ホタテの旬は夏?冬?美味しい時期や産地、レシピまでご紹介

ホタテの旬は夏?冬?美味しい時期や産地、レシピまでご紹介

食べ応えのある肉厚な貝柱と甘みが特徴のホタテ。日本全国で養殖されており、活ホタテは刺身や寿司、焼きなど幅広い料理で美味しく味わえます。そんなホタテの旬の時期を知っている人は、意外にも少ないのではないでしょうか。

今回はホタテの旬で美味しい時期から、岩手・宮城・青森などの産地、気になる天然と養殖の違いなどを一挙にご紹介します。さらに、ホタテを美味しくいただけるおすすめのレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。本記事を読めば、ホタテをもっと美味しく味わうことができますよ!

ホタテの旬は夏と冬

養殖のホタテは養殖技術の発展により1年を通して美味しく食べられますが、天然のホタテの旬は何月なのでしょうか。実は、天然ホタテの旬は2回に分かれます。

1回目の旬は春の産卵が終わった夏の季節です。産卵が終わった7月頃のホタテは貝柱がもっとも大きく育つ時期で、冬に向けてプランクトンをたくさん食べるため、貝柱が大きく成長します。

2回目の旬は冬頃。ホタテは春に産卵を控えているため、年末あたりから卵が成長し12月〜3月ごろに旬を迎えます。冬のホタテは卵が大きくなるに比例して貝柱は小さくなりますが、良く育った卵を美味しく食べられるのが特徴です。

以下に夏と冬それぞれの詳しい特徴を説明しています。

夏ホタテの特徴

夏のホタテは春の産卵を終え、貝柱を大きく育てるので、肉厚で食べ応えが抜群。6月頃からすでに甘みが増してきて、旬に突入していき日に日に卵の部分が小さくなり貝柱が成長していきます。太く大きく成長している貝柱はBBQなどで焼きホタテとして食べたり、アヒージョにしたり火を通して楽しむのがおすすめ。殻付きで焼いても美味しく食べられますよ。

また、貝柱を大きく育てるため栄養が豊富になり、甘味が強いのも夏ホタテの特徴。旨み成分のアミノ酸が貝柱に濃縮されているので、素材の甘味を楽しむ刺身やお寿司もおすすめです。甘みも大きさも最高な夏ホタテは、濃厚で大きな貝柱がお好きな方におすすめです!

青山金魚さんのアイデア

ホタテとアスパラのアヒージョ

材料 : ベビーホタテ(ボイル) / アスパラ / アンチョビ(フィレ) / にんにく / これ!うま!!つゆ(又は白だし) / オリーブオイル

肉厚で柔らかなベビーホタテと食感がよく優しい甘みのアスパラで作るアヒージョ。ベビーホタテは小ぶりで柔らかく、旨味がギュッと詰まっているためアヒージョにぴったり。アスパラはシャキッとした食感があり、ベビーホタテとの相性も抜群です。簡単に作れてどんなお酒にもあうので、今晩のおつまみとしていかがでしょうか。

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冬ホタテの特徴

冬のホタテは生殖層やエラが発達し、卵が大きくなります。貝柱は卵が大きくなるにつれて小さくなりますが、あっさりとした味わいが絶品。卵を楽しみに食べる方も多く、年末年始の自宅用・贈答用としても人気です。一年のうちで海水が一番低くなる2〜3月になると、卵が最も大きくなる代わりに貝柱は最も小さくなります。

卵はとても良い出汁が出るので鍋やお吸い物、煮付けで食べるのがおすすめ。青森県の郷土料理では、ホタテの貝殻を鍋のように使い、出汁に味噌を入れて煮立ったところにネギ等の具材を入れ、最後に卵でとじて食べるそう。また、市場で見かけることはなかなかないですが、卵を刺身として食べることもできます。卵のぷりぷり感を楽しみたいという方は冬のホタテがおすすめです。

midoriさんのアイデア

ホタテのしぐれ煮

材料 : ベビーホタテ(ボイル・刺身用) / 生姜 / 醤油(A) / みりん、酒(A) / 砂糖(A)

ホタテを醤油やみりん、砂糖、生姜と一緒に煮込んで作るしぐれ煮。ホタテの旨味がぎゅっと詰まった一品で、ご飯との相性が良いので食欲がない日でもぺろりと食べられます。3〜5日ほど冷蔵保存できるので、作り置きしておくと忙しい時にも手軽に食べることができます。ぜひ、ホタテのしぐれ煮を作って冬の寒い日にほっと一息つきながら、美味しい料理を楽しんでみてください。

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ホタテの産地と収穫量

一般的に食べられているホタテの産地は主に3つに分かれます。ホタテの産地として最も有名なのは北海道ですが、北海道の中でも佐呂間町(サロマ湖)や湧別町などのオホーツク産と日本海・噴火湾産に分かれます。各産地ごとの特徴や収穫量も紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。

ホタテの収穫量No.1は北海道!

ホタテは日本各地で収穫されていますが、その中でも最も多く収穫されるのが北海道です。北海道は海産物が豊富な地域であり、特にホタテは非常に美味しいと評判です。

農林水産省の漁獲量調査(≒水揚げ量)によると、ホタテの収穫量1位は北海道。その中でも、オホーツク海に面する日本最北端の村である猿払村や稚内市、紋別市、別海町(野付郡)などが主要産地となっています。北海道で収穫されるホタテは甘みと旨みが強く、ぷりぷりとした食感が魅力です。

北海道の産地はほかにも

  • 平内町
  • 留萌市(臼谷)
  • 厚岸町
  • 枝幸町
  • 宗谷海峡
  • 小平町
  • 函館市
  • 八雲町
  • 長万部町
  • 常呂町
  • 瀬棚町
  • 北見市
  • 豊浦町 など

収穫量2位である青森県では、陸奥湾で主に収穫されます。青森県で獲れるホタテは小ぶりながらも甘みが強いのが特徴。ほかにも、収穫量3位である宮城県(気仙沼市・南三陸町など)や岩手県など、三陸地方でも天然ホタテや活ホタテがよく漁獲されています。

養殖の収穫量No.1は青森県

養殖ホタテの収穫量1位は青森県で、八戸や野辺地で主に収穫されます。北海道でもホタテの養殖は盛んに行われており、小樽や根室、釧路、網走など、幅広い地域で漁獲を行っています。

養殖が盛んな青森県ではホタテの養殖技術が発展し、稚貝の放流や人工飼料の研究など、養殖に関する様々な技術革新が行われています。その結果、一年を通して美味しいホタテを漁獲することが可能で、青森県のホタテは味や品質にも定評があり多くの人々に愛されています。

ほかにも宮城県などでも養殖ホタテは漁獲されており、東北地方では天然・養殖問わずに多くのホタテが漁獲されています。ぜひ産地ごとのホタテの違いを味わってみてはいかがでしょうか。

天然と養殖は味が変わる?

養殖も盛んにおこなわれているホタテですが、天然のホタテと味は変わるのでしょうか。近年では養殖技術がとても高度なものになっているため、養殖のホタテも天然とほぼ遜色なく味わうことができるのです。

養殖のホタテも天然のホタテと同じ植物プランクトンを餌にして育てることで、天然ものに引けを取らない美味しいホタテを育てることができるんです。天然のホタテの美味しさは別格ですが、一年を通して安定的に流通しているのは養殖ホタテの魅力です。天然ホタテの旬の時期を逃してしまった場合には、ぜひ養殖ホタテを選んでみてはいかがでしょうか。

新鮮なホタテの見分け方

続いて、新鮮なホタテの見分け方を紹介します。刺身やお寿司でもいただくことができるホタテは、できるだけ新鮮なものを選びたいですよね。見分け方を3つ紹介しますので、ぜひスーパーで購入する際の選ぶポイントとして覚えておいてくださいね。

①殻がほどよく開いている

まずは殻の開き具合を見てみましょう。貝類の多くは殻から新鮮かどうかを見分けることができます。ホタテの場合は、殻が開きすぎていても閉じすぎていてもNGなので、ほどよく開いているものを選ぶと良いでしょう。

殻が大きく開いてしまっている物は鮮度が落ちており、閉じている物は死んでしまっている証拠です。また、殻が欠けていたりいびつになっていたりするものも避けるのがベターです。殻の様子をしっかり見て新鮮なものを選びましょう。

②貝柱の繊維がはっきりと分かるもの

スーパーで見かけるホタテは殻がついていないものもありますよね。そんなときは貝柱の繊維をチェックしましょう。貝柱に縦に走る筋肉繊維がはっきりとわかるものは新鮮な証拠。貝柱が盛り上がっていて、繊維がはっきりしている物を選びましょう。

③ツヤがあるもの

貝柱は身が厚いものもそうですが、ツヤがあるかも重要。身の重量感があり、こんもりと盛り上がっていて、表面にツヤと透明感があるものを選びましょう。色味もチェックして、白く濁っていないものや黄色みがかかった飴色を選ぶとよいでしょう。

乾いてしまっているものや、水分が溶け出している物は鮮度が落ちているので、注意してチェックしてみてくださいね。

ホタテを食べる際は貝毒に注意!

ホタテなどの二枚貝の貝類は、貝毒という食中毒の原因になる自然毒を持っていることがあります。日本では麻痺性貝毒と下痢性貝毒が代表的なものとしてあり、各々規制値が定められています。

貝ホタテが餌としているプランクトンの中には毒を持つものがあり、そういった有毒のプランクトンをホタテが食べることで毒化してしまいます。二枚貝はプランクトンをエラでこし集めるため、貝毒はウロ(黒い部分)に存在します。そのため、殻付きのホタテを食べる際はウロを取り除いて食べましょう。

また、ベビーホタテと呼ばれるホタテの稚貝は、養殖期間が短いためウロを食べても影響がないとされています。ただし、絶対とは言い切れないため、稚貝も食べる際は取り除くのが得策ですよ。

まとめ

ホタテの旬は2回ありそれぞれで美味しい部分が違ってきますので、旬ごとに違った料理で楽しめます。産地によっても味わいは変わり、養殖のホタテも1年を通して美味しく食べられます。

この機会にぜひ、ふるさと納税やスーパーで見かけたら美味しいホタテを選んで、食卓に登場させてみてはいかがでしょうか。

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