赤ちゃんが生まれる時、ママは数日間は家を留守にすることになり、家に戻ってからも授乳などで赤ちゃんから離れられないため、上の子のお世話をする時間を作りたいと思っても物理的に難しくなってしまいます。
また、出産の予定日が近づくにつれて、なぜか上の子が抱っこをして欲しがったり、イヤイヤが激しくなったという話もよく耳にします。上の子にとってはなんとなく感じるものがあるようで、親が思っている以上に子どもはいろいろなことを感じたり、考えたりしているのかもしれません。
そのためパパやおじいちゃん、おばあちゃんなど周りにいる大人には「できるだけ第一子のことを優先してあげて」とあらかじめ伝えておくのもポイント。世界の大半がママで占められている小さな子どもにとって弟や妹の出現は、初めてのことや想像もつかないことが一度に押し寄せてくる大事件。さらに里帰り出産などで慣れない場所に預けられることは、子どもにとって大変なストレスとなります。あらかじめ場所に慣らしておくのが難しい場合は、預かってくれる人とテレビ電話で話すなど、少しでもハードルを下げる工夫を。そして、折に触れ「赤ちゃんが産まれても、ママは◯◯ちゃんが一番好き」と伝えてあげましょう。
親族が近くにいないなど誰にも頼れない場合はプロの手を借りることも考えましょう。産後1か月間は外出もままならなくなります。必要に応じてベビーシッターや、託児所などの利用を検討してもよいでしょう。
一時保育を実施している保育園や施設は数多くあります。利用方法は施設によってさまざまですが、日曜日を除く平日、土曜日に対応している場合がほとんどで、利用料金も1日3,000円前後。利用する家庭は、週に2回から3回というのが一番多いようです。
産後間もない頃はママも体力が戻りきらない状態のなか、赤ちゃんのお世話で手いっぱい。そんな時は無理をせずにこうした施設を上手に利用してしまいましょう。上の子にとっても家の中でずっとひとりでいるよりも、保育園で先生に甘えたり、お友達と遊んだりすることで気も紛れるかも知れません。託児料金はかかってしまいますが、ママにとっても、上の子にとっても少し楽になると思います。
改めて考えてみると上の子は「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」になったばかり。自分とママだけの世界に突然現れた赤ちゃんに、どんな気持ちで接すればいいのかわからないものです。怖がって赤ちゃんに近寄らなかったり、ママがとられてしまうと不安になったり、嫉妬したりするのは当たり前のことなのです。ママはそんな気持ちを受け止めて、おおらかな気持ちでいることが大切です。
例えば、お兄ちゃん、お姉ちゃん記念のお祝いをして、赤ちゃんが来るのは素敵なこと、嬉しいことと思ってもらう工夫をしたり、赤ちゃんのお世話が少し落ち着いた頃に、上の子とふたりだけでお出かけしたりするのもおすすめです。
そんな時、「赤ちゃんがやってきて寂しい気持ちもあったね。がんばってくれているね」とちゃんと見ていることを伝え「ありがとう。大好きだよ」と声をかけてあげましょう。もしかしたら赤ちゃんのお世話を一生懸命している間に、いつの間にか体も心も大きく成長した上の子の姿に気づかされるかも知れません。
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