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「収める」と「納める」の違いは?使い分けや覚え方のポイントを紹介

「収める」と「納める」の違いは?使い分けや覚え方のポイントを紹介

「おさめる」には、「収める」と「納める」の2つの言葉があります。

読み方は同じ「おさめる」でも、使い分けに悩んでしまう人は多いのではないでしょうか。

本記事では、「収める」と「納める」の意味の違いや覚え方のポイント、例文などを紹介します。

「収める」と「納める」の意味

本段落では「収める」と「納める」の意味を解説します。あるべき状態に整えるときは「収める」を、何かを受け渡したり終了させるときは「納める」を使います。

「収める」の意味

「収める」とは、有形無形の状態を問わず、何かを受け取ったり、保存したりすることです。

「場を収める」というように、落ち着いた状態に整えるという意味でも、「収める」が使われます。

なお、写真や動画などで撮影する際も、記録として保存しておくという意味で、「写真に収める」「動画に収める」と表現することが可能です。

「納める」の意味

「納める」には、金品や品物を受け渡すという意味があります。

「納税」や「納品」といった熟語をイメージすると、「納める」を使うイメージが分かるでしょう。

また、何かを終わらせるときにも「納める」が使われます。「仕事納め」「歌い納め」というように、物事の区切りを付けるときには「納める」を使いましょう。

「治める」「修める」は類義語なの?

「おさめる」という漢字には、「治める」「修める」という熟語もあります。いずれも読み方は同じですが、それぞれの意味の違いを知って正しく使い分けましょう。

「治める」の意味

「治める」の「治」は、「統治」「政治」などの熟語に使われます。

国や自治体など大勢が集う組織では、ときに争いや暴動などの災いが起きることがあるでしょう。

「治める」には、災いが起きないようにルールや法律で組織を管理し、災いが起きたときに事態を収束させるという意味合いがあります。

また、「症状を治める」のように、病気を治療するときも「治める」を使います。

「修める」の意味

「修める」の「修」は、「修了」や「修学」などの熟語に使われます。

「優秀な成績を修める」「柔道を修める」など、学問や武道などを修得する・身につけるといった意味で「修める」を使いましょう。

また、「修理」「修繕」という熟語に見られるように、壊れた物を直すときにも「修める」を使います。

「収める」と「納める」の使い分け・例文

「おさめる」には複数の漢字が使われますが、なかでも「収める」と「納める」は使い分けに迷う人が多いでしょう。

特に「時間」と「お金」が関係するときは、使い分けが難しくなりがちです。例文を紹介するので、「収める」と「納める」の使い分けを確認しましょう。

時間で使い分ける

物理的なスペースだけではなく、「指定された時間内に入れ込む」という意味合いでも「収める」が使われます。以下に「収める」の例文を示しました。

  • 伝えるべき内容が多かったが、なんとか時間内に収めることができた
  • 制限時間内に作業を収めないと、あとの作業に支障が生じる

お金で使い分ける

お金が関連する場合は、使い分けが少し複雑です。税金などしかるべき場所に支払うお金には「納める」を使います。

一方、「予算内に収める」など、決められた枠内でお金を使うような場合には「収める」が適しています。以下の例文で、使い分けを確認してみましょう。

  • 毎年5月は自動車税を納めるので、憂鬱だ
  • 御祈祷料を納めるが、お金の相場を知りたい
  • 予算内に収めるために、タスクの調整が必要になった
  • 旅行で使ったお金は、想定の範囲に収まった

「みおさめ」はどっちを使う?

「もう桜も見納めですね」というように「納める」が使われる場合もあります。

「桜を見られる時間」という観点から、「見収め」が適していると考える人もいるでしょう。

しかし、実際は「見納め」と表現します。「見納め」が使われる理由は、「見るという行動」が終わるためです。

「収める」と「納める」の覚え方のポイント

使い分けの覚え方が難しいときは、関係する熟語をイメージしてみましょう。

「収」は「シュウ」と読み、収集・収容・収益などの熟語に結びつきます。

「納」は「ノウ」と読み、納税・納車・納品などの熟語として使われます。

状況に近い熟語をイメージして漢字を考えると、スムーズに「収める」と「納める」を覚えられるでしょう。

「収める」と「納める」を正しく使い分けよう

「収める」と「納める」を、正しく使い分けましょう。

「収める」は、あるべき状態に整えるときや、決められた時間内に物事を終わらせるときに使います。

一方、「納める」は、何かを受け渡したり、行動や作業を終わらせるときに使います。

状況に関係する熟語をイメージすると、「収める」と「納める」の使い分けを覚えやすくなるのでお試しください。

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