プレスリリース
2025年4月19日より大阪市立東洋陶磁美術館(MOCO)で開催中の特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」と同名の関連書籍が、いよいよ5月30日刊行!(同館で5月24日から先行発売開始)
株式会社求龍堂
2025.05.07
世界第一級の東洋陶磁コレクションを誇る、大阪市立東洋陶磁美術館(MOCO)が所蔵する厳選された青磁の至宝約50点を中心に、陶磁器の最高峰が放つ美のきらめきに酔いしれる一冊です!

本書『CELADON―東アジアの青磁のきらめき』は、きらめく魅力を大判ビジュアルで堪能する青磁鑑賞の入門書として、青磁ファンのみならず、初心者の方々にもその多様な魅力をわかりやすく伝える一書です。監修は大阪市立東洋陶磁美術館、大阪市立東洋陶磁美術館及び個人蔵作品の撮影を写真家・六田知弘が担当し、美術図書出版を手掛ける求龍堂から刊行します。

国宝、重要文化財、重要美術品6点の迫力
もはや大阪市立東洋陶磁美術館のシンボルともいえる、国宝《飛青磁 花生》をはじめ、重要文化財の《青磁刻花 牡丹唐草文 瓶》、《青磁 鳳凰耳花生》など6点のスター作品を収録。特に、《飛青磁 花生》は江戸時代の大坂の豪商・鴻池家に伝わった名品です。本書では、鴻池合資会社資料室蔵の『寛政三年(1791)道具改帳(二番)』にその名が記されていることを資料写真でご紹介しています。

国宝 飛青磁 花生 (元・14世紀 龍泉窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
大判サイズの図版をさらに部分拡大し、その魅力と技法に迫る!
A4判を可能な限り横に引き延ばした大型本により、選ばれし52点の青磁それぞれがもつ、唯一の釉色と高度な技法をしっかりと堪能できます。同じ作品も視点を移動させることによって、見る者に思わぬ魅力と驚きを与えてくれます。本書は、最も美しい姿と注目ポイントを選びつつ、高台図版もすべて掲載しており、展示では見ることが難しい部分を捉えた貴重な資料となっています。

重要文化財 青磁刻花 牡丹唐草文 瓶 (北宋・11-12世紀 耀州窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
青磁の頂点、汝窯の水仙盆に注目!
青磁の最高峰は、北宋時代末に宮廷用の青磁を焼成した窯、汝窯でつくられた汝窯青磁といわれています。現存する数の少なさとその格調高い美しさから、世界中の愛好家を魅了し続けています。汝窯青磁は「天青(てんせい)」と呼ばれる、青みを帯びた淡い釉色が特徴です。本書では、日本にある数少ない汝窯青磁である《青磁 水仙盆》をご紹介します。釉色とともにその優雅な曲線にも目を奪われます。歴代の皇帝たちが愛した汝窯青磁の最高峰をじっくりとご覧ください。

青磁 水仙盆 (北宋・11世紀末-12世紀初 汝窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
ミニマリズムの極地
青磁とひと言でいっても、本書では驚くほど多様な形状の作品が登場します。その中で、《青磁 洗》をはじめ、「まさにミニマリズム」と表現したくなるものが数点紹介されています。12世紀後半につくられたとは思えないモダンさで、シンプルを極めたものは時を超えて人々を魅了し、大切に残されていくのでしょう。スタイリッシュなフォルムに、デザインの源流を感じます。

青磁 洗 (高麗・12世紀前半)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
ユニークで見た目も楽しく、驚きの表現力をもつ青磁たち
まさに筍のかたちをした酒器です。筍の枝や皮の葉脈までが繊細に表現され、青磁の釉色と相まって、本物の筍でつくられているかのようです。見た目も楽しく、清々しい香りが漂ってきそうです。その他にも思わず笑みが浮かぶような、ユーモラスな青磁も掲載されています。

青磁陽刻 筍形水注 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
これぞ超絶技法!
《青磁練上 碗》のマーブリングは一体どうやって出来上がったのか、見れば見るほど謎が深まりますが、青磁土と白土、赫土の三色土を練り上げてつくられています。このような混ざり合いがぴたりと一つの器になる技術に驚愕します。本書の作品は様々な技法を駆使してつくられていますが、巻末には「青磁を視る、知る-色と装飾」で、色のしくみ、青磁の色合い、技法紹介をしていますので、複雑で高度な技術の上に成り立つことがわかります。技法を学び見直すと、さらに魅力が深まるでしょう。

青磁練上 碗 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
目次
巻頭
「Celadon物語-東アジアの青磁の美」小林仁(大阪市立東洋陶磁美術館)
The Story of Celadon -The Luminous Jade-Green Ware from East Asia-
KOBAYASHI Hitoshi (The Museum of Oriental Ceramics, Osaka)
「東アジア主要青磁窯址分布図」
Map Showing Major Celadon Kiln Sites in East Asia
図版
1 青磁至宝―中国の青磁の至宝
An Array of Jade-Green Beauty-Masterpieces of Chinese Celadon
2 翡色玲瓏―高麗青磁のきらめき
Sparkling Jade-The Exquisite Goryeo Celadon
3 青磁脈脈―日本の青磁
Importation, Creation, and Continuity-The Art of Japanese Celadon
巻末
「青磁を視る、知る-色と装飾」
Observe and_ Learn-Celadon and Its Colors, Decorations
商品情報
『CELADON―東アジアの青磁のきらめき』
対象:工芸美術全般
発売日:2025年5月30日
定価:3,300円(税込)
監修:大阪市立東洋陶磁美術館
写真:六田知弘(大阪市立東洋陶磁美術館及び個人蔵作品)
発行:株式会社求龍堂
主な仕様:並製本、A4変型(297×225mm)、136頁、作品点数:52点(大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品49点、大阪市立美術館所蔵品1点、個人蔵2点)
特別展及び関連イベント情報
特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」
全期間:2025年4月19日(土)~11月24日(月)
会場:大阪市立東洋陶磁美術館
https://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=621
1.記念講演会
「国宝《飛青磁花生》の世界とその魅力」
小林仁(当館 学芸課長代理)
2025年5月10日(土)午後2時~3時30分
2.「いまこそ聞きたい」シリーズ講座
各テーマをわかりやすく解説する初心者向けの講座
いずれも午後2時~3時30分
・2025年5月24日(土)「青磁ってなに? 中国編」小林仁(同館 学芸課長代理)
・2025年7月12日(土)「青磁ってなに? 韓国編」宮崎慎一郎(同館 学芸員)
・2025年9月20日(土)「青磁ってなに? 日本編」梶山博史(同館 学芸課長代理)
・2025年11月8日(土)「鼻煙壺(びえんこ)ってなに?」陳彦如(同館 学芸員)
上記1・2とも参加費 500円(参加には別途入館料が必要です)
会場 大阪市立東洋陶磁美術館 地下講堂
※事前申込制・先着順(定員45名)

大阪市立東洋陶磁美術館 外観 Photograph by Kouji Okamoto
編集者より
青磁には頭に描いていたイメージがありましたが、今回の52点のリストを見てびっくりしました。青磁はこんなに多様!?と、目が点になったのを思い出します。まさに青磁ワールドに迷いこんだような気分で、その多様な美しさ、不思議さに引き込まれました。本書はグレーバックとともに黒バックで撮られた作品も多数掲載されています。まるで宇宙空間から現れたような神秘性に触れることも本書の楽しさではないかと思います。書籍でご覧いただいたら、次はぜひ本物を見に美術館へ足を運んでいただきたいです。自然光によるライティングという、自然の美を封じ込めている青磁にふさわしい光の中で、例えようのない美しい存在がそこにあります!

重要美術品 (左)青磁彫刻 童女形水滴 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)(右)青磁彫刻 童子形水滴 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館
求龍堂について
求龍堂は1923年創業、昨年2023年、100年を迎えた美術書出版社です。社名の求龍(きゅうりゅう)はフランス語の「CURIEUX」からとったもので、「芸術的あるいは知的好奇心を求める」「常に新しきを求める」ことを意味し、名付け親は画家の梅原龍三郎です。東洋の「龍」に理想を求め、時代という雲間を縦横無尽に飛び交いながら、伝統美からアート絵本まで、常に新たな美の泉を発掘すべく出版の旅を続けている。
【会社概要】
社名:株式会社 求龍堂
本社所在地:東京都千代田区紀尾井町3-23 文藝春秋新館1階
代表取締役:足立欣也
創業: 1923年
事業内容: 美術品・生活文化関連図書の出版、美術印刷物の企画製作、美術品売買
HP:https://www.kyuryudo.co.jp/
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本書『CELADON―東アジアの青磁のきらめき』は、きらめく魅力を大判ビジュアルで堪能する青磁鑑賞の入門書として、青磁ファンのみならず、初心者の方々にもその多様な魅力をわかりやすく伝える一書です。監修は大阪市立東洋陶磁美術館、大阪市立東洋陶磁美術館及び個人蔵作品の撮影を写真家・六田知弘が担当し、美術図書出版を手掛ける求龍堂から刊行します。

国宝、重要文化財、重要美術品6点の迫力
もはや大阪市立東洋陶磁美術館のシンボルともいえる、国宝《飛青磁 花生》をはじめ、重要文化財の《青磁刻花 牡丹唐草文 瓶》、《青磁 鳳凰耳花生》など6点のスター作品を収録。特に、《飛青磁 花生》は江戸時代の大坂の豪商・鴻池家に伝わった名品です。本書では、鴻池合資会社資料室蔵の『寛政三年(1791)道具改帳(二番)』にその名が記されていることを資料写真でご紹介しています。

国宝 飛青磁 花生 (元・14世紀 龍泉窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
大判サイズの図版をさらに部分拡大し、その魅力と技法に迫る!
A4判を可能な限り横に引き延ばした大型本により、選ばれし52点の青磁それぞれがもつ、唯一の釉色と高度な技法をしっかりと堪能できます。同じ作品も視点を移動させることによって、見る者に思わぬ魅力と驚きを与えてくれます。本書は、最も美しい姿と注目ポイントを選びつつ、高台図版もすべて掲載しており、展示では見ることが難しい部分を捉えた貴重な資料となっています。

重要文化財 青磁刻花 牡丹唐草文 瓶 (北宋・11-12世紀 耀州窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
青磁の頂点、汝窯の水仙盆に注目!
青磁の最高峰は、北宋時代末に宮廷用の青磁を焼成した窯、汝窯でつくられた汝窯青磁といわれています。現存する数の少なさとその格調高い美しさから、世界中の愛好家を魅了し続けています。汝窯青磁は「天青(てんせい)」と呼ばれる、青みを帯びた淡い釉色が特徴です。本書では、日本にある数少ない汝窯青磁である《青磁 水仙盆》をご紹介します。釉色とともにその優雅な曲線にも目を奪われます。歴代の皇帝たちが愛した汝窯青磁の最高峰をじっくりとご覧ください。

青磁 水仙盆 (北宋・11世紀末-12世紀初 汝窯)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
ミニマリズムの極地
青磁とひと言でいっても、本書では驚くほど多様な形状の作品が登場します。その中で、《青磁 洗》をはじめ、「まさにミニマリズム」と表現したくなるものが数点紹介されています。12世紀後半につくられたとは思えないモダンさで、シンプルを極めたものは時を超えて人々を魅了し、大切に残されていくのでしょう。スタイリッシュなフォルムに、デザインの源流を感じます。

青磁 洗 (高麗・12世紀前半)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
ユニークで見た目も楽しく、驚きの表現力をもつ青磁たち
まさに筍のかたちをした酒器です。筍の枝や皮の葉脈までが繊細に表現され、青磁の釉色と相まって、本物の筍でつくられているかのようです。見た目も楽しく、清々しい香りが漂ってきそうです。その他にも思わず笑みが浮かぶような、ユーモラスな青磁も掲載されています。

青磁陽刻 筍形水注 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
これぞ超絶技法!
《青磁練上 碗》のマーブリングは一体どうやって出来上がったのか、見れば見るほど謎が深まりますが、青磁土と白土、赫土の三色土を練り上げてつくられています。このような混ざり合いがぴたりと一つの器になる技術に驚愕します。本書の作品は様々な技法を駆使してつくられていますが、巻末には「青磁を視る、知る-色と装飾」で、色のしくみ、青磁の色合い、技法紹介をしていますので、複雑で高度な技術の上に成り立つことがわかります。技法を学び見直すと、さらに魅力が深まるでしょう。

青磁練上 碗 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)
目次
巻頭
「Celadon物語-東アジアの青磁の美」小林仁(大阪市立東洋陶磁美術館)
The Story of Celadon -The Luminous Jade-Green Ware from East Asia-
KOBAYASHI Hitoshi (The Museum of Oriental Ceramics, Osaka)
「東アジア主要青磁窯址分布図」
Map Showing Major Celadon Kiln Sites in East Asia
図版
1 青磁至宝―中国の青磁の至宝
An Array of Jade-Green Beauty-Masterpieces of Chinese Celadon
2 翡色玲瓏―高麗青磁のきらめき
Sparkling Jade-The Exquisite Goryeo Celadon
3 青磁脈脈―日本の青磁
Importation, Creation, and Continuity-The Art of Japanese Celadon
巻末
「青磁を視る、知る-色と装飾」
Observe and_ Learn-Celadon and Its Colors, Decorations
商品情報
『CELADON―東アジアの青磁のきらめき』
対象:工芸美術全般
発売日:2025年5月30日
定価:3,300円(税込)
監修:大阪市立東洋陶磁美術館
写真:六田知弘(大阪市立東洋陶磁美術館及び個人蔵作品)
発行:株式会社求龍堂
主な仕様:並製本、A4変型(297×225mm)、136頁、作品点数:52点(大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品49点、大阪市立美術館所蔵品1点、個人蔵2点)
特別展及び関連イベント情報
特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」
全期間:2025年4月19日(土)~11月24日(月)
会場:大阪市立東洋陶磁美術館
https://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=621
1.記念講演会
「国宝《飛青磁花生》の世界とその魅力」
小林仁(当館 学芸課長代理)
2025年5月10日(土)午後2時~3時30分
2.「いまこそ聞きたい」シリーズ講座
各テーマをわかりやすく解説する初心者向けの講座
いずれも午後2時~3時30分
・2025年5月24日(土)「青磁ってなに? 中国編」小林仁(同館 学芸課長代理)
・2025年7月12日(土)「青磁ってなに? 韓国編」宮崎慎一郎(同館 学芸員)
・2025年9月20日(土)「青磁ってなに? 日本編」梶山博史(同館 学芸課長代理)
・2025年11月8日(土)「鼻煙壺(びえんこ)ってなに?」陳彦如(同館 学芸員)
上記1・2とも参加費 500円(参加には別途入館料が必要です)
会場 大阪市立東洋陶磁美術館 地下講堂
※事前申込制・先着順(定員45名)

大阪市立東洋陶磁美術館 外観 Photograph by Kouji Okamoto
編集者より
青磁には頭に描いていたイメージがありましたが、今回の52点のリストを見てびっくりしました。青磁はこんなに多様!?と、目が点になったのを思い出します。まさに青磁ワールドに迷いこんだような気分で、その多様な美しさ、不思議さに引き込まれました。本書はグレーバックとともに黒バックで撮られた作品も多数掲載されています。まるで宇宙空間から現れたような神秘性に触れることも本書の楽しさではないかと思います。書籍でご覧いただいたら、次はぜひ本物を見に美術館へ足を運んでいただきたいです。自然光によるライティングという、自然の美を封じ込めている青磁にふさわしい光の中で、例えようのない美しい存在がそこにあります!

重要美術品 (左)青磁彫刻 童女形水滴 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館 (住友グループ寄贈/安宅コレクション)(右)青磁彫刻 童子形水滴 (高麗・12世紀)大阪市立東洋陶磁美術館
求龍堂について
求龍堂は1923年創業、昨年2023年、100年を迎えた美術書出版社です。社名の求龍(きゅうりゅう)はフランス語の「CURIEUX」からとったもので、「芸術的あるいは知的好奇心を求める」「常に新しきを求める」ことを意味し、名付け親は画家の梅原龍三郎です。東洋の「龍」に理想を求め、時代という雲間を縦横無尽に飛び交いながら、伝統美からアート絵本まで、常に新たな美の泉を発掘すべく出版の旅を続けている。
【会社概要】
社名:株式会社 求龍堂
本社所在地:東京都千代田区紀尾井町3-23 文藝春秋新館1階
代表取締役:足立欣也
創業: 1923年
事業内容: 美術品・生活文化関連図書の出版、美術印刷物の企画製作、美術品売買
HP:https://www.kyuryudo.co.jp/
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