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にんじんの旬はいつ?品種や産地、栄養、レシピまで一挙にご紹介!

にんじんの旬はいつ?品種や産地、栄養、レシピまで一挙にご紹介!

鮮やかなオレンジ色で日常の食卓を彩るにんじんですが、旬の時期を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。実は、スーパーでいつでも見かけるにんじんにも旬の時期があります。また、産地ごとに旬の違いがあったり、季節によっても味わいに特徴が出たりする野菜です。

本記事では、にんじんの旬から産地、栄養素、おすすめのレシピ、保存方法まで、にんじんの魅力を幅広くご紹介します。

にんじんの旬の時期は年に「2回」ある

季節を問わずスーパーで手に入るにんじんの旬は、実は年に2回あります。

本来の旬は9月から12月といわれていますが、実際は春から初夏と冬の2回が旬です。また、収穫の季節によって、春夏にんじん、冬にんじんと呼ばれており、それぞれの味わいには特徴があります。

春夏にんじんは比較的甘く、みずみずしいのが特徴で、冬にんじんは夏にんじんと比べて鮮やかな色合いと香りがよいのが特徴です。以下では、春夏にんじんと冬にんじんについて詳しく紹介しています。旬の時期は値段が安い時期でもあるので、ぜひチェックしてくださいね。

春夏にんじんの旬

初春の4月から7月にかけて収穫される春夏にんじんは、冬の寒さに耐えて育っているため、通常のにんじんよりも甘く育ちます。

初春で採れたにんじんは「新にんじん」とも呼ばれており、水分が多く含まれておりみずみずしさと柔らかい食感が特徴です。そのため、生でも食べやすくサラダなどにおすすめ。一方で、水分を多く含んでいることにより、日持ちしにくいという点もあります。

主に徳島県や千葉県で生産されており、10月〜12月の冬に種まきされてからは、ビニールシートの中で冷気や雨水から守られながら育てられています。

ちなみに、昔は春夏にんじんは固く育ってしまうためあまり栽培されていませんでした。しかし、品種改良や栽培方法の工夫によって、甘くやわらかい春夏にんじんが誕生し、今では広く栽培されるようになりました。

冬にんじんの旬

冬にんじんは10月〜12月に旬を迎え、主に千葉県や青森県で収穫されます。また、春夏にんじんに比べて、鮮やかな色味と引き締まった身が特徴です。

身が締まっており、調理して火をいれることでより甘みが強くなるため、炒め物や煮物などの加熱調理がおすすめです。また、冬にんじんは春夏にんじんに比べて多くのβ-カロテンが含まれています。β-カロテンには抗酸化作用や免疫を活発にさせる作用があるため、体調を崩しやすい冬に積極的に取り入れるのがおすすめです。

にんじんの品種

にんじんにも、ほかの野菜と同じようにさまざまな品種があります。日本のにんじんは東洋系と西洋系に大きく分けられますが、普段スーパーでみるにんじんのほとんどが西洋種です。

主な品種としては、西洋にんじん、紫にんじん、京にんじん、金時にんじん、姫人参、ミニキャロットなど。なかでも、金時にんじんは数少ない東洋系にんじんで、今でも正月料理でよく使われる食材のうちのひとつです。

以下では、有名な品種やブランドについて紹介しています。

こいくれない(京くれない)

「こいくれない」は、タキイ種苗が開発した鮮やかな赤色が特徴のにんじんです。「京くれない」をもとに開発された品種で、一般的なにんじんにはほとんど含まれないリコピンを多く含んでいることが大きな魅力。

大きさは普通のにんじんと同じくらいですが、やや細い円錐状です。にんじん特有の匂いが少なく、生でも甘みを感じるため、子どもでも食べやすいでしょう。

主な生産地は青森県、新潟県、茨城県、千葉県、静岡県、熊本県、宮崎県、鹿児島県と、全国的に生産されています。

彩誉(あやほまれ)

「彩誉」は「衝撃のにんじん」と呼ばれるほど糖度が高く、クセが少ないにんじんです。種苗メーカーと農家が何度も試験を重ねた結果誕生した品種で、4月〜7月に旬を迎えます。

見た目は色鮮やかで栄養価も高く、にんじん特有のクセも少ないため、苦手な人でも食べやすいと評判。ブランド化には至ってないものの、令和2年1月18日には、彩誉で有名な岸和田市で糖度コンテストが行われたほど有名な品種です。

にんじん嫌いなお子さんがいるご家庭でも、ぜひ食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ふかうら雪にんじん

青森県・深浦町の農事組合法人舮興行組合が栽培している「ふかうら雪にんじん」。夏に種を蒔き、秋には収穫できるまで成長しますが、すぐには収穫せずそのまま雪の下で眠らせます。

にんじんを雪の下で眠らせることで、寒さに耐えられるように糖分を蓄えるため、とても甘いにんじんに育ちます。ふかうら雪にんじんは、そのフルーティーな甘さと生で食べられるほどのみずみずしさで人気の品種。

地元の小学校では、収穫体験を舮作興農組合の畑で行うなど、現地でも親しまれています。

へきなん美人

JAあいち中央碧南人参部会が出荷している「へきなん美人」は、鮮やかな色合いときれいな形が特徴です。鮮やかな紅色と絵に書いたような美しい形だけでなく、もちろん味もピカイチ。

にんじん特有の独特な臭みは少なく、上品な甘みも感じることができます。また、キメが細かく柔らかくて食感がよいため、サラダやジュースにして楽しむのがおすすめです。

収穫時期は11月中旬から春先の3月上旬までで、特に冬の寒い季節にはさらに甘みが増すといわれています。

船橋にんじん

千葉県の中でも、春夏にんじんの収穫量が1位の船橋市で栽培されている「船橋にんじん」。にんじんとしては、全国で初めて特許庁の地域団体商標に認定されているブランド野菜です。

戦後間もない頃に、進駐軍の食料供給のために船橋でにんじん栽培が始まりました。そこから船橋市では盛んに栽培が行われ、今では収穫量や作付面積は県内1位にまで成長しています。

船橋にんじんは甘さと柔らかさが特徴で、生でも食べることができるため、サラダやジュースなどにするのがおすすめですよ。

各務原にんじん(かかみがはらにんじん)

「各務原にんじん」は、岐阜県の鵜沼地区で栽培されているにんじんです。全国的にも珍しい二期作で、春と冬の年に2回収穫されます。

2018年4月には、ぎふ農業共同組合や東海学院大学などが各務原にんじんをブランド化すべく、産学官連携協定を締結。11月24日は「いいにんじん」の語呂合わせから、「各務原にんじんの日」と命名されました。

市内でもポピュラーなにんじんで、各飲食点では各務原にんじんのアレンジメニューが提供されており、売店などでもお菓子やドレッシングなどの商品が販売されています。

にんじんの国内収穫量No.1は、北海道!

にんじんは、年間189,300トンも収穫されています。そのうちの約30%である633,100トンは北海道で栽培されており、全国でNo.1の収穫量を誇ります(※)。

北海道の広域でにんじんが栽培されていますが、なかでも十勝地方やオホーツク地方では比較的盛んに栽培されています。にんじんの栽培は20℃程度が適温とされており、この温度帯でカロテンや糖の生成が盛んになります。そのため、北海道の冷涼な気候はにんじんの栽培に最適なのです。

特に、7月頃からは収穫量が増え、8月〜10月の間は東京や大阪の市場にあるにんじんのほとんどが北海道産になるそうですよ。

※ H27年の野菜生産出荷統計(農林水産省)より

にんじんの産地はほかにもたくさん

にんじんの産地はほかにもあります。最も収穫量が多い北海道に次いで、千葉県、徳島県、埼玉県、愛知県、茨城県がにんじんの主要産地として挙げられます。

特に、茨城県や徳島県は冬季に、千葉県や埼玉県は春夏に生産が盛んになります。ほかには、九州地方では熊本県や長崎県、東北地方では山形県や新潟県、青森県でも新鮮で甘みのあるにんじんが育てられています。

このように、にんじんの栽培は日本全国に広がり、地域ごとによって旬の時期や主に収穫される品種が異なります。

にんじんの栄養とレシピ

にんじんは美味しさや見た目の鮮やかさだけでなく、豊富な栄養素も魅力です。

子どもが苦手な野菜の代表格でしたが、近年では品種改良により昔のような臭みが少ないうえ、より豊富な栄養が含まれている品種も多くあります。さらに、最近ではジュースにも積極的に取り入れられるなど、その多彩な使い方が広がっています。

ここからは、にんじんに含まれる栄養についてと、それらを最大限に生かしたおすすめレシピを3つご紹介します。身近な材料と組み合わせて、美味しさと栄養の両方を楽しみましょう。

にんじんの栄養

にんじんの鮮やかなオレンジ色は、β-カロテンという成分によって生まれています。このβ-カロテンはにんじんに多く含まれており、摂取すると体内でビタミンAへ変換されます。ビタミンAは免疫力の向上や目の疲れの軽減が期待でき、近年では抗酸化作用による生活習慣病予防としても注目を浴びている栄養素です。

また、にんじんにはビタミンC、カルシウム、鉄なども豊富に含まれ、栄養満点な緑黄色野菜として知られています。そんなにんじんは生で食べても美味しいですが、加熱調理によって栄養価をさらに引き出すことができます。

バターや砂糖を使って煮たり、天ぷらにしたりすると、油に溶けるβ-カロテンが増えて、栄養素を効果的に吸収できますよ。

きよみんーむぅさんのアイデア

スパイシーにんじんグラッセ

材料 : にんじん / ◎バター / ◎砂糖 / ◎塩 / ◎白胡椒

スパイシーな香りが食欲をそそる、にんじんグラッセ。白胡椒のスパイシーさとバターと砂糖の甘味が絶妙にマッチし、にんじん本来のほのかな甘味も感じられる一品です。スパイシーなのでおかずやおつまみとしてもピッタリ。冷凍保存できるので作り置きしてお弁当のおかずとしてもおすすめですよ。

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からあげビールさんのアイデア

カレーにんじんしりしり

沖縄の郷土料理であるにんじんしりしりを、カレーのスパイシーさと合わせた一品。ほんのりとした辛さが食欲を掻き立て、にんじんの食感が心地よいアクセントになります。ごはんのおかずや、おつまみとしても楽しめる一品です。にんじんの色合いが食卓を彩るので、おうち居酒屋でぜひ作ってみてはいかがでしょうか。

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ぴーはるままさんのアイデア

いんげんとじゃがいもとにんじんの三色きんぴら

材料 : いんげん / じゃがいも / にんじん / ごま油 / ●醤油 / ●料理酒 / ●みりん / ●砂糖 / 白いりごま

きれいな彩りと豊かな味わいの三色きんぴら。みずみずしいいんげんや、ほくほくのじゃがいも、甘みのあるにんじんが、甘辛い調味料で絡み合い食欲をそそります。見た目も華やかなので、お弁当のおかずやおつまみとしておすすめの一品ですよ。

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にんじんの保存方法

にんじんはとても乾燥しやすい野菜のため、ポリ袋などに入れて密閉してから保存しましょう。そのまま保存する際は、新聞紙などで包んで保存するのがおすすめ。電子レンジで加熱してから密閉容器で保存しても、乾燥を抑えられるのでぜひチェックしてくださいね。

<方法>

  • にんじんを乱切りしてから水を少し加える
  • ラップをかけたら電子レンジ(600W)で6分間加熱します
  • 粗熱をとったら密閉容器に入れて冷蔵庫や冷暗所で保存します

まとめ

普段何気なく食べているにんじんですが、旬を初めて知ったという方も多いのではないのでしょうか。

近年では品種改良が進んでおり、以前よりもクセが少なく食べやすい品種も増えています。栄養満点で食卓を彩ってくれるにんじんを、ぜひ積極的に食べてみてくださいね。

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