ニラの栄養価は漢方薬並み!?旬の時期・季節から生の食べ方までまるっとご紹介!

ニラの栄養価は漢方薬並み!?旬の時期・季節から生の食べ方までまるっとご紹介!

香り豊かなニラは、スーパーで簡単に入手できる身近な食材でありながら、漢方薬に使われるほど栄養豊富なのが魅力。スタミナがつくだけでなく、冷え性の緩和や整腸効果、美肌効果も期待できます。

今回は、今が旬のニラの魅力を徹底解説。ニラの旬の時期・季節から、茨城県・栃木県・高知県などの産地、青ニラ・黄ニラ・花ニラなどの種類、栄養素まで一挙にご紹介します。ニラのおすすめの調理方法や、生での食べ方もご紹介しますので、ぜひご覧くださいね。

ニラの旬と種類

スーパーでいつでも入手できるニラですが、実は旬があります。ニラの旬が何月なのか詳しく説明するとともに、意外と知られていないニラの種類についても触れていきます。

ニラの旬は何月?

ニラといえば7月~8月の夏のイメージがある人が多いのではないでしょうか。しかし、実は3月~5月の春がニラの旬。「ニラ」は春の季語としても使われているんですよ。ただし、まだ寒い2月の冬の時期に採れる「一番ニラ」と呼ばれるニラは、甘みがあり、柔らかく美味しいのが特徴です。

ニラの植え付け時期は6月~7月、主な収穫時期は4月~10月ですが、基本的に1年を通して収穫・出荷されています。

ニラの種類

ニラには青ニラ・黄ニラ・花ニラの3つの種類があります。それぞれ、味わいだけではなく、旬の時期も若干異なるため、購入前にチェックしておきましょう。

青ニラ

私たちがニラと聞いて思い浮かべるのは、この青ニラ。流通量が多くスーパーで簡単に手に入るところが魅力です。ひとつの株から何度も収穫でき、葉幅が広いのも特徴。青ニラは3月~5月の春に旬を迎えます。

黄ニラ

黄ニラは上品な甘みが魅力。香りが少なめで、ニラが苦手な人や初めて食べる人にもおすすめです。スーパーではなかなかない珍しい品種なので、見かけたらぜひ購入してみましょう。黄ニラの旬は2月のまだ寒い時期です。

花ニラ

花ニラはその名の通り、葉先につぼみがついており、つぼみごと調理します。香りが少なく、シャキシャキとした食感が特徴。開いていない、ほどよいつぼみが食べごろです。花ニラの出荷量が増加するのは5月~9月の時期ですが、旬は春から夏といわれています。

ニラの産地と生産量

ニラの産地といっても、あまりピンとこない人が多いのではないでしょうか。ここでは、ニラの産地と生産量について、詳しく説明します。

ニラの産地

ニラの主な産地は、茨城県・栃木県・高知県の3県です。北海道(知内)も有名な産地のひとつで、「知床ニラ」と呼ばれています。

東北地方では山形県、九州地方の沖縄県・宮崎県・大分県もニラの産地で、基本的には気候に関係なく栽培することができます。

ニラの生産量

ニラの生産量No.1は高知県で、全体の24.9%を占めています(2019年時点)。次いで、栃木県(18.7%)、茨城県(13.3%)と、上位3県だけで全体の半分以上を占める結果に。

高知県は温暖な気候と長年の研究により、多くのニラを栽培・出荷しています。高知県産のニラは肉厚でやわらかく、香りが強いため、スタミナ料理にぴったりですよ!

美味しいニラの選び方

スーパーに並ぶニラの中から美味しいものを選ぶ際に、注目すべきは葉の部分。葉先までピンと張っていて、ツヤがあるものがおすすめです。ニラの根本を手に持って葉先を上に向けたとき、まっすぐに葉が立ち上がれば新鮮な証拠。だらりと垂れ下がるニラは、鮮度が落ちている傾向にあるため、避けたほうが無難です。

また、葉の色が鮮やかで、葉幅が広く、肉厚なニラも新鮮な証拠。色や葉幅は手に取らなくともひと目で分かりやすいので、ぜひチェックしてくださいね。

ニラの栄養を損なわない調理方法・保存方法は?

栄養豊富なニラだからこそ、栄養を損なわず調理したいですよね。まずはニラの栄養素について学んだうえで、効果的に調理しましょう。

ニラの栄養

ニラの主な栄養素は、アリシン・βカロテン・葉酸・ビタミンEの4つです。緑黄色野菜(※)に分類されるニラはビタミンが豊富で、マルチビタミン野菜と呼ばれることも。さらに、ミネラルや食物繊維もバランスよく含まれます。

(※)可食部100gあたり、カロテン含量が600㎍(マイクログラム)以上の野菜のことを言います。

アリシン

ニラの栄養の中でも特に注目したいのは、香り・辛味の成分であるアリシン。ネギやニンニクにも含まれるアリシンには、殺菌効果・抗酸化作用があります。アリシンはビタミンB1と結びつき、糖質をエネルギーに変えることで、疲労回復に結びつくのが特徴。

また、油と一緒に調理するとアリシンが分解されにくくなるため、ぜひ油で炒めましょう。

βカロテン

ニラには100gあたり3500μgものβカロテンが含まれていて、野菜のなかでもトップクラスです。βカロテンには抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果があります。

また、βカロテンは体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには他の栄養素の働きを促進する役割があり、ビタミンAとしてもβカロテンとしても、重要な役割を果たす栄養素です。

葉酸

葉酸はビタミンB群の一種。赤血球の形成やDNA合成の促進など、多くの生体機能に関わっているため、性別・年代を問わず重要な栄養素です。不足すると貧血、疲労やめまい、息切れなどの症状を起こしやすいため、積極的に摂取するのがおすすめです。

ビタミンE

強い抗酸化作用があるビタミンEには、活性酸素を抑え、体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、老化を防ぐ効果があります。血中コレステロールの酸化を防ぐため、動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防効果も。摂取することで血行が促進され、皮膚の新陳代謝が高まるため、美肌効果にも期待がもてます。

ニラを調理する3つのコツ

ニラに含まれる豊かな栄養を活かすために、調理方法を工夫してみましょう。ここでは、ニラを調理するときに気をつけるべき3つのコツをご紹介します。

1.火を入れすぎない

油で分解されにくくなるアリシンですが、熱には弱く、炒めすぎは禁物です。炒めるときは仕上げのタイミングで加え、火を通しすぎないようにしましょう。あえて加熱しないで、生のニラを食べるのもおすすめ。薬味にしたり、和え物に入れたりするだけで、生のニラを美味しく食べることができるんです。

2.細かく刻む

ニラを細かく刻むことで細胞が壊れ、アリシンが増加して、疲労回復効果が高まります。特に、ニラの根元部分はアリシンが豊富なので、しっかり刻みましょう。一方、葉先はビタミンが豊富に含まれているため、流出しないよう少し大きめに、ざっくり刻みましょう。細かく刻んだ生のニラは、調味だれにすると、万能に使えて美味しいですよ。

3.ビタミンB1の食材と一緒に食べる

ビタミンB1はアリシンと一緒に摂取することで、吸収率がアップします。糖質をエネルギーに変えるビタミンB1 は、豚肉や鶏のレバー、赤身肉、ナッツに豊富に含まれています。アリシンは油との相性もよいので、肉類と上手に組み合わせて、効果的に栄養を摂取してくださいね。

ニラの保存方法

スーパーで買ってきたニラを正しく保存すれば、時間がたっても美味しく食べられますよ。

<手順>

①キッチンペーパーで包む

②その上からラップで包む

③冷蔵庫の野菜室で保存する

(使用して残ったものは食べやすい長さに切って、保存袋へ入れる)

4~5日以内を目安に使い切りましょう。冷凍庫に入れれば1か月保存でき、使うときは解凍しなくてOKです。

栄養満点!ニラがメインのアレンジレシピ3選

ニラを美味しく、栄養満点に食べられるレシピを3つご紹介します。どれも簡単に作れて、スタミナアップできるおすすめレシピです。

増田陽子さんのアイデア

ツナニラ玉

材料 : ニラ / 卵 / ツナ缶(ノンオイルタイプ) / 醤油 / 砂糖 / 塩 / 胡椒 / 油

定番のニラ玉にツナを加えた、食べ応えたっぷりのレシピです。
お手軽な材料で、朝の時間がないときでもパパっと調理できます。
豚肉を加えれば、さらにアリシンが増加しますよ。

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*ココ*さんのアイデア

カリッと鮭とニラのチヂミ

材料 : 小麦粉(水) / 鮭フレーク / ニラ / 油(サラダ油、ごま油) / ぽん酢、醤油、コチュジャン、かぼすなど

チヂミに鮭を入れてカリッと仕上げました。ビールのお供にぴったりです♪
鮭やごま油の風味が豊かで、普段はニラを食べない方にも食べやすいレシピ。
仕上げに、軽く炒めたニラを乗せてもGOOD!

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智兎瀬さんのアイデア

ニラのごまあえ

材料 : ニラ / ちくわ / ごま / 醤油 / 砂糖

耐熱容器で作る、簡単な副菜レシピです。
電子レンジでチンするだけで、美味しいニラのおひたしが完成♪
たっぷりとニラを摂れるので、ニラ好きの方におすすめです。

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まとめ

今回は、ニラの魅力をたっぷりご紹介しました。なんとなく食べていたという方は、栄養素など、意外な魅力に驚いたのではないでしょうか。主菜・副菜どちらにも使える万能なニラで、食卓を豊かにしてみてくださいね!

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