母乳の分泌にはプロラクチンとオキシトシンというホルモンが作用しています。
プロラクチンが腺房での母乳の生成を促し、オキシトシンが作られた母乳を乳管へ送り込む働きをしています。これらのホルモンは赤ちゃんが乳首を吸う刺激でたくさん分泌されます。
母乳は赤ちゃんにとってどんなメリットがあるのでしょうか?
1,母乳(とくに初乳)に含まれる成分が免疫力を高めてくれる
2,赤ちゃんにとって、消化、吸収がよい
3,おっぱいを吸うことによって舌や顎の発達が促される
4,母乳に含まれるDHAが肥満予防の効果が期待できる
5,授乳時のスキンシップにより赤ちゃんに安心感を与えることで、母子の信頼関係が生まれる
6,経済的
赤ちゃんだけではなく、母乳育児はママにとっても多くのメリットがあります。
1,授乳で分泌されるホルモンによって産後の子宮の収縮を促してくれる
2,授乳のカロリー消費で産後の体重の戻りやダイエットの効果が期待できる
3,乳がん・卵巣がんにかかる確率が低くなると言われている
4,ミルク代がかからず経済的
5,夜間の授乳や外出・旅行が楽
6,災害時などの非常時でも、ママがいればいつでも供給できる
最初は母乳が出にくくても、出産直後から赤ちゃんに何度も乳首を吸わせてあげることで、少しずつ量が増えていきます。また乳房に母乳が溜まっていると母乳の分泌が抑えられてしまうため、赤ちゃんの飲みが浅い場合は搾乳し、母乳をあまり溜め過ぎないようにしましょう。
下着は胸を締め付けないノンワイヤーがオススメです。乳房が動きやすい状態にすることで、血行が良くなり母乳が分泌されやすくなります。
食事は朝昼晩しっかりと食べ、水分補給を心がけます。乳質を良くしたり、乳腺炎などのトラブル防止のためには、和食中心の食事が推奨されています。
おっぱいが出過ぎたり、つまりやすかったりする場合は、甘い物、油っこいものを控えて粗食気味にしてみるのもおススメです。
母乳育児のメリットを中心に紹介しましたが、ミルクにもメリットがあります。ミルクは、ママ以外の人が授乳できますし、母乳と比べて消化に時間がかかるので授乳間隔が長く授乳の回数が減ります。
また、食事に気をつけたり、乳首の痛みに悩んだりすることもありません。
もともと体質的に母乳が出にくい人もいます。
母乳育児をうまく続けるためにも、完全母乳にこだわり過ぎず、母乳外来の助産師さんに相談したり、ミルクをうまく活用しながら、赤ちゃんとママの状況に合った授乳スタイルを作ることが大切です。
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