キャラ弁のきっかけは、延長保育をイヤがる長女を励ましたくて
キャラ弁を中心に、そのていねいでナチュラルな暮らしぶりで見事「暮らしニスタ大賞2014」のグランプリに輝いた前田亜沙美さん。バツグンのかわいらしさのお弁当を暮らしニスタサイトでもたくさん披露してくださり、記事のアクセス数もトップクラス! でも、独身時代もそして結婚してからも、そんなに“料理のビジュアル”には興味がなかったというから驚きです。「栄養のこととか、品目数のことは意識していましたが、“どうせお腹に入ったらいっしょなのにかわいくしたところで…”と思っていました(笑)」。
ところが長女が預かり(延長保育)をイヤがり始めたことからキャラ弁に注目。「イヤがり始めて『さてどうしよう?』となりました。そこで『お弁当をかわいくして、ちょっとでも本人ががんばれるのなら、やってみよう』と思ったのです」。狙いは見事的中しました。お弁当箱を開けることを楽しみに通うようになり、リクエストしてくるまでになったそうです。
そんないきさつで、お弁当を作り続けて早7年。ポリシーは “さっとできて凝りすぎない”お弁当。「キャラ弁づくりを始めたのが、そもそも子どものためだったのに、お弁当だけに何時間もかけて子どもにかまってあげられなくなったり、ましてや子どもに『今、作っているところだから触らないで』とか言ってしまうのは違うと思ったのです」。いっときは、コンテスト用にと凝りに凝ったキャラ弁を作っていたこともあったそうですが、「実用的ではないな」と違和感をおぼえて原点回帰。目はお豆をそのまま1個置くだけ、などとにかく手間なく、身近な食材や道具でできる、そして子どもの食べやすさにも配慮するようになったのだとか。「『簡単・凝りすぎない・かわいい・おいしい・食べやすい』をモットーにママも子どももハッピーなお弁当作りを今後も提案できたらと思っています」。
お弁当から広がる新しいチャレンジ、新しいたのしみ
その愛らしいお弁当をブログにアップしていたところ、評判が評判を呼び、地域の教室で「お弁当作り教室の講師」を務めるまでに。多くの人に「凝りすぎないけれど、かわいい」お弁当作りを指南しています。
また、ご自宅での暮らしにも変化があったと言います。「お弁当作りには衛生的で機能的なキッチンも重要」と、ここ数年お掃除&収納に再注目。そしてキレイになると、今度は「ここの空いたところが寂しいな、何か飾ってみよう」とひらめいてプチDIYもするように。キッチンの丸みえ防止の目隠し棚や、ディスプレー、さらにはグリーンとMIX置きを楽しむためのオブジェ…など、100均グッズや端材を活用したプチプラDIYを楽しんでいます。すのこなど便利アイテムを活用しているのも、お弁当の「凝りすぎずに」に通ずるものを感じます。
ちなみにご自宅はかなりスッキリしていて、お嬢さん3人が喜びそうなちょっぴりカントリーテイスト。「ぜんそくやアトピー持ちの子がいるので、ものを少なめにして、掃除をしやすくすることは欠かせません。そんなインテリアにグリーンをさしてあげると、空間にみずみずしさを与えてくれるんです」。
お弁当がもたらしたたくさんの出会いやチャレンジ、インテリアまわりの趣味…お弁当作りの持つパワーは、お子さまの活力となり、さらには新しい縁をももたらしているかのよう。時折かいま見られる秋田の自然を感じる写真も楽しみにしつつ、今後の前田さんの活躍に期待です。
撮影/高橋 亨(人物&インテリア) 取材・文/沼野直子(暮らしニスタ編集部)
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