数時間かけて黒くなるまで卵を炒り、そこから抽出されるのが卵黄油です。抽出できるのは、卵全体の2%。とても希少なものとなります。また、炒って作られるため栄養成分がぎゅっと凝縮。血の巡りや自律神経の働きを整える作用があるとも考えられていて、栄養価が高いことも特徴です。
卵黄油は古くから民間療法に役立つ食材として重宝されており、江戸時代では、11代将軍徳川家斉が飲んでいたという 文献が残されています。あの有名な、大奥の世界でも用いられていたそうですよ!
このように、古来より活用されてきた卵黄油。近年では、東洋医学や民間療法への関心が高まってきており、再び注目を集めているようです。
卵を長時間炒れば作れるので、自宅でも作ることができますが、独特の臭いがあったり、時間がかかったりと、慣れない方には少し困難な作業かもしれません。 そのため、手間をかけたくないのであれば、手軽に摂れるサプリメントなども◎。にんにくとの相性がよいため、黒ニンニク卵黄油など、 ほかの食品と掛け合わせたサプリメントも増えているようです。
卵黄油に含まれる栄養素の中でも、とくに注目したいのが「リノール酸」「レシチン」「オレイン酸」の3つ。 コレステロールや血圧の低下が期待でき、生活習慣病の改善にも役に立ってくれますよ。
・リノール酸
体内では、作りだせない栄養素(脂肪酸)であるため、食べ物から摂取することでしか取り入れることができません。 コレステロールと血圧低下に効果的です。
・レシチン
大豆やピーナッツに含まれる栄養素のひとつで、卵黄油はとくに含有量が多いとされています。血中のコレステロールを排除して、 動脈硬化を予防。脂質代謝を促すことから肥満防止にも効果的です。
・オレイン酸
オレイン酸は不飽和脂肪酸のひとつで、善玉コレステロールを残しながら、悪玉コレステロールのみを減らしてくれる栄養素です。 また、難消化性という性質があり、小腸に刺激を与え、便秘の改善にも役立ちます。
これらの栄養を効果的に取り入れるためには、栄養素の高い卵を選んで卵黄油を作ることが大切です。 飼育環境などにこだわった卵や有精卵などを用いて、より栄養素の高い卵黄油を摂取していきましょう。
卵が身体に良いということはみなさんご存知ですが、その卵から希少な油が摂れることは、まだご存じない方も多いようです。 しかし、古来より愛されてきた秘薬である側面を見ても、その期待度は高いはず!
ご家庭で自家製卵黄油を作るのも良いですし、面倒な方はサプリメントを活用してみてもいいかもしれません。 生活習慣病が蔓延している現代。みなさんもぜひ、卵黄油を生活に取り入れてみてはいかがでしょう。
【美容ライター】富永ゆう
キレイになれる情報を求めて日々情報収集を行い、そのネタを美容コラムとして発信中。併せて、30代になってから結婚した経験をもとに、恋愛に関する体験談も執筆している。
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