「なんだか気分が優れない」「わけもなく落ち込む」
こんな症状でお悩みの方はいませんか?更年期になると、気分の落ち込みを感じる方が増えます。ただでさえ更年期はさまざまな症状が出るのに、気分までふさいでしまってはつらいですよね。
少しでも気持ちを楽に過ごせるよう、おすすめの解消法をご紹介します。
更年期に気分が落ち込みやすくなる理由
更年期に気分が落ち込みやすいのには、原因があります。
1.エストロゲンの減少
更年期とは、閉経を挟んだ前後5年間のことで、おおよそ40代半ば〜50代半ばの時期を指します。更年期に女性ホルモンが減少して出るさまざまな症状が、更年期障害です。
女性ホルモンのうち、とくに「エストロゲン」の減少が気持ちの落ち込みに関与します。エストロゲンが減ると脳内の特定部位の働きが不調になり、自律神経の働きが乱れたり、精神的な症状が出たりするのです。
2.社会的役割の変化
更年期の年代というのは、子どもが巣立ったり、親の介護が始まったりすることで、女性の役割が変わりやすい時期でもあります。
「お母さん」としての役割がひと段落して、心にポッカリ穴があいたように感じたり、「介護者」としての役割が増えて疲れてしまったりして気持ちが落ち込みやすいのです。
更年期の気分の落ち込みを解消する3つの方法
気分が落ち込むのは誰にでも起こる自然なこととはいえ、少しでも気持ちを楽にして過ごしたいですよね。更年期の気分の落ち込みを解消するために、おすすめの方法を3つご紹介します。
1.イソフラボンを摂取する
更年期の症状が重い方は、「エクオール」という物質を体内で作れる量が少ないとされています。エクオールを補充することで、更年期の症状が改善する可能性があります。
大豆に含まれるイソフラボンは、分解されるとエクオールに変化します。豆腐や豆乳、納豆などを食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
2.有酸素運動をする
有酸素運動をすると、更年期に感じるイライラや不安といった精神的な症状によいとされています。また、痺れなどの感覚異常の解消、ストレス発散やリラックス効果が得られることもわかっています。
ウォーキングやサイクリング、ヨガなど、日常的にできそうなものを取り入れてみましょう。
3.デジタルデトックスをする
SNSを見すぎていませんか? 楽しく見ているのであれば問題ありませんが、「いいな」「私とは全然違って羨ましいな」という気持ちが大きくなるようなら、少し控えた方がよいかもしれません。更年期のホルモンバランスの影響で、人と比べてマイナス思考に陥ってしまうことがあるためです。
SNSのチェックは時間を決めて楽しむ、マイナス思考になりやすい夜中は見ないなど、デジタルデトックスする時間を確保してみませんか。
漢方薬で内側から心を整えるのもおすすめ
ご紹介したような方法を試しても気分の落ち込みが改善しないという方は、漢方薬を試してみませんか?
漢方薬のなかには、イライラや落ち込み、不安などが原因の、さまざまな症状に効果が認められているものもあります。
また、落ち込みの原因には、ホルモンバランスの乱れ以外にも、過度なストレスや過労などがあると考えられているのです。
改善するためには、「ホルモンバランスの乱れやストレスが原因の自律神経のバランスを整える」「抗ストレス作用でストレスを軽減する」「消化・吸収機能を改善してからだに栄養を届け、心を元気にする」「肉体的な疲れを軽減して、落ち込みや不安を軽減する」といった生薬を含む漢方薬を選びます。
漢方薬は、自然の生薬を組み合わせて作られており、心とからだ全体の乱れたバランスを回復させる働きを持ちます。そのため、気分の落ち込みだけでなく、ほかのさまざまな更年期症状にも総合的に効果を示すでしょう。
<気分の落ち込みを改善したい方におすすめの漢方薬>
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
のぼせや肩こり、不眠、イライラなどを感じている方におすすめの漢方薬です。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
気分がふさぎ、のどに何かが引っ掛かったような違和感を覚える方におすすめの漢方薬です。
漢方薬を選ぶときに重要なのは、現在の状態や体質に合っているかどうかです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、副作用ばかりが生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみませんか?
漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極め、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
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更年期にもすっきり元気に過ごしましょう
イソフラボンを摂る、運動する、デジタルデトックスをするなどの対策をしてもうまく気分が晴れないときには、専門家に相談して漢方薬を服用することもおすすめです。いろいろな方法を試して、長く続く更年期をすっきり元気に過ごしましょう。
<この記事を書いた人>
薬剤師 中山 歩実
大学病院、市立病院での勤務を経て、長期療養型の病院へ転職。なかなか改善しない症状に対し漢方を使ったサポートを実施している。
さまざまな病気の段階の方と接する中で、正しい医療情報を得ることの難しさを痛感し、ライター活動を開始。がんや感染症、生活習慣病など幅広い疾患や薬についての記事制作を担当。
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