
分かりやすく簡潔にまとめると…
・ケシ科ケシ属の外来植物
・日本に入ってきてまだ50年足らず
・それなのに、今では日本全国に生息域を拡大中
・特に大阪の街角でもどんどん増殖しています!
オレンジ色のお花で、やたら気になる雑草なので、数年前から観察し続けていますよ。
ナガミヒナゲシは、たった1株でなんと16万粒以上もの種をまき散らすことがあるんです!
それだけでもすごいのに、もっと驚くのは、その“したたかさ”。
他の植物を寄せつけない!?
この花は「アレロパシー」という成分を分泌して、まわりの植物の生育をわざと邪魔します。
そうして、自分たちだけがどんどん広がっていく…という戦略的な繁殖を行っているのです。
さらに恐ろしいのは…
・1つの実に1500粒以上の種が!
・まだ熟していない未熟な種でも発芽OK
・だから、ちょっとでも油断すると…一気に大繁殖!
この異常な繁殖力と他の植物への影響から、多くの自治体では「注意喚起」や「駆除の推奨」をしていますよ。
そんな雑草ですが、見た目は一見オレンジ色で可愛いので、放置しがちですよ!
花言葉も控えめなイメージですが、繁殖力旺盛なので、控えめではない植物です。
お花をよく観察してみると、以前から見かけたことはあったのですが、『お花に斑点』があるものは非常に稀でした。
家が取り壊されて空間ができると、春先などは、すぐに出現してきますよ。
中には入りこんでいませんが、ロープが張られた下あたりに、斑点ありのナナミヒナゲシが発見できたので撮影してみました!画像の3つのどの花にも斑点あり!
この場所では、斑点ありのお花が数多く開花しています。
こちらのように、うっすらと斑点が浮き出ているタイプのお花もありましたよ。
斑点は、お花によって出方が違うようですね。
はじめて見た方なら、この極小のお花をナナミヒナゲシだと識別できないのではないでしょうか?
花びらの間隔も離れてあいているし、他の花と騙されると思います。
カタバミの葉よりも小さな花も咲かせることもできるんですよ。小さいと駆除しにくいですよね。
本当、子孫を残すことにかけては、すごいんです、したたかですっ!
毛深くて下を向く蕾が目印ですよ。葉っぱも、画像のような形の葉です、お花のカラーは、いつも鮮やかなオレンジ色をしています。
中央部分に気持ち悪い種が出来る部分があるので、見分けがつきやすいと思います。
まず、考えられるのが、遺伝的特徴によるものという説!
ヒナゲシ属(Papaver属)では、花弁の根元(基部)に黒い斑点を持つ種や個体があるそう。これは特定の遺伝子によって決まる模様で、装飾的な意味だけでなく、進化の中で意味を持ってきたものだそう。
そして、この黒い斑点は、虫への視認性アップ(ネクターガイド)になっているかもしれません。
花の中心部に黒い模様があることで、ミツバチやチョウなどの花粉媒介者が花の中心を見つけやすくなります。いわば、「ここが蜜ですよ!」という虫へのサインになっているのかも!
はっきりした理由は分かりませんが、黒い斑点を持つナナミヒナゲシには、きっと何かしたたかな理由があるのかもしれませんね。
したたかな雑草です。在来種の植物が追いやられることもあるかもしれません、ナナミヒナゲシを見かけたら、増やさないようにしていきましょうね。
茎をカットすると有毒の乳液があふれてくるので、駆除の際は、手袋をして気を付けてくださいね。
ナナミヒナゲシに興味を持つ方がいたら、ぜひこの情報を共有していただけたら嬉しいです。
この小さな発見が、誰かの助けや喜びにつながりますように。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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