これまではパパがあやしたり、抱っこしても大丈夫だったのに、ある時から突然、パパの姿を見るだけでも号泣するようになってしまう。さらに抱っこしようものなら全身を使って拒絶してくる我が子。パパとしては何が起きたのかと愕然とするほどの赤ちゃんの豹変ぶり。
じつは、これが「パパ見知り」と言われるものです。拒絶されたパパとしてはショックを受けてしまいますが、パパが嫌いになったわけではありません。
正確に言うと「ママ以外の人はみんなイヤ!」という状態になっているのです。つまり、パパ見知りというよりは人見知りが起こっていると考えてください。
では、赤ちゃんのパパ見知りはどのようにして起きるのでしょうか?赤ちゃんは、生まれてくるまではママのおなかの中で長い時間をかけて成長してきています。
おなかの中で常に聞こえてくるのは当然ながらママの声。生まれてからもママにお世話をしてもらうことが圧倒的に多くなります。そのため、赤ちゃんにとって、ママはなくてはならない存在となっているのです。
赤ちゃんは、5か月から8カ月頃に記憶力や認知力が備わり、知っている人と知らない人とを区別できるようになると言われています。
つまり、ママとママ以外の人がわかるので、安心できるママ以外が自分のお世話をすることに不安を覚えるようになるのです。
日中仕事で家にいないことが多いパパなら、パパ見知りされてしまっても仕方がないかもしれません。赤ちゃんにとっては大切な成長過程ですから、かえって喜ばしい現象と思った方がよいかもしれません。
パパ見知りのパターンは赤ちゃんによって個人差があり、姿を見るだけでもダメな子もいれば、抱っこだけがダメ、お風呂だけがダメなどさまざま。
はじまる時期も、3カ月頃からという早い子もいればパパ見知りしない子もいます。パパ見知りがはじまっても多くは1歳前後で治まるようですが、2歳頃まで長く続く子もいるようです。
それでもパパ見知りされるのは悲しいもの。でも、慣れてもらおうと嫌がる赤ちゃんを無理やり抱っこし続けたり、急にパパと二人きりにするのは、赤ちゃんにとってもストレスになるためよくありません。
では、どうすればよいのでしょうか。
まずは、家族で一緒にいる時間を増やすこと。赤ちゃんがパパに慣れるまでは大好きなママも一緒の楽しい時間をつくるというのがポイントです。信頼しているママの表情が明るければ、その場に一緒にいるパパにも同じように安心感を覚えてくれるようになります。
また、”高い高い”や飛行機などのように力が必要な遊びをパパがしてあげるのも効果的。ママがあまりやらない遊びをパパがしてくれるとわかれば、赤ちゃんもパパと一緒に遊びたがるかもしれません。
徐々に慣れてきたと感じたら、スキンシップも取り入れましょう。赤ちゃんの手を優しく握ってあげる、パパの顔を触らせてあげるなど触れ合いで、パパに対する安心感が醸成されてきます。
とくに赤ちゃんがご機嫌なときに関わるようにすれば、パパ見知りの期間がぐっと縮まるはずですよ。
赤ちゃんに泣かれてしまうとつい関わりを避けてしまいがちになりますが、ここで諦めるのはもったいない。泣かれてもめげずに赤ちゃんと関わりを持ち続けることこそ、パパ見知り克服には何より大切なのです。
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