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お庭のサザンカで草木染めに挑戦しよう!見るだけじゃもったいない!

お庭のサザンカで草木染めに挑戦しよう!見るだけじゃもったいない!
投稿日: 2025年2月3日 更新日: 2025年2月3日
閲覧数: 2,918
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植木屋革命クイック・ガーデニングは『庭木1本から頼める』創業20年の植...
【サザンカは鮮やかな染料として利用することができます!】
サザンカは、寒い季節に鮮やかな花を咲かせてくれることから、冬を彩る庭木として広く親しまれています。

サザンカやツバキの花弁を手でつぶすと、指に色がつくことを知っていますか?
子どもたちがサザンカやツバキから色水を作る様子を見て、筆者は「これらの花から染め液が作れないか?」と考えました。

今回の「自分でやってみよう」では、サザンカの花で染物に挑戦します。
さらに、冷凍したサザンカの花弁と生のサザンカの花弁を使って染色を行い、その染まり具合の違いも観察してみました。
是非、参考にしてみてください。

【目次】
1.サザンカの草木染めの材料と準備
2.サザンカの草木染めの方法
3.草木染めQ&A
4. 冷凍サザンカVS生サザンカ。染まり具合の違い検証結果
5.まとめ

1.サザンカの草木染めの材料と準備

1.サザンカの草木染めの材料と準備

【材料】
• 染める布(この材料で約14cm×17cmの布が8枚染まりました)
• サザンカの花弁:100g
• 水:1ℓ
• お酢:大さじ2杯

■染め止め用
• ミョウバン: 15g
• お湯: 1ℓ

2.サザンカの草木染めの方法

2.サザンカの草木染めの方法

(ア) サザンカの採取
地域や気候によっても異なりますが、1月の末になると、サザンカの花が落ち始めます。
散った花でも染めることはできますが、サザンカの花弁は一枚ずつ落ちるため、筆者は散った花弁を1枚1枚拾うのにかなり時間がかかりました。
木から鮮やかな色の花弁を選び、手で摘み取るのをオススメします。

(イ) 染め液の作成
①サザンカの花弁100g、大さじ2杯のお酢、1ℓの水を合わせて鍋に入れます。独特な香りがキッチンに広がります!

②中火で沸騰させ、30分から1時間ほど煮詰めます。この間、時々かき混ぜて花弁の色素をしっかりと抽出することを意識しましょう。

③煮出した染め液を冷まし、花弁を取り除きます。花弁に液が染み込んでいるのでギュ~と手で絞ります。これで染め液が完成です。約200mlの染め液が出来上がりました。

(ウ) 豆乳で下処理
染める布を豆乳に数時間から一晩浸しておきます。豆乳に含まれるたんぱく質が繊維に付着し、色が鮮やかになり、染料の定着が良くなります。

筆者はタイダイ模様を作るため、布を12時間豆乳に浸した後、一度乾かしました。乾いた布の方が縛りやすいためです。
また、先に豆乳に浸しておくことで、布全体に豆乳がしっかりと行き渡りました。

本来は、豆乳から布を取り出した後で乾かす必要はありません。
豆乳から布を取り出し、軽く絞ってから、そのまま染め液に入れます。

ここで、筆者は乾いたまま染め液に入れることを考えましたが、布は湿った状態の方が染料が均等に広がり、ムラなく染まるそうです。

その為、乾かした布をゴムで縛った後に布を再び豆乳に5分程浸しました。
2度豆乳に浸けたことで更に染まりやすくなったのではないでしょうか。
しっかりと染まるか心配な方は豆乳2度漬けがおススメです!

使用した豆乳は、水で10倍以上に薄めて植物に与えると天然の肥料として利用できます。もしくはお風呂に入れて入浴剤にしてもいいです!

(エ) 染色手順
①(イ)で作成した染料を再度中火で加熱し、豆乳から取り出した布を入れます。30分から1時間ほどじっくり煮詰めます。
※注意:200mlの染め液を使用する場合、30分煮出すとほとんどなくなるため、焦げに注意してください。煮詰める際、時々、布をかき混ぜて均一に染まるようにします。

②煮詰め終わったら、布を取り出し、水で軽くすすぎ、余分な染料を落とします。

(オ) ミョウバンを使った色止め処理
色あせや色落ちを防ぐために「色止め処理」を行います。

①ミョウバン溶液の作成
60〜70度程度の1ℓのお湯にミョウバン15gを加えます。
ミョウバンが完全に溶けるまでかき混ぜ、冷まします。

②色止めの処理
布をミョウバン溶液に浸し、2時間ほど置きます。(筆者は5時間置きました。)この間、布を時々かき混ぜて均一に染み込むようにします。密閉できるボトルにいれてフリフリするのもオススメです。

③すすぎと乾燥
ミョウバン溶液から布を取り出し、ぬるま湯(30〜40度)でよくすすぎます。布を強くこすらず、優しくすすぐことを心掛けてください。
布を自然乾燥させます。乾燥後、アイロンをかけることで色がさらに定着しやすくなります。

■ワンポイントアドバイス
染めた布を洗濯する際には、手洗いを推奨します。また、洗剤を控えめに使い、冷水で洗うことが色落ちを防ぐポイントです。

3.草木染めQ&A

3.草木染めQ&A

Q: 染め液を作成するときなぜお酢を一緒にいれるの?
A: お酢には色を定着させ、鮮やかにする効果があります。

Q: どうして、豆乳に浸けないと染まらないの?
A: たんぱく質を含まない植物繊維の布は、染料が定着しにくいので豆乳のたんぱく質で補います。

Q: 豆乳に浸けなくても染まる布は?
A: 動物繊維の布が挙げられます。シルク(絹)、ウール(羊毛)、カシミヤが挙げられますが、どれも高価なために染物にはなかなか難しいです。

Q: ミョウバンを溶かす温度は?
A: 約60~70度です。これくらいの温度でミョウバンがしっかりと溶けます。80度以上の高温になると結晶が再結成するリスクが増します。

Q: ミョウバン溶液は冷ましてからじゃないと使えないの?
A: 高温のままでは布が縮む可能性があり、染料の定着も不安定になることがあります。

4. 冷凍サザンカVS生サザンカ。染まり具合の違い検証結果

4. 冷凍サザンカVS生サザンカ。染まり具合の違い検証結果

冷凍したサザンカと生のサザンカに大きな差は見られませんでした。
冷凍したものも鮮やかな色を得ることができると分かりました。
このことから、すぐに作業に取り掛かれない場合は、冷凍したサザンカを使用することもできます。

5.まとめ

5.まとめ

こちらの布は息子の給食の口拭きとなりました!

サザンカの草木染めは、花の採取から完成までの工程は多く、時間も必要としますが、その分想像以上の達成感と喜びが待っています。
その美しい色合いや風合いは、市販のものにはない特別な魅力を感じられました。
完成した作品は、一つ一つがオリジナルの手作りアイテムとして、唯一無二の存在になります。

皆さんも是非、サザンカの草木染めを体験してみてはいかがでしょうか?


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