世界初!珠玉のコーヒーが淹れられる簡単器具の作り方

世界初!珠玉のコーヒーが淹れられる簡単器具の作り方
投稿日: 2017年4月3日 更新日: 2023年9月22日
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世間のコーヒーはいま、「サードウェーブ」「スペシャルティコーヒー」といったアメリカ発の流れ一色の状況。

あたかもワインのように、コーヒー豆の品質にもこだわる思想は歓迎すべきもの。
その一方で、昔ながらの「喫茶店」は忘れられようとしています。

とはいえ、コーヒーの抽出法は日本の喫茶店文化のもとで洗練され、独自の進化を遂げてきました。
その結果、一杯ずつポア・オーバーで抽出するサードウェーブスタイルにも逆に影響を与えています。

なかでも、抽出法の解説書が翻訳されるなど、内外に知られた伝説的な喫茶店がありました。
2013年に閉店した南青山の【大坊珈琲店】です。

私はそんな大坊コーヒーの、30年来のファンでした。
おこがましいことですが、自分であのコーヒーを淹れられないかと試行錯誤を続けています。

その過程で、「大坊さんの抽出技術の完全再現は常人には無理でも、補助ツールを使えば近づけそう」と考えるに至りました。
ここでご紹介するのは、独自に考案したそのツールのつくり方です。
それが写真のもので、仮に「ドリッパー回転台」などと呼んでいます。

大坊さんのスタイルを知るかたには、違和感しかないはずです。
でもこれを使えば、注湯技術がつたなくても、かなりおいしく抽出できるようになるはずです。

ご本人の了承なしの非公式なものですが、ぜひ大坊コーヒーの片鱗をお楽しみいただけたらと思います。
※ドリッパー回転台を使った淹れ方については別記事でご紹介しています。
伝説のコーヒー【大坊珈琲】を再現する
伝説のコーヒー【大坊珈琲】を再現する
2017年4月3日
かつて東京・青山に、「大坊珈琲店」という名店があったことをご存じでしょうか。 海外よりも独自の、そして先進的な発展を遂げた日本のコーヒー界で、「日本でいちばんおいしいコーヒー」といえばその名が上がった、伝説的な存在です。 通常のコーヒーより3〜5倍濃く、蒸らしはほとんどゼロ。 湯温はきっかり80℃と、やや低め。ネルフィルターで点滴のように抽出するスタイルは、常識破りかもしれません。 でもそのコーヒーをひとくち飲めば、誰もが虜になったものです。 この記事は、大坊さんのネルドリップコーヒーを、一定レベルで再現できる淹れ方をご紹介するものです。 あまりに大胆すぎる目標なので、着手からまとめるまで、3年間かかりました。 しかも1記事では終わらず、1万字近い記事が何本も。 これはその中核をなすものです。 恐ろしく長文ですが、おつきあいください。 (※トップの写真は 関戸勇氏撮影 書籍『大坊珈琲店』より引用) -- 私がはじめて大坊珈琲店を訪れたのは、80年代のなかば。 コーヒーの味に目覚めたばかりの、生意気な学生のころでした。 往時のお店は、表参道交差点そばの雑居ビルの2階にありました。 狭く急な階段をのぼると木枠のドア、その脇には季節の草花がいけられた小さな花台。 13坪しかない店内で、手前が反り返った無垢板のカウンターが目を引きます。 インテリアの隅々にご主人 大坊勝次さんの目くばりが行き届き、まるで佗茶の茶室か禅僧の庵か、といった趣でした。 味の表現はむずかしいのですが、とにかく濃厚。 なのにあくまでまろやかで馥郁たる香気を含み、これまでの常識が覆されるコーヒーでした。 以来30年ほど、近くを通ると吸い寄せられるようにおじゃましたものです。 ところが、老朽化したビルの取り壊しで2013年に閉店。 今に至るも、再開のお知らせはないようです。 しかし、いちど大坊さんのコーヒーを味わってしまうと、もうあの味なしでいることなどできません。 なんとか自分の手で再現できないだろうか。 …暗中模索をはじめました。 はじめは見よう見まねで。 そして閉店を機に、腰を据えて3年。 半生をかけてコーヒーと向き合ってきた名人に伍するなど、根本から無理な話です。 しかし完全再現は不可能でも、「これ大坊さんのコーヒーみたいだね」といえるレベルなら、誰でも到達可能なところまで固まったと思います。 その結果、世界でもほぼ例を見ない、奇妙な方法に落ち着きました。 ご本人の公認ではありませんし、精緻な手業は微塵もない、なんとも即物的な淹れ方です。 でも、特別な鍛錬なしで「大坊さんのネルドリップコーヒー」を再現できる淹れ方として、いまのところこれ以上のものはないと思います。 長文になってしまいましたが、どうかおつきあいください。 昔日を知るかたには、あの味の片鱗を。 知らないかたには「世の中にはこんなコーヒーがあるんだ」「大坊さんってこんなコーヒーなんだ」と知っていただく機会となれば幸いです。
2017年4月3日

材料 (※入手先は末尾に記載しています)

  • 本体
  •  ベアリング :外径85mm 1個
  •  プラスチック製シャーレ :2組
  •  クッションゴム :2〜3種・計12個
  • 電飾[お好みで]
  •  テープLED :約30cm
  •  熱収縮チューブ :約30cm
  •  DCジャックつきコネクタ :1
  •  12V ACアダプタ :1

回転台を使ってコーヒーを淹れる。
かなり突飛ですが、発想の原点は「均等抽出の実現」という考え方でした。

たとえば、コーヒーミルの必須条件は
「粉末の粒度を均等にし、微粉を出さないこと」。
複数台のコーヒーミルを実際にテストして、そのことがわかりました。

絶対失敗しないコーヒーミルの見分け方 + プロもすすめる7定番
絶対失敗しないコーヒーミルの見分け方 + プロもすすめる7定番
2015年3月12日
['20/5/6更新] 外出自粛で楽しみが減るなか、せめて自宅でおいしいコーヒーくらい味わいたいものですよね。 なのにコーヒーミルの選び方の記事のほとんどが、「それ買っちゃダメでしょ」という商品ありきで作られている事実をご存じでしょうか? コーヒーミルには、コーヒー豆が台無しになるかおいしく挽けるか、決定的な判別法があります。 本稿では、科学的においしいコーヒー抽出法を起点に、商品テストもあわせて確認。 失敗しないコーヒーミルの選び方がわかるほか、具体的なおすすめを商品7点を、ロングセラーや新定番から精選してご紹介します。
2015年3月12日

しかし、それだけではおいしいコーヒーになりません。
以前、コーヒー豆や道具などの全条件を揃えたうえで、大坊さんとアマチュア(私のことです)とが淹れ比べる機会がありました。

結果、驚くほどの味わいの差に。
大坊コーヒーの異次元のおいしさは[卓越した注湯技術]にあることがわかりました。

大坊さんは注湯によって

・雑味を最小限に抑え
・香味を最大限に引き出している

のは想像に難くありません。

とはいえ、大坊さんが半生をかけて磨いてきた抽出技術です。
一生掛かっても追いつけるものではありません。

でも、なんらかの方法で、きちんと粒度の揃ったコーヒー粉に均等に注湯できれば…
あのおいしさが再現できるのでは、と考えたのです。

そうして、「素人でも均等に注湯できる」という一点に絞って考案したのがこの「ドリッパー回転台」です。

考案に至った背景は別記事で触れましたので、ここからは具体的な作り方をご紹介します。

ベアリングのサイズ

ベアリングのサイズ

ドリッパーの回転を担うのは「単式スラスト玉軸受」という種類のベアリングです。

すでに、コーヒーサーバーもさまざまな検討の結果「持ち手のない200ccビーカー」が最適と判断していました。
それに合うベアリングを探した結果、ビーカーを載せたうえで指をかけて回せる余裕もあるサイズとして、外径85mmのベアリング(写真中央)に決定しました。

※具体的な入手先は末尾にまとめて記載しています

ベアリングは湿気に弱かった…

ベアリングは湿気に弱かった…

工業製品であるベアリングは精度抜群。
快感を覚えるほど、なめらかに動いてくれます。

しかし、ほんらいは潤滑油のなかで動く設計。防水ではありません。
まんべんなくオイルをつけたつもりでも、水滴が少しついただけで、サビが浮いてきます。

とはいえ、水場で潤滑油まみれにするのも抵抗があります。
ある程度水を防げるよう、なんらかのケースに収めることにしました。

中の構造は透けて見えた方がベター

中の構造は透けて見えた方がベター

当初は防錆性を優先して、ステンレスのシャーレに入れてみました。
(上部の黒い輪は、コーヒーサーバー固定用のOリングです)

これはこれでシンプルできれいですが…

ベアリングを使っていることが外からは見えず、単なる金属ケースです(笑)
しかもベアリングとステンレスシャーレの回転軸がわずかでもずれると、金属同士が干渉して動きません。

結局、中が見えて回転軸の調整がしやすい、透明のケースを使うことにしました。

透明シャーレをケース代わりに

透明シャーレをケース代わりに

85mm径のベアリングを収めるために、内側の直径が85.7mm(誤差±0.2mm)という、ちょうどいいサイズのシャーレがありました。

それも10個で120円と、かなり安価な製品。
本来は使い捨て型のプラスチック製なので、手触りなどはペコペコとしていまひとつ。
ですが、飛沫よけには最適なので採用しました。

ただし、そのままではベアリングを収める高さが足りません(写真左上)。
シャーレの底蓋同士を向かい合わせにしてみました(写真左下)。

衝撃吸収クッションの貼り付け

衝撃吸収クッションの貼り付け

シャーレへの固定、そして高さの調整用に、上下にクッションゴムを貼ります。

貼るときは、表面の油を拭き取る必要がありますが、それ以外のところは拭き取らないでください。

錆び止めと潤滑を目的とした油なので、拭き取ってしまうとなめらかに回転しなくなるうえ、あっという間に錆びてしまいます。

錆びてきた場合は早めに潤滑用のグリースをたっぷり塗り込みます。

クッションゴムの厚みに関する注意

クッションゴムの厚みに関する注意

貼りつけるクッションゴムの厚みには配慮が必要です。
シャーレは底蓋同士を向かい合わせに載せているだけなので、高さが足りないとフタ同士が干渉し、回転しないのです。

かといってクッションが分厚すぎると、今度は上下の隙間が広がり水滴が入りやすくなります。

理想は1mm未満の隙間。(写真参照)

その隙間を出すため、クッションシールの厚みを計算します。

写真の作例でいうと、
・ベアリングは高さ17mm
・シャーレ内部の高さは25.6mm(±0.2)
 ※プラ材の厚みを含む

上下に貼り付けるクッションの厚みは
25.6-17=8.6 合計8.6mm以上必要。

なのでクッションゴムは
・Φ9.5mm × 3.8mm
・Φ11.2mm × 5.1mm
という2種類を上下で使いわけ、2種類で8.9mm厚になるようにしました。

また、ケースの底面にも滑り止めとして4枚クッションゴムを貼りつけます。
こちらは厚みの制限はとくにありません。
余ったものを適宜使います。

透明感を活かすため、接着剤も透明で

透明感を活かすため、接着剤も透明で

ベアリングの上下8個のクッションゴムの先端に、接着剤を塗ってシャーレ内側に接着します。

このとき、ベアリングは正確にシャーレと同心円になるよう、慎重に位置決め固定してください。

ここで用いているのは、透明の多用途接着剤。
セメダイン社の「スーパーX2」という、1時間程度で実用レベルで固定できる速乾タイプです。

ただしこの速乾タイプは一見透明でも、時間が経つとかすかに黄変します。
気になる場合は、固定まで時間がかかりますが「スーパーX」という、より透明度の高いタイプを使っても。

最後に、ビーカーを固定するためにOリングを接着します。
こらはビーカーの外径に合わせますが、同寸だとビーカーが冷めたときに吸盤のように貼り付いてしまうため、1mm程度大きめの呼び寸(内径)がベターです。

これで基本形は完成です。

次項以下は、オプションとして、見た目にインパクトのあるLED電飾法もご紹介します。

【注意】
今回使用したシャーレは、耐熱温度が60℃です。
大坊式のコーヒー温度は抽出時80℃なので、抽出後は50℃前後に下がるため問題はありません。
しかし熱湯で淹れると曲がったり溶けたりするおそれがあります。

オプション編:【ハンダづけ不要】電飾加工

オプション編:【ハンダづけ不要】電飾加工

ここからは実用性ゼロ、コーヒーの記事なのになぜか電飾の話になります(笑)

あくまで見た目をよくするためのオプション加工で、LED電飾を仕込むやりかたです。

基本的にハンダづけも不要なので、敷居は低いと思います。

まず、どうせLEDを置くなら光が反射したほうが楽しいので、サイズの合う円形ミラーを探して底に貼り付けてみました。

プラ製シャーレの内径が85.7mmで、ドンピシャではありませんが直径80mmのものをつけています。

※鏡をいれると、当然そのぶんだけ厚みが増えます。
クッションゴムの厚みも鏡の厚みに応じて調整が必要です。

写真右下に写っているのは、中の銅線を傷つけず、外周の被覆樹脂だけをきれいにむけるワイヤーカッター。
こういうのがあると、ストレスなく作業ができて便利です。

TRUSCO ワイヤストリッパー(細線用)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00HLJ0Q66/

まず、底蓋の底面にLEDの配線を通すための幅3mmちょっとの穴をドリル類の工具であけます。

光の色味の検討

光の色味の検討

電飾には、幅2.5mmの超極細テープLEDを使いました。

テープLEDというのは、弾性のあるテープ状基板にLEDと定電流ダイオードが配置されたもののこと。
基本的に3つのLEDと定電流ダイオード1個が基本ユニットになっています。
そのユニット単位で切り離して光らせることができます。

発光色については、3種類ほど試しました。写真は電球色を組み込んだところ。
予想よりも色温度が高くて白っぽくなり、眩しすぎたため却下しました。

赤色のLED発光

赤色のLED発光

結局、赤色のLEDを採用しています。

一見するとハロゲンヒーターのような、保温効果がありそうに思えます。

でもLEDなのでほとんど熱くならず、単なる飾り(笑)
写真映えを考えて光らせただけなので、コーヒーの味にはまったく影響しません。

電飾の工作について

電飾の工作について

本体の側面から導線を通す幅3mmほどの穴をミニドリルなどで開け、DCジャックを通します。
写真ではLEDテープとDCジャックをハンダづけしてしまっているのですが、このDCジャックはハンダなしでも接続できるタイプです。

(プラ製端子が大きいので、少々スマートさは損なわれます)

端子を固定する際はプラスとマイナスの極性をまちがわないように接続します。
通常は赤い線がプラス、黒い線がマイナスです。

熱収縮チューブで絶縁工作

熱収縮チューブで絶縁工作

斜めに写っている透明なチューブは、「スミチューブ」あるいは「熱収縮チューブ」と呼ばれるもの。

ライターやドライヤーで加熱すると、直径がギュッと収縮するもので、配線の絶縁などに使われます。

今回のLEDテープは非防水で、プリント基板が露出しています。
炭素鋼製のベアリングパーツと接触するとショートするため、このチューブに通して絶縁します。

LEDテープの幅が2.5mmなので、直径3mmの熱収縮チューブを使いました。
チューブの中にテープを通したあとライターの炎で軽く炙ると、チューブがテープをぴったり覆います。
これで多少の湿気なら耐えられるようになります。

LEDテープの固定場所

LEDテープの固定場所

小さくて見づらいのですが…
熱収縮チューブに収めたLEDテープは、ベアリングの内側に沿わせて多用途接着剤で固定しています。

シャーレ側面にあけた小さな穴から、写真上側に向かってDCジャックケーブルが伸びています。

熱収縮チューブに収めたテープLEDは、多用途接着剤が固まるまではマスキングテープで仮固定。
念のため、一晩ほど放置しておくと安心です。

小型のACアダプターに接続

小型のACアダプターに接続

DCジャックは写真のようなACアダプターと接続します。
今回使ったLEDテープは12V専用。入手したショップで、適合するACアダプターも販売されています。

ビーカー固定用Oリングを固定して、完成

ビーカー固定用Oリングを固定して、完成

※この工程は電飾のないバージョンと同じです。

回転台の上には、200ccの耐熱ビーカー固定用のOリングを載せます。

ビーカーはいい加減に載せるだけでは回転軸がぶれてしまいます。
きちんと同心状に配置できるように、設置ガイドとして極太のOリングを接着します。

慎重に同心円になるように位置決めし、先述の多用途接着剤で接着します。

これで完成です。

(写真の回転台は底面に直径80mmの鏡を敷いています)

完成状態の比較

完成状態の比較

通常バージョンの回転台と、LED電飾を施した回転台。
通常バージョンの方は鏡を入れていないため、そのぶん分厚いクッションゴムを使いプラケースの隙間を調整しています。

両者で全高が若干違いますが、これは電飾バージョンの方にだけ、ケース底面にも滑り止め用にクッションゴムをつけているためです。

ドリッパー回転台の組み合わせ説明

ドリッパー回転台の組み合わせ説明

ここからは今回つくり方をご紹介したドリッパー回転台の使い方です。

まず、こちらがドリッパー回転台をセット。

耐熱ビーカーの回転がぶれないための固定具として、極太Oリングを上部に接着しています。

コーヒーサーバーは耐熱ビーカーを使用

コーヒーサーバーは耐熱ビーカーを使用

極太Oリングの上に、ビーカーを載せています。
今回の回転台は、以下の3つの理由から、まずコーヒーサーバーとして耐熱ガラスビーカーを使うことを決め、そこからサイズを逆算しています。

1. 注湯量がひとめでわかる目盛りがついていること
2. 大坊式でコーヒーを2杯分淹れたときに余裕のある容量
3. 細く注湯するときにポットを保持しやすい高さ

ドリッパーはこんなものを

ドリッパーはこんなものを

ビーカーの上には、ドリッパーを載せます。

ドリッパーも何種類も試したのですが、これにも条件がありました。

1. ネルの濾し袋(フィルター)としての特性が活かせること
2. 回転がぶれないこと
3. 大きすぎない適切な容量

これらの観点で選ぶと、ほとんどの製品が脱落してしまいました。

結局、いまのところ、
セイントアンソニー・インダストリーズ社の「Phoenix70 Brewer(フェニックス70 ドリッパー)」に落ち着いています。

こちらについては、別記事で詳細をご紹介しています。

手作り感あふれる男前コーヒードリッパー
手作り感あふれる男前コーヒードリッパー
2017年3月16日
一見、用途不明の金属製の物体。 これはコーヒーを淹れるときに使用する、コーヒードリッパーです。 見るからにずっしりと重そうな、ステンレス鋼製。 町工場の職人さんが旋盤を回して作ったふうな、無骨な佇まいがありますね。 デザイン上のアクセントにもなっている3つの鉄球は、 テーブルに置くときはコーヒーがテーブルに垂れないスタンドになるほか、注湯の際にコーヒーサーバーのふちに固定する役割もあります。 製造元の「セイントアンソニー・インダストリーズ」は、2014年にアメリカ・ソルトレイクシティで創業されたという若いベンチャー集団。 いわゆるサードウェーブコーヒーの流れや日本の喫茶店文化も意識しつつ、これまでにないデザインの商品を少しずつ送り出しているようです。 SAINT ANTHONY INDUSTRIES
2017年3月16日

ネルドリップはハンドルなしで使用

ネルドリップはハンドルなしで使用

通常、ネルフィルターはハンドルつきの丸いワイヤーフレームに装着して使います。

しかし今回はドリッパー回転台に合わせるため、動きにじゃまにならないよう、ハンドルなしで使用しています。

ネルフィルターを回転させて使っているのは、世界中でだれもいないのではないでしょうか。

そのため目的にぴったり合うネルフィルターがなく、現在のところ個人的にベストと思っている丸太衣料の両面起毛ネルドリップの3杯用を使っています。

まとめ

長くなったので、ドリッパー回転台のつくり方だけをまとめます。

1. ベアリングの上下に衝撃吸収用のクッションゴムを貼りつけてプラスチックケース内に固定する

2. ケースの底にもクッションゴムを貼る

3. ケースの上にはコーヒーサーバー固定用のOリングを貼る(コーヒーサーバー=200ccのビーカー)

…たったこれだけです。

あとはビーカーの上にドリッパーを載せ、レコードプレイヤーのように回しながら注湯すれば…
コーヒー粉に均等に湯が行き渡る、正確な渦巻き注湯ができるというわけです。

■本体に必要なパーツリスト

※ニュースアプリなどでこの記事をご覧の方は、材料リストなどのリンクが切れているかもしれません。その場合はオリジナルサイトでご覧ください。
(価格はすべて記事作成時のものです)

・単式スラスト玉軸受[51112番]1112円(税抜)
https://www.monotaro.com/p/1766/1866/

・滅菌ディスポシャーレ(PS製) 119円(税抜)
https://www.monotaro.com/p/3468/0597/

・2箇所に目盛りの入った iwakiビーカー 270円(税込)
https://www.amazon.co.jp/dp/B002YSIPNK
・Oリング 75円(税抜)
https://www.monotaro.com/p/3549/4426/
※耐油・耐老化性の高いニトリルゴム製
 数種類試した結果、一般的なビーカーには呼び寸法(=内径)62mmを使っていますが、これより大きければ問題はありません

・3M しっかりくっつくクッションゴム 各種

■電飾部素材リスト

・超極細2.5mm 2012テープLED 非防水 赤色 50cm 640円(すべて税込)
http://www.led-paradise.com/product/2044

・熱収縮チューブ透明 直径3mm 厚さ0.2mm 100円
http://www.led-paradise.com/product/1369

・12V ACアダプター
(DCジャック標準 5.5mm×2.1mm)820円
http://www.led-paradise.com/product/547

・8mm2芯DCジャック付きコネクター 150円
http://www.led-paradise.com/product/1353
※ハンダづけの際は、先端の端子は外します

・点検鏡(直径80mmの鏡とり用)599円
https://www.monotaro.com/p/3509/6144/
※単に鏡の部品取り用として使いました

■その他道具

・TRUSCO ワイヤストリッパー(細線用)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00HLJ0Q66/

・セメダイン 超多用途接着剤スーパーXクリア
https://www.amazon.co.jp/dp/B000TGLKPE/

・ミニドリルまたはモーターツール(リューター)



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