぞれ煮など、ある程度まとまった量を使うときには、この方法が使いやすいでしょう。

【密閉袋に入れて冷凍】

ジップロックなどの冷凍用密閉袋におろし汁ごと大根おろしを入れ、空気をしっかり抜いて平らにならします。小分けのラップのときと同様に、アルミ製のバットにのせて急速冷凍しましょう。菜箸などで筋をつけておくと、冷凍後に筋に沿ってパキッと折って取り出すこともできて便利です。

【製氷皿や小分け容器に入れて保存】

写真は25ml×8の小分け容器に入れて、冷凍したもの。焼き魚に添えたいときなど、少量ずつ使いたいときにおすすめです。完全に凍ったら、密閉袋に移し替えてもOK。

大根おろしを上手に保存するコツ

冷蔵保存、冷凍保存、どちらの場合も、おろし汁ごと保存するのがさわやかな風味をキープするためのポイントです。おろし汁が多い場合も、軽く水気をきるくらいにとどめましょう。しっかり水切りをすると、筋っぽくパサパサした大根おろしになってしまいます。

また、大根おろしのおろし汁にはたっぷり消化酵素が含まれています。大根の栄養を余さず摂るためにも、「汁ごと保存」が鉄則です。

また、おいしさを閉じ込めるには、おろしたらすぐに保存の処理をすることが大切。時間をおくと、大根おろしからどんどん水気が出て、水っぽい大根おろしになってしまいます。

冷凍保存の場合は、熱伝導性のよいアルミ製のバットにのせて冷凍すると、早く凍らせることができます。完全に凍るまでの時間が長いほど、食感が悪くなり、風味も落ちます。小分けラップや密閉袋を薄く平らにならすのも、急速冷凍するための工夫のひとつです。

冷凍した大根おろしの解凍方法は?

冷蔵庫、または常温で自然解凍

冷凍した大根おろしは、食べる30分〜1時間前に冷凍庫から出し、室温で自然解凍します。ただし、解凍後、常温に長時間出したままにすると、傷んでしまう恐れもあります。帰宅後すぐに夕食の準備ができるようにしておきたい場合などは、朝、家を出る前に冷蔵庫に移して解凍するのがよいでしょう。

電子レンジで解凍

電子レンジの解凍モードを使えば、使いたいときにサッと解凍することができます。耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけて加熱しましょう。加熱時間は、解凍したい大根おろしの重量によって変わりますが、加熱しすぎると食感も味わいも変わってしまうので注意しましょう。

一度解凍した大根おろしは再冷凍できる?

大根おろしに限らず、一度解凍した食品を再び冷凍すると、風味や食感が変わって、おいしさが損なわれてしまいます。解凍しすぎてしまった場合も、再解凍は避けましょう。小分けに冷凍しておくと、使う分だけ解凍ができ、無駄なく食べ切ることができますね。

解凍した大根おろしが残ってしまったときは、スープやみそ汁にさっと加えるなどして、かしこく使いましょう。ポイントは加熱しすぎないこと!最後に加え、さっと温める程度で火を止めると、大根おろし独特の匂いも気にならず、やさしい甘みの汁物ができます。

大根おろしの賞味期限はどれくらい?何日持つ?

冷蔵保存の場合

冷蔵庫で保存する場合の賞味期限は、2〜3日が目安です。冷蔵庫に入れていても、徐々に酸化が進み、風味が失われていくので、できるだけ早く食べるのがおすすめです。翌日までに食べない分は、冷凍するとよいでしょう。

冷凍保存の場合

冷凍の場合は、約1カ月は日持ちします。しっかり急速冷凍し、冷凍室の−18度の環境で保存すれば、1カ月を超えても傷まずに食べられる場合もあります。

ただ、多くの場合、家庭の冷凍庫は開け閉めのたびに温度変化があるものです。冷凍保存で保存期間は大きくのばせるものの、ゆっくりと乾燥や酸化は進んでいきます。

1カ月を目安に使い切るのがよいでしょう。密閉袋に冷凍した日付を書いたり、小分け容器のふたに付せんを貼るなどの工夫で、使い忘れを防ぎましょう。

大根おろしを日持ちさせる方法

抗菌作用のある食品と組み合わせることで、細菌の繁殖を抑え、冷蔵でも大根おろしの日持ちをアップさせる効果が期待できます。

【酢やレモン汁を加える】

酢やレモン汁を加えて、大根おろしのpH値を酸性に傾かせることで、細菌が活動しにくい状態をつくります。たとえば酢、砂糖、塩などの調味料を加えて、甘酢おろしにしておけば、冷蔵庫でも4〜5日保存が可能です。赤唐辛子を加えれば、さらに保存性は高まり、冷蔵庫で約1週間の保存が可能になります。

【はちみつを加える】

はちみつにも抗菌作用があります。大根おろしにはちみつをまぜ、お湯を注いで飲む「はちみつ大根」は、のどにもやさしいと言われます。はちみつやレモンの輪切りを混ぜておき、ホットドリンクの材料に使うのもいいですね。はちみつを加えた場合の保存期間は3〜4日が目安です。

もちろん冷凍してもOK!冷凍すれば、風味はほとんど変わらないまま約1カ月の長期保存が可能です。

大根おろしが腐るとどうなる?見分け方は?

大根おろしの冷蔵庫での日持ちはそれほど長くありません。黄色く変色していたり、すっぱい臭いがしたりしたときは、傷んでいるサインです。また、腐ると当然ながら味にも変化があります。少しなめてみて、苦味や酸味を感じたときも、腐って食べられない状態なので廃棄しましょう。

もちろんカビが生えたり、茶色になっているものも食べられません。冷蔵庫での保存は2〜3日が目安ですが、できるだけ早く食べ切ることを心がけましょう。

冷凍の場合も2カ月、3カ月と長期間保存していると、霜がついたり、酸化して色が変わってしまうこともあります。冷凍保存の場合の保存期間は約1カ月が目安。入れっぱなしにして忘れることがないよう、いろいろな料理に活用して消費していきましょう。

大根おろしを使ったおすすめレシピ

薬味に使うだけではもったいない!大根おろしの甘みや食感をいかした簡単おすすめレシピをご紹介します。

中華おろしかき玉スープ

大根のとろみがほっとおなかを温めてくれる、やさしい口当たりのスープです。大根おろしは加熱しすぎるとせっかくの酵素が失われてしまううえ、独特の匂いも強くなります。大根おろしを加えたら、手早く仕上げるのポイント!

【材料】(2人分)

  • 大根おろし…1/2カップ
  • しょうが汁…小さじ1/2
  • とき卵…1個分
  • A 鶏がらスープのもと…小さじ1
  • A 酒大さじ…1
  • 塩…小さじ1/2
  • ごま油、万能ねぎの斜め切り…各適量

【作り方】

1 鍋に水300mlとAを入れて煮立て、大根おろしを加えてサッと煮たら、とき卵を加えてお玉で大きくかきまぜながら火を通し、しょうが汁を加える。

2 器に盛り、ごま油をたらし、万能ねぎを散らす。

ツナおろしのレモンじょうゆダレ

ドレッシング代わりに冷や奴やサラダにかけるほか、バゲットにつけたり、冷やしうどんにからめたり、モッツアレラチーズにのせたり、お肉や魚のソースとしてもおいしい万能ダレです。大根おろしのさっぱりとした甘みにツナのうまみが絶妙にマッチ!冷蔵庫で3日ほど保存できます。

【材料】(作りやすい分量)

  • 大根おろし…大さじ8
  • ツナ缶…1缶(70g)
  • レモン汁、しょうゆ…各大さじ2

【作り方】

ボウルにすべての材料を入れてまぜ合わせる。

トマトとなすと鶏むね肉のおろし南蛮

鶏むね肉の下ごしらえに大根おろしの汁を活用。タンパク質分解酵素の働きで、パサパサしがちな鶏むね肉もしっとりやわらかく仕上がります。色よく揚げた具材に、真っ白な甘酢おろしがさわやか!甘酢おろしは冷蔵庫で約1週間、冷凍庫で1カ月保存が可能です。

【材料】(2人分)

  • 鶏胸肉…200g
  • A しょうゆ…大さじ1
  • A しょうが汁…小さじ1
  • なす…2本
  • ミニトマト…6個
  • かたくり粉…大さじ3〜4
  • 揚げ油…適量

☆甘酢おろし(作りやすい分量)

  • 大根おろし…200g
  • B 酢…大さじ1
  • B 砂糖…大さじ1/2
  • B 塩…小さじ1/4
  • B 輪切り唐辛子…適量

【作り方】

1 ボウルにざるをのせて大根おろしを入れ、出てきた水分が80〜90mlになるくらいに水けをきる。 

2 鶏胸肉は1cm厚さのそぎ切りにし、A、大根の汁大さじ1〜2に30分ほど漬ける。

3 なすは乱切り、ミニトマトは横半分に切る。

4 フライパンに高さ1cmまで揚げ油を入れて180度に熱し、なすを入れて揚げ、取り出す。2の鶏肉の水けをふき、かたくり粉をまぶし、同じ油できつね色にカリッと揚げる。

5 1の大根おろしにBをまぜ合わせる。器に4とミニトマトを盛り、甘酢おろしをたっぷりとかける。

大根おろしにはうれしい栄養がいっぱい!

大根には、消化を助けてくれる酵素がたっぷり含まれています。糖質を分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)や、タンパク質を分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼなどは体内で作られる消化酵素の代わりとなって、胃腸の働きを助けてくれる成分です。実は大根は、代謝アップやダイエットにもお役立ちの優秀野菜なのです。

また、大根の辛味のもと、イソチオシアネートには、殺菌作用や抗酸化作用、血液サラサラ作用などの効能があります。さらには、大根にはビタミンCや食物繊維も豊富!

大根おろしは生で食べるのがおすすめ

酵素やイソチオシアネート、ビタミンCは水溶性で熱に弱い成分です。

酵素は48度以上で2分加熱すると活性を失うと言われているため、大根の健康成分をもっとも効率よく取り入れる食べ方は、生で食べること、といえるでしょう。

大根おろしは、料理の引き立て役となるだけでなく、食事の栄養価をグンとアップさせてくれる優秀な1品といえますね。

大根は皮ごとすりおろすと栄養価がアップ!

大根の酵素や辛味成分は皮や大根の下部に多く含まれます。「皮ごとおろして」「汁ごと」「生で」「すぐに食べる」のが、最も栄養価が高い食べ方です。

大根おろしを作り置きするときは、おろしたらすぐに密封し、急速冷凍すると栄養価が逃げません。

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手頃な価格で栄養豊富な大根。栄養を余さずとれる大根おろしの保存法をマスターすれば、1本丸ごと買った大根の使い切りに悩むこともなくなりますね。冷凍保存をじょうずに活用し、もっと気軽に大根おろしを食卓に登場させていきましょう!

調理・レシピ/中村陽子 撮影/松木潤 文/浦上藍子

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