モルタル造形の最終工程ですが石、レンガ、木、漆喰等々異なった物の表情をモルタルで造形した上にペイントで更にその物の質感を付けていきます。
何年もの時を経て古び朽ちた質感を表現していくエイジング塗装をしていきます。
シーラーを塗る事によりモルタル面との密着を良くし水分の吸水を止めてモルタル面や塗装面をより強靭にする事が出来ます。
1.塗装面の油分や汚れを綺麗にしておきます。
2.大き目の平太刷毛を使ってシーラーを全体に塗り込みます。
今回は透明タイプのシーラーを使いましたが乾燥後に透明になるタイプで元は乳白色です。
厚く塗り過ぎると乳白色のままになってしまうのでなるべく均一に塗り伸ばします。
3.モルタル造形ではアンティークな感じを出す為、素材の巣穴や崩れ、傷み等の表情を付けますので表面が比較的凸凹しています。
刷毛等では小さな穴や窪みにシーラーが入りずらいのでスポンジを使って叩くようにして塗ると巣穴や窪みに良く入り込みます。
4.全面全てに塗り終えたらシーラーの説明書通りの乾燥時間で乾かします。
おおむね1時間~で乾燥します。
シーラーが乾いたら各素材のカラーを発色しやすくする為全体をホワイトで下塗りします。
今回の塗装は全て水性の物を使いました。
水性の物は用具の洗いや取り扱いが比較的簡単なのと臭気も無く環境にもやさしいです。
乾燥後は耐水性や耐久性も油性に比べ劣らず強靭になります。
1.今回はつや消し白を使いました。艶有りでも大丈夫ですが、乾燥後表面がツルツルになるので薄めのカラーを入れた時に垂れやすく思う様に色が入らない場合が有りますので、有ればつや消しの方が良いかと思います。
2.下塗りなので全体が塗れれば斑が有っても大丈夫ですが、出来るだけ全面に塗り残しが無い様に塗って下さい。
3.塗り終わったら完全に乾燥させてください。
エイジングペイントは薄めの塗りで何色ものカラーを塗り重ね絶妙な色合いを出すので、ベースカラーは比較的薄めの色味を出して塗ります。
ベースカラーは完全に乾燥させてください。
レンガのベースカラーが乾いたら巣穴や窪みに色を入れる為ブラウン系やダークレッド等の濃い目のカラーを入れます。
1.レンガ全体にダーク色を刷毛で塗り、直ぐに霧吹きで水を吹きかけます。
2.霧吹きの水で塗ったカラーが浮き流れますのでタオルやスポンジで叩きながら吸い取ります。
こうする事で窪みや巣穴にだけ色が残り、タオルやスポンジで叩いた部分はほんの少しだけダークカラーのグラデーションが残ります。
3.カラーを変えて2.と同じ工程を何色も入れていくと汚れ傷んだ感じが表現できます。
※色味は段々濃くなっていきますのでお好みの色味でやめて下さい。
4.レンガのカラーを乾燥させている間に次は石のベースカラーを塗ります。
5.エイジングしていくとどうしてもダークな色味になってしまうので、ベースカラーはかなり明るめをチョイスしても大丈夫です。
6.こちらのイエロー色のベースカラーも完全に乾燥させます。
レンガ同様ダーク色を入れていきます。
画像はグレーを入れた所です。
下地のホワイトに多少掛かっても大丈夫なので大胆にペイントしてみて下さい。
この後オリーブグリーンやライトブラウン、ダークグレー、ダークブラウンを入れました。
石と石の間の目地はかなりダークにするか目地としてベージュやライトブラウン系を入れても良いと思います。
1.木製扉にはベースとしてライトベージュを塗り、乾燥後ライトグレー、ブラウン、ダークブラウンの順で段々濃くしていき、乾燥後紙やすりで軽く表面を擦り中間とベースカラーが見える位に表面を荒らします。
2.削りカスを刷毛等で綺麗にしライトベージュを全体に塗り、直ぐに霧吹きで水を掛け、流れ出した塗料をタオルやスポンジで叩く様吸い取ります。
※お気に入りの朽ち加減になればOKです!!
1.丁番はアイアンブラックを塗り鉄の重圧感を出します。
2.乾燥後レッド、ダークブラウン、ダークグレー、ブラックを簡単に混ぜスポンジに取ります。
3.スポンジに取ったカラーをタオルの上で叩き余分なカラーを取ってしまいます。
4.サビをイメージして軽く叩き塗ります。
※一度に多く塗らず、少し塗ったら乾燥、また少し塗ったら乾燥の繰り返しでサビのザラザラ感が出て来ます。
5.丁番の周りの木の部分にサビが滲んでいるかのように丁番周りにもサビ色をボカシ入れます。
1.プラスターの面はアイボリー色でベースを塗ります。
2.乾燥後レンガ、石の境目や剥がれ落ちた部分の淵付近をダークブラウンや、グレーを使ってシャドーを入れていきます。
3.ヒビ割れ部分にはブラックとダークブラウン、ダークグレーで溝内を塗ります。
霧吹きを使って各カラーをにじませていくとそれっぽくなります。
4.霧吹きで垂れた薄いカラーを更に細筆で引きずり水垢の流れた後を表現していきます。
※水垢流れ跡が薄い時は、細筆にカラーを取り上から下に筋を入れ30秒ほど置いて水で絞ったスポンジで軽く叩きながらぼかしを入れていきます。
5.ブラウン、イエロー、オレンジ、グレー等を使ってプラスター面に汚れをイメージしてグラデーションを付けていきます。
6.所々にライトベージュを使ってハイライトを入れより立体感を出していきます。
全ての素材のエイジング塗装が完成しました。
色々な角度や時間帯でバランスを見て、修正したい箇所があればこの段階で修正しておきます。
レンガ柱を挟んで建てた塀は手前道路側、家屋側と奥側道路側、家屋側の4面にモルタル造形エイジングをしました。
既存の基礎を縁石とした部分も積石としてみました。
違和感なく造形フェンスの一部となりました。
笠木石、レンガ、石、擬木、漆喰全てがモルタル造形とエイジングペイントにて完成しました~!
石は比較的大き目にしどしりとした感じを出してみました。
漆喰部分には英文字も入れいい感じの雰囲気になりました。
花壇に有ったガーデンライトの配管を塀の中に埋設して取り付けたウォールランプもいい感じにマッチしてきました(^_-)-☆
全ての塀のペイントが完全に乾いたら、トップコートとして水性のつや消しクリヤーで最終の塗装をしておきました。
屋外のペイントなので雨風や紫外線、又は冬場の凍結等により塗装が傷まない様にしっかりと塗装しておきます。
全長約12mの場所にブロックフェンスを建て、モルタル造形をしていく計画です。
現在その1/3がようやく完成しました。
分割してのDIYですが、残り部分はさらにデザインを変え繋げていく予定ですので、また再開した際は都度ご紹介していきますね!!!
エイジングペイントでは、一度に厚く塗装せず何色もの色を使って薄く薄く塗り重ねていきます。
絶妙な透け感とグラデーションを造りながら塗っていくとよりリアルで奥行きのあるペイントが出来ます。
材料もホームセンター等で比較的安価で購入できる物ばかりで作業しました。
小さな物からでも良いので皆さんも挑戦してみてはいかがでしょうか!!
やればやる程はまりますよ~!!
モルタル造形は夢が広がりますね~~~(^^♪
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