生理前に肌荒れが起こる最大の原因となるのは「ホルモンバランスの乱れ」です。生理の約2週間前になると、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」と呼ばれるホルモンの分泌量が増えます。プロゲステロンは女性の子宮の妊娠準備を整え、月経周期を安定させる役割を持つ大切なホルモンです。
しかしプロゲステロンには、皮脂の分泌量を増やす働きもあるのです。過剰分泌された皮脂が毛穴をふさいでしまうため、ニキビや吹き出物などができてしまいます。
さらに、プロゲステロンはメラノサイトを刺激してメラニンの分泌を促してしまうため、シミやソバカスも発生しやすくなります。生理前に顔や体がむくみやすくなるのも、プロゲステロンの影響によるものです。
生理前の肌荒れを予防するためには、まずは日々の食生活に気をつけてみましょう。
■野菜をたくさん食べる
ビタミンAやビタミンCといった、美肌に欠かせない栄養成分を積極的に摂取しましょう。ビタミンAはホウレンソウやカボチャ、ブロッコリーなどの野菜に。ビタミンCはレモンやオレンジ、イチゴなどに豊富に含まれています。これは生理前に限らず、美肌を維持するためには常に心がけたいことですね。
■油っこいものを控える
生理前はプロゲステロンの影響によって皮脂の分泌量が増えていますので、これ以上皮脂の分泌が増えないように油っこい食べ物を控えましょう。バターやラードなどの動物性の脂をはじめ、スナック菓子やチョコレートなどはできるだけ避けましょう。
しかし、食べたいものを我慢しすぎるとストレスになります。ストレスは肌に良くないので、たまにご褒美的に食べるようにするのがオススメです。
■睡眠や運動にも気を配る
肌荒れを防ぐために、十分な睡眠は必須です。特に肌のターンオーバーが活発になると言われている、22~翌2時には良質な睡眠を取るように。
ウォーキングやストレッチのような軽い運動をして汗を流すこともおすすめ。発汗によって、肌荒れの原因となる老廃物を排出することができます。運動することはストレス解消にもつながりますし、夜もぐっすり眠れるようになるでしょう。
生理前はいつも以上に肌がデリケートになっています。皮脂の分泌が多いからといって、一日に何度も洗顔すると、肌に負担を与えかねません。
また、必要以上に洗顔すると、肌の潤いを守るために必要な水分や油分まで流れてしまい、肌を乾燥させてしまいます。
洗顔の回数を増やすのではなく、一回の洗顔を丁寧にすることできちんと皮脂をオフしましょう。洗顔前にスチームや蒸しタオルを顔にあてて、毛穴を開かせてから洗顔するとより効率的に皮脂を取り除くことができます。
それでも肌荒れが改善されない場合は、一度皮膚科クリニックに相談をしてみるといいかもしれません。皮膚科で処方されるピルは、肌荒れの原因となるプロゲステロンの分泌を抑えることができます。
毎月おとずれる生理前の肌荒れを上手に乗り切って、快適に過ごしましょう!
【美容ライター】エンドウ
雑誌やWebを中心に、美容・健康をテーマにした記事を執筆中。自宅で簡単にできるスキンケアやダイエット方法を、自身で実践しながらみなさんに発信します。NO.093
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