茅(ちがや)は、ススキやアシと同じく日本の風景に古くから親しまれてきたイネ科の多年草で、畑や河原、空き地などにたくましく生えています。
かつて茅葺屋根の材料として使われるなど暮らしに深く関わり、枯れても翌年新芽を伸ばす姿が「再生」や「命の循環」の象徴とされてきました。
この信仰は「蘇民将来(そみんしょうらい)」の伝説へとつながり、茅の輪くぐりの起源になったといわれています。
「茅の輪くぐり」は、毎年6月末に全国の神社で行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神事の中心となる行事です。
日々の暮らしの中で溜まった心や体の穢れを清め、厄災を祓って残りの半年を健やかに過ごすことを願う儀式とされています。
太陽の力が最も強まる夏至を過ぎたこの時期に行われることに、深い意味が込められています。
茅の輪くぐりの作法はシンプルで、輪の前で一礼したあと「8の字」を描くように3回くぐります。
くぐる際には「水無月の夏越の祓する人は 千歳の命延ぶというなり」という祝詞を唱えます。
「8の字」は無限や命の循環を表す形とされ、その道筋をたどることで心身を清め、長く健やかに生きることを願う儀式です。
茅(チガヤ)は、河原や土手、野原など、日当たりと風通しの良い草地に自生しています。
細長く先のとがった葉で縁に小さなギザギザがあり、初夏から夏にかけて白っぽい穂を出すのが特徴です。
セイバンモロコシという似た外来種もあるため、穂の形をよく観察して見分ける必要があります。
観察時の注意点:
ちなみに筆者は、半袖で草むらに入り、葉の縁で細かな切り傷をたくさん負いました。
チガヤの葉は縁が鋭く、他にも鋭利な草が生えている場合があります。安全のためにも、長袖・長ズボンの着用がおすすめです。
採取した茅の穂を庭や植栽の中に放置しておくと、風に乗って種が運ばれ、やがて庭全体に自生してしまう恐れがあります。
茅を採取する際は、適切な取り扱いや保管方法を心がけてください。
茅は古くから「厄除け」や「無病息災」を願うお守りとして親しまれてきました。
長くて柔らかい茅を8本採取し、4本ずつに分けて編み、端を結んで輪にすることで手作りのお守りができます。
乾くと少し縮むため、気持ちゆるめに編むのがコツです。
このお守りには、自然の力と、手作りの温もりが込められています。お子さんやご家族に贈れば、きっと心強いお守りになりますね。
茅の輪は、自然とともに暮らしてきた人々の知恵と願いから生まれた、日本の美しい風習です。
一年の折り返しにあたるこの時期に自然の力を借りて心身を整えるこの行事は、現代の私たちにも癒しと気づきを与えてくれます。
今年の夏は、茅のお守りを手作りして自然とつながるひとときを過ごしてみませんか。
【もっと詳しく知りたい方】
ページ下部「記事の出典:「茅(ちがや)」とは?茅の輪くぐりの作法や茅を使ったお守りの作り方まで徹底解説!」をご覧ください。
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