私たちの腸内環境を大きく左右するのが、腸内に存在している細菌です。
人間の腸の中には100種類以上もの細菌が存在しており、大きく「善玉菌」と「悪玉菌」に分類されます。
善玉菌はヨーグルトなどに含まれているビフィズス菌が代表的です。善玉菌はビタミンを作り出したり、 体の免疫力を高めてくれたりといった良い効果を生み出してくれる優秀な菌です。 また、腸内の環境を酸性に維持することによって排便を促し、便秘の解消にもつながる菌です。
食物繊維も善玉菌を増やすために必要な栄養素です。 人間の消化酵素だけでは食物繊維を分解することができないので、善玉菌が分解し、エサとします。 食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、 水溶性食物繊維が便を柔らかく粘りのあるものに、不溶性食物繊維が水を吸収して膨らませて、便を体外に排出するよう働きかけているのです。
一方、悪玉菌はさまざまな不調につながる厄介な菌です。悪玉菌は大腸に送られてくる 食べ物のかすに含まれているアミノ酸などを分解して、有毒物質を生成してしまいます。また、排泄されにくい便を作るため、便秘の原因となります。
腸内の悪玉菌が増えて有害物質が生成されると、肌荒れの原因にもなります。
悪玉菌の作り出した有害物質が増加すると、私たちの体はそれを体外に排出しようと動き始めます。 しかし便秘で出口がふさがれてしまうと、有害物質は腸壁から吸収されてしまうのです。 そして血液に溶けて、全身へと運ばれていきます。
血液によって全身へ運ばれた有害物質は、汗や皮脂などと一緒に毛穴から外へ排出されます。 しかし本来肌には、肌に溜まった汚れや余分な皮脂を排出するという重要な役割があるのです。 有害物質の排出にばかり手間をとられてしまうと、肌は汚れや余分な皮脂を排出しきれません。 それがさまざまな肌荒れの原因となってしまうのです。
腸内環境を整えて美肌をキープするためには、善玉菌を増やす食べ物を摂るようにしましょう。 ヨーグルトなどの発酵食品をはじめ、「ミネラル」「食物繊維」を多く含む雑穀米などは便秘解消にも良いといわれています。
腸の動きは朝に活発になるので、朝食を抜かずにしっかり食べるのが理想的です。 そして毎日しっかり水分を摂取して、便秘をしないように心がけましょう。
また、ストレスも腸内環境を悪くする原因になると言われているので、リフレッシュの時間を設けてストレスをため込まないようにしましょう。 不規則な生活も腸内環境に悪影響を与えるので、規則正しくバランスの良い食事や十分な睡眠を意識してみてください。
【美容ライター】エンドウ
雑誌やWebを中心に、美容・健康をテーマにした記事を執筆中。自宅で簡単にできるスキンケアやダイエット方法を、自身で実践しながらみなさんに発信します。NO.159
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