持ち帰ったおみくじを処分していいものかどうか迷いますよね。そもそも、おみくじを捨てるのはバチ当たりでは?と心配される方もいるかもしれませんが、正しい捨て方をすれば大丈夫です。
ここでは、おみくじを持ち帰った後に処分するタイミングと、おみくじの正しい捨て方についてご紹介します。
おみくじを引いたらどうすればいい?結ぶ?持ち帰る?
おみくじを結ぶか持ち帰るか、悩む方も多いと思います。答えは「どちらでも大丈夫」。というのも、神社やお寺によって考え方が違うためです。
おみくじを結ぶ場合は、おみくじかけがあればそこに、なければ近くの木に結びます。
ただし、おみくじは単に「大吉」や「凶」といった吉凶判断を目的として引くのではなく、おみくじに書かれているアドバイスを今後の生活指針とするためのもの。
引いたおみくじを持ち帰り、じっくり読み返してみるというのもよいでしょう。たとえ結果が悪いおみくじだったとしても、災いから身を守るための教訓として、おみくじを持ち帰るという選択もアリなのです。
おみくじの運勢の順番は?
7種類のおみくじの場合、大吉⇒吉⇒小吉⇒末吉⇒凶がという順番が一般的です。ただし、「小吉」「吉」「末吉」の順番は、神社やお寺によって違いがあります。
神社とお寺のおみくじは何が違う?
神社の場合は「和歌」が、お寺の場合は「漢文」が書かれていることが多いようです。
もともとおみくじは、中国から仏教と共に伝わったとされており、漢詩がもとになっています。そのため、江戸時代までは神社もお寺も同じおみくじでした。
明治時代に「神仏分離」が政府によって発令され、区別をつけなければいけなくなったため、神社は「和歌」、お寺は「漢文」を使用するようになりました。
おみくじを持ち帰った後、捨てるタイミングは?
【1】初詣のとき(新年を迎えたとき)
初詣で引くおみくじは、その年一年間の運勢。翌年に初詣に行ったら、新たにおみくじを引き直しましょう。
去年のおみくじは、お守りと同様に古札入れや返納箱に入れます。また、処分し忘れていた昔のおみくじがあれば、一緒に返納箱へ。近くに賽銭箱があれば、おみくじと同等の金額を納めるとよいでしょう。
【2】願いが叶ったとき、目標を達成したとき
合格祈願や商売繁盛など、何かお願い事をしておみくじを引いた場合、そのお願い事が叶ったタイミングで「お礼参り」として、おみくじをお返しするのがよいでしょう。
願いが成就したことを報告し、感謝の気持ちをお伝えしましょう。
【3】もう一度おみくじを引きたいとき
何度もおみくじを引き直すのはあまり望ましくありませんが、例えば祈願成就でおみくじを引いた場合、またしばらくしてから引き直したい場合もあると思います。
古いおみくじをお返ししてから、新たにおみくじを引きましょう。
おみくじの正しい捨て方は?
【1】おみくじを引いた神社・お寺で処分する
おみくじを引いた神社・お寺にお返しするのが良いでしょう。感謝の気持ちや祈願成就の思いを神様にお伝えする「お礼参り」としての意味もあるからです。
古いおみくじは、古札入れや返納箱に入れます。そばに賽銭箱があれば、おみくじと同等の金額を納めましょう。古札入れや返納箱が見当たらない場合は、社務所や寺務所に聞いてみても。
境内の木におみくじを結ぶという方法もありますが、神社やお寺のルールに従って、所定の場所に結ぶようにしましょう。
▶「古札納所」が設置されている神社・お寺も
「古札納所」は、お守りやお札、おみくじを返納する場所。ここに持っていけば、まとめてお焚き上げをしてもらえます。
ただし、年末年始のみ設けられている場合もあるので、返納に行くときは確認を。東京では、浅草寺、明治神宮、東京大神宮などで通年設けられています。
▶神社のおみくじをお寺に返納するのはNG!
持ち帰ったおみくじは、いただいた神社やお寺に返納するのが基本。神社のおみくじをお寺に返納することは、神様や仏様に失礼にあたるので避けましょう。
【2】「どんど焼き」で処分する
神社やお寺で催される「どんど焼き」は、しめ飾りや門松、破魔矢などのお正月飾りをお焚き上げする行事。一般的に小正月の1月15日に行われますが、地域によって違いがあります。
古いおみくじは、この「どんど焼き」で一緒にお焚き上げしてもらうことが可能です。ちなみに、おみくじはそのままではなく、和紙や半紙で包んだり、封筒など袋に入れて処分しましょう。
【3】近所の神社・お寺で処分する
本来であれば、おみくじを引いた神社にお返しすることが望ましいですが、実際におみくじを引いた場所と違う神社やお寺でも処分することはできます。
遠方で直接伺うことができないなどの場合には、家の近所の神社やお寺で処分してもかまいません。
【4】神社・お寺の許可を得て郵送する
旅先など遠方の神社やお寺でおみくじを引いた際に、直接伺って返納するのが難しいという場合もありますよね。そんな時は、郵送でおみくじをお返しすることもできます。
ただし、神社やお寺によっては郵送での受付ができない場合や、お焚き上げ料が発生する場合もあるので、事前に確認するようにしましょう。
【5】自宅で燃えるゴミとして処分する
神社やお寺にどうしても伺うことができない場合は、自宅で燃えるごみとして処分することができます。
そのまま捨てていいのか迷いがちですが、塩で清めて感謝の気持ちを十分に伝えてから処分するようにしましょう。決して破り捨てることはしないようにしてくださいね。
自宅でのおみくじの処分方法
- 1.半紙や和紙など白い紙を用意する
- 2.粗塩と一緒におみくじを包む
- 3.「ありがとうございました」と十分に感謝を伝える
- 4.燃えるごみとして捨てる
お守り付きのおみくじや縁起物の処分はどうする?
おみくじには、金の縁起物や小物などがついたものがありますが、これらもお守りやおみくじと同様に、古札入れや返納箱に入れましょう。また、どんど焼きやお焚き上げをしてもらうなど神社やお寺で処分するのが理想的です。
自宅で処分する場合は、和紙や半紙、または封筒などに入れて、粗塩を添えて処分しましょう。七福神や招き猫などの人形は、塩をかけて清めてから、塩とともに袋に入れて処分するのがよいでしょう。
陶器などの置物や金属は「燃えないごみ」「ガラス・陶器類」など、お住まいの地域のごみ出しルールに従って処分してください。
おみくじは大切に保管して、役目を終えたら感謝の気持ちとともに処分を
おみくじを持ち帰った後は、大切に扱いましょう。持ち歩きたいのであれば、かばんや財布の中でも構いませんし、自宅で保管するなら、机の引き出しや神棚でもOKです。
そして、おみくじは何度も読み返すのがおすすめ。道に迷ったときに、あらためて読み返すことで、道筋を示してくれるものだからです。
そうして新年のタイミングや祈願成就したら、感謝の気持ちとともに処分するようにしましょう。
まとめ/暮らしニスタ編集部
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