この状況を打開するには、発想の転換が必要だと私は思います。節約によって切り詰めるのではなくて、家の中からお金を生み出せばいいのです。その方法として私が提案するのがリユースです。リユースというのは、物の形を変えることなく次の人に渡していくこと。昔からお下がりという文化がありますが、まさにこれです。ネット社会である現代では、兄弟や近所の知り合いに使ってもらうのではなくて、顔もわからない人に使ってもらう仕組みがしっかりできています。しかも、これの最大のメリットは、自分にとって不用品がお金に換わるということ。つまり、使わないで何年も押し入れの中にある「アレ」を売ることによって、家計の助っ人になる可能性があるのです。
この仕組みを使えるのは大きく3つです。ヤフオク!などのネットオークション、メルカリなどのネットフリマ、そしてブックオブなどの買取です。やり方や特徴は違うにせよ、不用品を売ってお金にすることができるのは同じ。ただ、この仕組みを使うために絶対に必要なのは「不用品がお金になる」と気づくことです。
たとえばクローゼットの中にある洋服やバッグ、靴などはリユースできそうだなとわかりそうですが、使用していた食器や壊れた家電はどうでしょう?たぶん使わなくなったら処分してしまうものだと思います。でも、これがお金になる可能性はじゅうぶんあります。私自身、10年くらい使っていたお皿やグラスを売ったことがありますし、壊れたキーボードや動くかどうか確認していない電話の子機を売ったことがあります。普通ならきっと捨ててしまうものですが、見方を変えれば商品になって、お金を生み出してくれるのです。
不用品を捨てるということはお金を捨てているのと同じです。世の中には色々なニーズがあるので、それを無視してはいけません。家の中に眠っている物を探している人がいるかもしれないと考えて、捨てる前にまずはリユース。そういうライフスタイルをすれば、極端な節約や倹約をしなくても値上げ社会で生活していけるのではないかと思います。
<プロフィール>
川崎さちえ
2004年、夫が子育てをするという理由で、いきなり会社を辞めてくる。それからネットオークションを始め、出品数は5,000点以上。現在テレビや雑誌などで活躍中。
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