内閣府が、全国の20 歳~79 歳の男女3,000 人 にを対象に実施した「平成25年度 家族と地域における子育てに関する意識調査」によると、「祖父母との同居」を理想とする人は20.6%。「祖父母との近居」は31.8%。三世代同居・近居をあわせると、なんと5割を超える人が、三世代同居または近居を望んでいることがわかります。
「家事や育児を協力してもらえる」「困った時はすぐ相談できる」など、身近に頼れる人がいることは子育て世代にとっては心強いことですよね。また、祖父母にとっても、孫とたくさん会えると生活に張り合いが出るもの。よい関係が築ければ、お互いにメリットを感じることができるのではないでしょうか。
そんな世代間の助け合い促進するために、行政はどのような取組みを行っているのでしょうか。まずは、国の取組みから見ていきましょう。
平成27年12月24日に閣議決定された「平成28年度税制改正の大綱」をみると、「住宅の三世代同居改修工事等に係る特例の創設」が盛り込まれています。具体的には、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に、三世代同居のために住宅をリフォームした場合、ローン残高や、工事費用(自己資金)に応じて、税額を控除するというものです。国会で成立するまでまだ決定ではありませんが、三世代同居に向けてリフォームを検討している人は、今後の動向に注目したいですね。
次に、各自治体の取組みを見てみましょう。実は、国に先駆けて、すでに助成をはじめている自治体が多いのです。
例えば東京都北区では、三世代同居のために区内に住宅を建設する場合、一戸当たり50万円、近居の場合は、一住宅当たり20万円の助成を受けることができます。埼玉県幸手市でも、人口減少対策の一つとして、市外に居住していた子世帯が幸手市で初めて住宅を取得する際の費用の一部について、50万円を上限額として補助してくれるそうです。
賃貸住宅住まいにも助成があるところもあります。東京都千代田区では、世帯人数に応じて家賃補助を行っており、例えば親子3人で、区内に5年以上居住している親の近居へ転居する場合、なんと月額5万円(1年目)を補助しています。
その他条件等の詳細は、各自治体のホームページ等をご確認ください。
このように、各自治体にさまざまな助成がありますが、申請にミスがあると受けることができなくなるので、注意が必要です。
まず確認したいのは申請のタイミング。自治体によっては先着順で受付し、募集予定件数や予算額に達した時点で受付終了としているところもあるので要注意です。また、多くの自治体は、事前に申請することを求めています。住宅建設の場合は「着工前」、移転の場合は「引越し前」、家賃補助の場合は「賃貸契約前」の申請が必要です。それぞれの条件等も各自治体で確認することを忘れないでください。
ぜひご自分の自治体の取り組みを活用して、お得に三世代同居をスタートさせたいですね。
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