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プレスリリース

【開催レポ】子どもが遊ぶための「余白」を社会にどう作る?おおたとしまさ氏×TOKYO PLAY【10周年感謝祭!】クラファンも実施中

教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏、TOKYO PLAYメンバー、170名超の参加者が、子どもの遊ぶ権利保障に取り組んできたTOKYO PLAYのこれまでとこれからについて語り合いました。


大人も子どもも立場を超えてみんなでTPポーズ!!!






 一般社団法人TOKYO PLAY(代表:嶋村 仁志)は2026年10月31日、サイボウズ株式会社東京オフィスで「TOKYO PLAY10周年大感謝祭!!!」を開催。ゲストに教育ジャーナリストのおおた としまさ 氏を迎え、市民・行政・企業とともに子どもの遊ぶ権利保障を推進してきたTOKYO PLAYの“これまで”と“これから”について語り合いました。当日は、日本全国から170名を超える方が参加。会場では登壇者、参加者、TOKYO PLAYメンバーが混じり合って活発に意見を交わしました。

▼子どもの「遊ぶ権利」を社会の仕組みに! クラウドファンディングはこちら

【プログラム内容】
<第一部> 13:30~16:30 *進行:青木 将幸 氏
・ホストメッセージ:代表理事 嶋村 仁志より
・基調雑談:おおた としまさ 氏 × 矢野 真利那(TOKYO PLAY)× 青木 将幸 氏
・フラッシュリレートーク:これまでの10年をみんなで振り返る
・テーブルトーク:これからの10年をみんなで考える
<第二部> 17:00~19:00 懇親会

【登壇者プロフィール】
・青木 将幸 氏(青木将幸ファシリテーター事務所)
2003年、日本で初めての会議ファシリテーション専門事務所を設立。 企業から行政、NPO、大学、生協、社協、国際機関、自治会、小学生、お坊さんまで、幅広いクライアントの会議を進行する。
・おおた としまさ 氏(教育ジャーナリスト)
1973年東京生まれ。幼児教育から中学受験、思春期教育、ジェンダー教育、教育虐待、不登校、教育格差、家族問題まで著書は90冊以上。近著に『余白と贈与で子は育つ』(集英社)がある。
・嶋村 仁志(一般社団法人TOKYO PLAY 代表理事)
英国で子どもの遊びに関わる専門分野「プレイワーク」を学び、川崎市子ども夢パークなどでプレーリーダーを歴任。子どもの遊ぶ権利が保障される社会を目指し、2010年にTOKYO PLAYを設立。2児の父。 
・矢野 真利那(一般社団法人TOKYO PLAY 事務局長)
新卒でプレイワーカーを始め、当初はTOKYO PLAYが取り組むキャンペーンの実行委員会メンバーとして参画。2019年に入職。みちあそび、インクルーシブな遊び場、子どもの権利条例制定支援のプロジェクトマネージャーなどを経て、現職。3児の母。
AIが進化する時代に“遊び”がもつ意味



 イベントは、TOKYO PLAY代表理事の嶋村 仁志(めだか)の挨拶からスタートしました。
30年以上前から子どもと遊びに関わってきた嶋村。イギリスで子どもたちの遊ぶ権利を守る団体「London Play」に出会い、遊ぶことの価値を社会全体に広げることを掲げて「TOKYO PLAY」を設立しました。
 「『遊びはインフラ』――London Playでこう教わってから、みちあそび、遊び場の人材育成、とうきょうプレイデー、インクルーシブな遊び場づくり、子どもの意見聴取、自主出版や冊子の作成など、国内外の多くの人に支えられ、たくさんのことをしてきました。皆さんなしでは今日はありません。
ただ一方で、私たちが掲げていた『すべての子どもが豊かに遊べる東京』『Play Friendly Tokyo』の実現は、まだはるかに遠いのが現実です」
 2026年7月末にリリースした「遊びのマニフェスト」第2弾は、TOKYO PLAYが政策提言に本格的に向かっていくための宣言文でもあります。「遊びにまつわるさまざまな現場から得た知見、つながりを大切にしながら、これからの10年はみなさんと一緒に『遊ぶ権利』を社会のしくみにするところにアプローチしていきたい」と嶋村。



 「子ども時代はすべてが未知との遭遇で、『なんだかわからないけど面白そうだからやってみよう』という人間らしい楽しさに満ちている。目的や根拠を簡単に求められてしまうAI時代だからこそ、遊びを通して人間らしい感覚を育てることが必要なのだと思います」
子どもが遊ぶことの本当の意味 ~子どもの暮らしの「余白」を保障する社会へ、私たち大人は何ができるか~

壇上には常に自由に遊ぶ子どもたちの姿。普段、子どもがいかに大人に合わせてくれているかを感じます。

 “基調雑談”には、10月に『余白と贈与で子は育つ』(集英社新書)を上梓したばかりのおおたとしまさ氏、ファシリテーターの青木将幸氏、TOKYO PLAYの矢野真利那が登壇。「子どもが遊ぶ」ことの本当の意味とは何なのか、それを社会に広げるために大人である私たちは何を変えたらいいのか、そのヒントを探りました。
 おおた氏の『子どもの体験 学びと格差』(文春新書)を読み、感銘を受けたという矢野。おおた氏の批判は、まさにTOKYO PLAYの価値観と同じだ、と感じたと言います。



おおた氏「この社会は、市場経済原理に人間が適応する形で営まれています。その結果、人間は労働力、消費者というシステムの部品として性能を競わされている。さらにこの10年、子どもたちは『学力だけでなく非認知能力も』といういきすぎた能力主義社会に適応させられようとしています。そのため、本来子どもの権利である『体験』や『遊び』さえ能力を伸ばす“武器”になる、と捉えられてしまっている。私はそれを批判したわけです」



 TOKYO PLAYは、大人が「子どもは遊ぶもの」というまなざしをもった地域を作るために、さまざまな事業に取り組んできました。矢野は「遊びや体験はどこにでも起きうる。お金が介在する体験格差をなくす以前に体験そのものの捉え方を変えることをやりたい」と言います。
おおた氏「でも、TOKYO PLAYは場やデータを持っているわけではなく、活動の実態がつかみにくいですよね。TOKYO PLAYは資金獲得の面で大変だろうなと思います。一方で、市場経済原理や合理性という意味でわかりやすい成果を訴えるNPOは、お金を集めやすい。本当に社会を変えようという根気のある人は安易な方法を取らないはずなのに、大手メディアの人たちもわかりやすさに飛びついて、そうしたNPOのことばかり報じます」



 中盤、話題は『余白と贈与で子は育つ』の「余白」の話へ。TOKYO PLAYが子どもの暮らしのなかで守りたい遊び/遊び環境の重要な要素を、本書では「余白」と呼ばれています。
矢野「本書でトーキョー・コーヒーのダダさんが言っていたように、余白は意図して作れないんですよね。余白っと言った時点で余白じゃなくなる。まちの中で余白を作ろうとするなら、余白ができあがるようなシステムが必要。そのためには、大人一人ひとりが『そういうもんだよね』とゆるんでいる状態でいる必要があると思うんです」



 「人間はもともと一人では生きていけない。生きる力は、群れで生きないと生まれない」とおおた氏。だからこそ、群れの中で子どもが遊べる環境が必要なのでしょう。
おおた氏「子どもが遊ぶには、目的、期限、評価が決められていない時間、空間が必要です。それが本書でこの大人は自分をジャッジしようとしていない、という安心感があると好きなことをし始めます。だから大人は、社会のルールを守ろうとするスイッチを意識的にローにする必要がある。そのために、大人は子どもたちの力を信頼しないといけない」



矢野「子どもの声を聴く事業をしていると、私たちが子どもの言葉やその姿を真似することが、私たちの余白を作るのでは、と感じます」
おおた氏「我々は、自分たちの作った社会のルールに適応しすぎているんですよね。子どもによって、自分のなかにもともとあったものを思い出す。その後に法律や制度はついてくると思う」
矢野「一方で、大人のシステムを変える方にもチャレンジしないと、とも思うんです。そして、子どもの声で、子どもと一緒に変えたい。例えば『みちあそび』は、人が行き交う地域のみちを歩行者天国にして遊び空間をつくるという大人の遊びでもあって、大人たちから『やってみたらめちゃくちゃ楽しかった』という感想がよく出る。遊んでいる子どもたちの姿、子どもの声を受け取って、自治体の方にも少しずつ私たちの価値観が伝わっていくのも感じます」
おおた氏「TOKYO PLAYの皆さんと一緒に活動した人は、自分のもともと持っている遊びの感覚が刺激されて、『遊ぶってこういうものだ』とわかるのでは? TOKYO PLAYの発するバイブレーションが少しずつ伝わっていく。それが社会を変えて、遊びの場所が出現するようになるのかもしれませんよね」








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TOKYO PLAYの10年間を振り返る“フラッシュリレートーク”
 TOKYO PLAYの取り組みに関わってきた11人のリレートークで、これまでの歩みをプレイバック。それぞれが、当時考えていたこと、大事にしていたことをシェアしました。



TOKYO PLAYのこれまで
2010年 嶋村 仁志(めだか)「任意団体設立とプレイデー前夜」
2010年、前身の「子どもの遊びと大人の役割研究会」を発展解消し、TOKYO PLAYを任意団体として設立。最初の仕事は、東京都福祉保健局の子どもの声を聴くプロジェクト。

2011年 渡部 靖成 氏(ヤス)「TOKYO PLAYとして初のイギリス視察」
大和日英基金でイギリス・ロンドンを視察訪問。渡部氏は、任意団体時代のメンバーとして活動やロンドン視察に参加。

2013年 林 希栄子(きー)「実行委員会を立ち上げ、初開催したとうきょうプレイデー」
「とうきょうプレイデー」は独自のキャンペーンイベント。林氏は、初回より10年以上キャンペーンの中心を担い、いまもTOKYO PLAYの正会員の1人。

2015年 関山 隆一氏(せっきー)&萩原 裕作氏(ナバ)「イギリススタディツアー」
イギリスのあそびばの最前線を視察するスタディーツアーを過去4回実施。関山氏は、第1回のスタディツアーをともに企画、萩原氏は参加者としてその後のフォーラムを企画。

海外にいて来られなかったせっきーとナバの2人は、動画メッセージにて。

2016年~ 瀬川 美佳 氏「みちあそびやってみたら……」
2016年に法人設立。同年より道路を歩行者天国にして子どもと大人の遊び場にする「みちあそび」の伴走支援を開始。瀬川氏は、TOKYO PLAYの伴走支援を受けながら2016年当初からみちあそびを継続している。

2018年~ 木下 久仁絵 氏「みなとプレーパークの伴走支援」
2018年より、港区のプレーパーク立ち上げに伴う人材育成を受託。プレーリーダーを地域で育てるため、OJT形式で支援してきた。木下氏は、みなとプレーパークで地域プレーリーダー → 運営団体の代表兼現場チーフとして活動。

2018年~ 笠間 武彦 氏「どこでも運動場プロジェクト」
2018年にみちあそびの取り組みである渋谷区「どこでも運動場プロジェクト」の受託開始。渋谷区では、基本構想のうち健康・スポーツ分野における「思わず身体を動かしたくなるまち」を実現する施策として事業を立ち上げ、現在も継続している。笠間氏は、立ち上げからの担当課長。

お話がおもしろすぎて会場から一気に盛り上がった、渋谷区の笠間氏。

2020年 寺田 光成氏(チャーリー)「インクルーシブな遊び場のコンセプトを広げる」
2020年に完成した砧公園に国内初のインクルーシブな遊び場「みんなのひろば」における、東京都公園協会への伴走支援を開始。寺田氏は、開始直後からともに調査、発信に取り組んだ研究者。

2024年 見城 佐知子氏「砧公園『みんなのひろば』にコーディネーターとして入る」
2024年より砧公園「みんなのひろば」でコーディネーターとして人員配置を担当。見城氏は、現場スタッフとしてともに場の文化を醸成してきた。

2024年 内山 茜氏「東京都の3部署と協働した子どもワークショップ」
2024年、東京都から子供部局ではない3部署と協働した子どもワークショップを開催。内山氏は、前年度から東京都子供政策連携室より受託していたアウトリーチヒアリングよりファシリテーターを担い、同ワークショップを企画から支えてくれたファシリテーターの1人。

2025年 西村 亜輝彦氏「狛江市子どもの権利条例制定のためのヒアリングとワークショップ」
2024~2025年、狛江市の子どもの権利条例づくりのために、子どもたちの声を聴くアウトリーチヒアリングやワークショップ、などを担当。2026年にかけては、制定後のリーフレットづくりやムービーづくりを子どもたちとワークショップ形式で制作している。西村氏は、制定事業当時の担当係長。





 会場、動画で登壇した11人には、TOKYO PLAYとともにあそびの価値普及やあそびばづくりに携わってきたメンバーだけでなく、官民で協働してきた自治体職員の方もいらっしゃいます。当時の様子を、「あの熱量が忘れられなくて、いまも続けている」と語る人もいれば、「一緒に闘ってきた」と表現する方も。渋谷区の笠間氏は、「TOKYO PLAYの活動を新聞で見つけ、これだ!と思った。一緒に立ち上げさせてもらった。」という立ち上げ前夜のエピソードも話してくださいました。
どの登壇者も、立場は違えど同じ思いを持ち、共に歩み、いまはそれぞれの場所でも、子どもについて考え、取り組んできたことがわかる時間でした。

 狛江市の西村氏は、動画メッセージにて、こう話してくださいました。
「TOKYO PLAYさんとの協業を通して、“生きた条例”にするというのが大事だと痛感しました。アウトリーチで子どもの声を聞き、子どもたちと応答しながら条文を作ったのですが、子どもたちが『これ、ぼくの意見だ!』とすごく喜んでくれたのがうれしかったです。子どもたちの魂が入った条例になりました」

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登壇者と参加者がさまざまなテーマでなりきり理事会!?
 イベントの最後には、登壇者と参加者、TOKYO PLAYメンバーたちみなさんに理事になりきっていただき、テーマごとに「TOKYO PLAYのこれから」について話し合う“なりきり理事会”を開催!














 参加者からもテーマを募り、「自治体がこども計画に盛り込み、変革してくれるようにどうアプローチするか?」「TOKYO PLAYの志と似たような思いを持っている、(非営利の)団体がコラボして大きな流れを作っていくためには?」「代表理事 嶋村 仁志が忙しいことがボトルネックに‥‥どう解消する?」「そもそも『子ども』と『大人』の言葉の使い方を考えたい。人間‥‥ということなのか」など7つのテーマで対話することに。それぞれ十数名のグループに分かれて1時間弱、対話の時間を設けました。
 「このわかりやすくはない活動でも、資金調達を安定させるには?」というグループでは、「もっと会社の経営者にアプローチするのはどうか?東京は経営者も多い。経営者には子ども時代、思いっきり遊んできた人が多いんじゃないか?」「資金調達の話とお金のやりくりは分けた方がいいんじゃないか。ファンドレイジングも、金額タイミングとか人によって好む形が違う」という意見。「代表理事 嶋村 仁志が忙しいことがボトルネックに‥‥どう解消する?」というグループでは、自分の組織の代表はこう変革したよ!という話もしてくださるなど、みなさん“なりきり理事”としてたくさんの意見をくださいました。それぞれのグループの書記にご協力いただいた方によって記録を残し、今後の活動の材料にさせていただくことをお約束し、終わりました。

”なりきり理事会”はどのグループも議論が白熱し、時間になっても終わらないほどでした。

 嶋村は、会の最後をこう締めくくりました。
「当たり前のことすぎて気づかれづらいけれど、“あそび”はとても大切なこと。これからの10年は、もっと価値を広く伝えていきたい。2050年、子ども1人当たりの大人の数がほぼ10人になるといわれますが、子どもは関わり合いの中でしか育ちません。人と人との関わり合いが生まれる社会であり続けるために、これからの時代に“あそぶ”は重要なキーワードになると思っています。一緒に取り組んでいきましょう!」

第2部の懇親会にも80名以上の方が参加(懇親会にかけつけてくださった方も)。会場全体で話が尽きない懇親会でした。

11月7日まで、クラウドファンディングを実施中です!
 『遊びのマニフェスト』を自治体・議会・関係省庁に届け、次の「こども計画」に子どもの遊びを書き込んでもらうための挑戦です。感謝祭にご参加いただいた方も、今回初めて知った方も、最後の数日間、ぜひ応援をお願いします。



期間:2026年10月7日(水)~11月7日(土)
目標:ファーストゴール150万円/セカンドゴール300万円
  https://syncable.biz/campaign/10499

<一般社団法人TOKYO PLAYとは>
 一般社団法人TOKYO PLAYは、「Play Friendly Tokyo~子どもの遊びにやさしい東京を~」の実現をめざす中間支援組織です。2010年に任意団体として活動を始め、2016年に法人化しました。「とうきょうご近所みちあそびプロジェクト」や「子どもの声を聴く」事業、政策提言『遊びのマニフェスト』の作成などを通じて、市民・行政・企業・研究者と一緒に、子どもが遊べる環境づくりに取り組んでいます。
HP: https://tokyoplay.jp/

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