水道が整備されている国のうち、9割が水道水を飲料としては使わないそうです。日本では、国民に安全な水を提供するために水道法によって厳しく管理されています。浄水場へと流れついた水は、汚れを取り除き、塩素を使って病原微生物を殺菌します。「独特のにおいが苦手で水道水を飲めない」という声をよく聞きますが、これは殺菌する際に利用した塩素系薬剤の残りである「残留塩素」が原因なのです。
この残留塩素の濃度は、私たちの体には影響がないように調整され、死ぬまで水道水を使い続けても、肌や髪の毛に大きなダメージをおよぼすことはないそうです。
しかしまれに、肌の弱い人や、もともと皮膚にトラブルが発生している場合は、残留塩素の刺激によって肌のコンディションが悪化してしまうこともあるそうです。また、髪の毛はタンパク質から構成されていますが、残留塩素はタンパク質を壊してしまうと言われています。
一日に何度も髪の毛を洗う人や、もともと髪の毛にダメージがある場合は、髪の毛や頭皮を傷つけてしまう可能性もゼロではありません。
肌や髪の毛を残留塩素から守りたい人には、浄水器を設置して水道水を安全な水に変える、ウォーターサーバーの水を使用するという方法があります。最近ではお風呂に塩素除去機能付きのシャワーヘッドを取り付けて、シャワーから出る水道水を簡単に浄水できる製品があります。
ウォーターサーバーの水を大量に使用するのは当然コストがかかりますから、髪や肌のトラブルが気になったり、体調の変化などで肌が敏感になっているときだけ、ウォーターサーバーの水を使用するという方法もあります。特に、髪の毛に関しては、カラーリングや紫外線などで髪の毛が傷んでいるときに、最後の仕上げとしてウォーターサーバーの水を使ってもいいでしょう。
海外旅行から帰ってきたときに「なんとなく肌や髪の毛が傷んでいる……」と感じたときは、旅先の水の成分が、自分の肌や髪の毛と合わなかった可能性もあります。そんなときはいつも以上にしっかりと、トリートメント&ケアをしてあげてくださいね。
【美容ライター】エンドウ
雑誌やWebを中心に、美容・健康をテーマにした記事を執筆中。自宅で簡単にできるスキンケアやダイエット方法を、自身で実践しながらみなさんに発信します。NO.148
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