アレルギーのある子の食事は、原因となるアレルゲンを除いた食事になりますよね。
数年前、ある大阪の保育園で、いつも一人だけお弁当を持参していたアレルギーのある園児が、「みんなと同じ給食が食べたい」と言ったそうです。
その一言から、先生たちは奮闘し、園児全員の給食をアレルギー対応食に切り替えました。
みんなで同じ給食を食べられることから「なかよし給食」と名付けられたのだそうです。
アレルギー対応の給食を提供する保育園や学校では、通常の給食もアレルゲン除去の給食も、できるだけ同じような見た目になるように作られています。つまり、パッと見の外観では区別がつかないのです。
調理員が誤ってアレルゲンの除去を忘れてしまった場合、見た目が変わらないので保育士が気付くことができません。また、配膳時にミスをしてしまう可能性もあります。
アレルギーのある子供が、アレルゲンが含まれた普通の給食を誤食してしまうリスクもあり、問題視されることも。
なかよし給食は、どのように作られているのでしょうか。
例えばシチューなら、牛乳の代わりに豆乳を、小麦粉の代わりに米粉を使います。パンは小麦粉の代わりに米粉を使うことで、安心して食べられます。牛乳を使わないのでカルシウム不足が心配ですが、じゃこなど他の食材で補っているんだとか。
アレルゲンを取り除いて他のものに替えるだけでなく、栄養バランスもきちんと考えてメニューを考えているんですね。
厚生労働省・調査研究班の調査※によると、1年間で約3割の保育園で、食物アレルギーの誤食事故を経験をしているそうです。
園児みんなに同じ給食を出せるようになると、先生や調理師たちの心理的負担も減りますね。
アレルギーのある子どもたちは、自分だけが他の子と違うものを食べていることから辛い思いをしたり、他の子を羨ましく思うこともあるようです。
なかよし給食では、数が少ない除去食ではできなかった「おかわり」も自由にできるようになり、みんな同じものを食べられる喜びを味わうことができます。給食の時間をみんなが笑顔で過ごすことができそうですね。
最近全国に広がってきている「なかよし給食」いかがでしたでしょうか。
誤食を防ぐだけでなく、みんなで同じ料理を食べられる喜びを味わうというメリットもあるんですね。みんなが笑顔になれるなかよし給食、広まっていくと良いですね。
[参考サイト]
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb16GS70.nsf/0/49fbd5a66ef7eb4b49257761000452fb/$FILE/20100715_1sankou1_4.pdf
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http://tg-uchi.jp
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