1.置いてみたら思ったより窮屈で使えない
カウンター下にはピッタリでも、使いこなすためのスペースが足りないケース。本来家具の手前には「扉を開け閉めできて」「中が充分見渡せて」「スムーズにモノが出し入れできる」だけの充分なゆとりが必要です。ここが足りないと使うのが徐々に面倒になっていきます。
2.入れたいものが意外に入らなくて使えない
家具サイズ的に「これは入るけど、あれはダメ……」という状況に陥るケース。カウンター下にピッタリということは、奥行きが浅めということ。入れられるものは限られますし、量もさばけません。出しっぱなしのモノが加速度的に増えていき、その中でやりくりするようになります。
カタログを見ていると、家具さえ買えばうまくいくような気がしてきますが、残念ながらそれは錯覚です。家具の前に、まず目の前の空間をよく見る必要があります。「ここで何をするか、ここをどう使いたいか」そこを見極めてからでないとカウンター下の収納として最適な家具を選ぶことができないのです。
ダイニングはもちろん食事の場所ですが、それ以外にもここで各種おたよりに目を通したり、保育園の連絡帳を記入したりしていませんか……?お子様が勉強するのもダイニングテーブル、というおうちも多いかと思います。人によっては持ち帰り仕事をここですることもあるでしょう。
気をつけていないと知らず知らず機能が増え、いつのまにかモノでパンクするようになってしまいます。
「ダイニングを家族のマルチ作業スペースとしてもっと使いやすくする」……目的をそう定めてみましょう。増えすぎた機能を絞り、モノが簡単に入れ替えられる仕組みをカウンター下収納で作ればよいのです。カウンターとダイニングテーブルの上を完全にリセット(空っぽに)できれば、書類の横で食事することもなくなります。
カウンター下収納はシェアオフィスだと考えましょう。ダイニングテーブルは入居企業(機能)が入れ替わり立ち代わり利用する共同会議室のようなもの。節度のある使い方が求められます。
1.入居企業(機能)を厳選する
まずダイニングに集まり過ぎた機能を整理して減らしましょう。「本棚」などモノを保存するような機能はここに向いていないのでほかへ移動します。
2.入居企業(機能)ごとの利用人数(置くモノの数)を絞る
「今現在」ダイニングで使うモノだけに絞るのがコツです。子どもの学習プリントで言えば、終わったものの保存までここで行うとスペースをあっという間に占領してしまいますね。本拠地を別室の個人のコーナーに作り、使わなくなったらそこへ移動するか処分するようにします。
3.利用者(置くモノ)はチームで行動させる(1機能を1ケースにまとめる)
モノが増えすぎるのは「キャパの限度」が見えないからです。キャパはケースに収まる量、と決めそれ以上は置かないシンプルルールがおすすめです。
★例)書類チームの管理
ダイニング周辺にいちばん溜まりやすいのが書類です。「要不要の判断や仕分けを後回しにしない」「その場で一時処理を済ませる」がまずは鉄則。「残すものをざっくりルールで仕分けする」ための場所を作ります。
上記の1〜3をまとめるとこんな感じ。上のイラストと比べてみると、機能とモノがぐんと絞られたのがわかるかと思います。
カウンター下収納の家具にもいろいろあります。タイプごとの特徴を見てみましょう。
「ダイニングを家族のマルチ作業スペースとして活用」という目的から考えると、オープンタイプの収納がいちばん使いやすいはずです。既存のカウンター下収納をもっとアクティブに使用したい!という場合「扉を一部外してオープン棚として使用する」という方法を検討してみるのもひとつかと思います。
時間帯や目的によってアイテムを入れ替え、不要なものはカウンター下収納へ逃します。こうすればダイニングテーブル全体を思い切り使ってそれぞれの役割を果たせるようになります。
カウンター下収納の活用方法、いかがでしたでしょうか? まずはカウンター周辺、ダイニング空間の使い方を振り返ってみてください。「どんな役割がある……?」「役割ごとにどのくらいのアイテムがある……?」「ここになくてもいい役割やアイテムは……?」
ここが整理できると、カウンター下収納をどんなふうに活用すれば良いかイメージが見えてくるはずですよ。
ライター:sea
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