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プレスリリース

ありがとう!大阪・関西万博。「月に立つ。その先へ、」Special Talk Session第3回 「有人与圧ローバー」開催レポート

【大阪・関西万博JAXA常設展示ブース】

「中秋の名月」を目前に控えた2025年10月5日、大阪・関西万博のJAXA常設展示ブースにて、「月に立つ。その先へ、」Special Talk Session 第3回「有人与圧ローバー」が開催されました。

本イベントは、宇宙への興味関心を高めながら交流の時間を楽しんでいただくことを目的とし、「宇宙」や「月」を知り、これからの宇宙探査の可能性や、人類が切り拓く宇宙の未来について語り合うトークイベントです。

今回のテーマは、人類の月面再訪を目指す「アルテミス計画」において、日本が開発を進める有人月面探査車「有人与圧ローバー」。次世代の月面探査を象徴するこのプロジェクトを通して、人類の月への熱い想いを共有し、共に未来へと想いを馳せる時間となりました。

また、JAXA常設展示ブースで開催される最後のイベントとして実施され、会場にはシークレットゲストとして、「Space Theater」に出演している俳優・篠田三郎さん、穴田有里さん、そしてJAXAの大西卓哉宇宙飛行士が登場。登壇者による貴重なトークに、会場は大きな感動と熱気に包まれました。

(C)JAXA

開催概要
- イベント名:「月に立つ。その先へ、」Special Talk Session第3回「有人与圧ローバー」
- 日時:2025年10月5日(日)17:30~21:00(2部構成)
- 会場:大阪・関西万博 JAXA常設展示ブース(フューチャーライフヴィレッジ内)
- 主催:JAXA(宇宙航空研究開発機構)
- 登壇者:

上坂 浩光(映像監督・CGクリエーター)
神吉 誠志(JAXA 有人宇宙技術部門 有人与圧ローバーエンジニアリングセンター 技術領域主幹)
池田 直史(JAXA 有人宇宙技術部門 有人与圧ローバーエンジニアリングセンター 技術領域主幹)
西山 千紘(JAXA 有人宇宙技術部門 有人与圧ローバーエンジニアリングセンター 主任)
河合 優太(JAXA 有人宇宙技術部門 有人与圧ローバーエンジニアリングセンター 研究開発員)

- シークレットゲスト:

篠田三郎(JAXA常設展示 Space Theater 出演俳優) 
穴田有里(JAXA常設展示 Space Theater 出演俳優) 
大西卓哉(JAXA宇宙飛行士)

■イベントプログラムと当日の様子

○第1部:「月に立つ。その先へ、」~宇宙を感じる映像新体験の裏側へ~

“感情で宇宙を伝える”映像表現の秘密に迫る!

(C)JAXA

大阪・関西万博のJAXA常設展示ブースにて上映された宇宙映像作品「Space Theater」。
その映像を手がけた映画監督・CGクリエイターの上坂浩光氏が登壇し、作品に込めた想いや制作の舞台裏を語りました。宇宙の圧倒的なスケールをどう表現するか、光や色彩の一瞬の揺らぎにまで心を砕いた映像美の追求、そして最先端CG技術が生み出す“リアルな宇宙”。普段は触れることのできない創作の裏側が明かされると、多くの参加者から驚きの声があがり、映像が持つ魅力を改めて実感する時間となりました。

(C)JAXA

そして、上坂監督より、シークレットゲストとして、「Space Theater」出演の俳優・篠田三郎さん、穴田有里さんが会場に来ていることが告げられると、どよめきが起こり、会場内の熱気は一気に高まりを見せました。
観客の大きな拍手に迎えられ、篠田さんと穴田さんがステージに登場。月面の物語を映像で体現したお二人が、実際の制作現場の様子や撮影時の裏話、そして作品に込めた想いについて語りました。

(C)JAXA

上坂監督からは、月面での動きや人類の挑戦をどのように映像で表現したのかという演出のこだわりが語られ、篠田さんは「月を舞台にした物語を通して、人間の探究心の原点を見つめ直すきっかけになれば」とコメント。また穴田さんからは、「宇宙という遠い存在を、観る人の心に近づけたいという気持ちで演じた」との言葉があり、会場の参加者たちは真剣な眼差しで耳を傾けていました。
スクリーンの中で描かれた“月への挑戦”が、現実の探査プロジェクト「有人与圧ローバー」と重なり、夢と現実が交錯するようなひとときとなりました。

(C)JAXA


(C)JAXA

(C)JAXA

そして、トークの終盤。
上坂監督の口から「さらに、本日は特別なゲストが来てくださっています」という言葉が発せられると、会場がざわめきに包まれました。
次の瞬間、監督が紹介したのは――「先日まで宇宙に滞在していた、大西卓哉 宇宙飛行士です」。
その名前が告げられた瞬間、客席からは大きなどよめきと拍手が沸き起こり、会場のボルテージは一気に最高潮に。
現役の宇宙飛行士が、まさに「月に立つ。その先へ、」をテーマとしたイベントに登壇するという特別な瞬間に、会場全体が興奮と感動に包まれました。

(C)JAXA

上坂監督も「本当にお会いしたかったんです!」と興奮気味に話しながら、次々と質問を投げかけます。
「宇宙に出ていく実感はどんなものなのか?」、「宇宙から見た地球は、どんなふうに見えるんですか?」、「月に立つ未来は、もう目の前にあると感じますか?」
監督の言葉には、純粋な好奇心とリスペクトがにじみ、大西宇宙飛行士も穏やかな笑顔で一つひとつの質問に丁寧に答えていきました。

(C)JAXA

「宇宙にいると、地球の美しさも人の営みも、とても貴重なものに見えるんです。月やその先を目指す挑戦は、人類全体の夢なんですよ」と語る大西宇宙飛行士の言葉に、観客の多くが深く頷いていました。
まさに、“地上と宇宙をつなぐ瞬間”。
月面探査への期待、そして宇宙への憧れがリアルに感じられる時間となり、会場は大きな拍手と感動の余韻に包まれました。

(C)JAXA

○第2部:「月に立つ。その先へ、」~有人与圧ローバーが拓く月面探査~

子どもたちの瞳に映る未来:有人与圧ローバーと月探査の物語
ファシリテーターを務める上坂浩光監督の案内のもと、有人与圧ローバーの物語を描いた「Space Theater」の映像上映からスタート。スクリーンに映し出される月面の映像美と重厚な音楽に、観客はこれから始まる“月への挑戦”の世界へと引き込まれていきました。

(C)JAXA

上映が終わると、上坂監督が登壇し、「ここからは、実際に“月に立つ”技術をつくっている方々にお話を伺いましょう」と呼びかけ、第2部が始まりました。

ステージに登壇したのは、JAXA 有人与圧ローバーエンジニアリングセンターの神吉誠志 技術領域主幹、池田直史 技術領域主幹、西山千紘 主任、河合優太 研究開発員の4名。彼らは、月面で「居住」と「移動」を両立させる“世界初”の宇宙機「有人与圧ローバー」の開発に携わるメンバーです。

登壇者からは、アルテミス計画の中で日本が担う役割と、有人与圧ローバーが果たす使命について説明がありました。有人与圧ローバーは、月面に滞在しながら移動ができる“動く居住空間”として、将来的な火星探査へとつながる重要な技術基盤となるものです。「月にどうやってこの巨大な探査車を運ぶのか」「どのように持続的な探査を実現するのか」――その一つひとつに、開発現場での知恵と工夫が込められています。

講演では、まず“宇宙服を着ずに活動できる環境”をつくることの難しさに触れ、生命維持装置や熱制御システムなどの課題を紹介。また、有人与圧ローバーがどのように月面で自律走行するのかをわかりやすく解説しました。さらに、重力や地形が地球とはまったく異なる月面で「走る」ことの難しさ、そしてその挑戦を支える技術開発の最前線についても語られました。

(C)JAXA

そして、第2部のスペシャルゲストとして、つい先日まで宇宙に滞在していたJAXA大西卓哉宇宙飛行士が再び登場。会場からは驚きと歓声が上がりました。

トークセッションでは、大西宇宙飛行士を交えて、有人与圧ローバーの開発や、宇宙から見た地球の美しさ、そして人類が月に向かう意義について語られました。

なかでも印象的だったのは、大西宇宙飛行士が「ぜひ、自分を月に連れて行ってほしい」と、有人与圧ローバーチームに熱く語りかけた瞬間。言葉の端々から、心の底から月に行きたいという想いがあふれ出ており、会場全体がその熱意に包まれました。

(C)JAXA

また、質疑応答では、子どもから大人まで多くの手が挙がり、「宇宙で過ごすのに大切なこととは何ですか?」「宇宙飛行士は、宇宙にいるときに風邪や病気はひきますか?」といった素朴な質問まで熱心なやり取りが続きました。

有人与圧ローバーは、単なる宇宙機ではなく、人類が「宇宙に暮らす」という新たな時代の象徴。その技術的挑戦と情熱を間近に感じながら、参加者の多くが、月への思いを新たに描いているようでした。

(C)JAXA

第2部の中で印象的だったのは、観覧席の一角にいた一人の少年の姿でした。

上映が始まる前は、歩き疲れたのか、少し疲れた様子で顔を伏せ、涙ぐんでいた少年が、映像が始まると次第にスクリーンに引き込まれ、目を輝かせながら見入っていました。

そしてイベントが終わる頃には、満面の笑みを浮かべ、帰り際には、「来てよかった!すごく楽しかったです! ありがとうございます!!」と元気に挨拶をして会場を後にしていったのです。

その姿は、月や宇宙が持つ“人の心を動かす力”を何よりも雄弁に物語っていました。

会場には、「ありがとうございます!」という感謝の言葉があふれ、登壇者も来場者も、互いに感謝を伝え合っていました。その光景は、まるで私たちの未来を優しく育んでいく希望の種のようでした。

未来でも、きっとこの“ありがとう”の連鎖が続いていくことでしょう。

(C)JAXA

■大阪・関西万博JAXA常設展示ブース 関係者一同より

この半年間、JAXA常設展示ブースに足を運んでくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。

ご来場いただいた方々の感想や眼差しの一つひとつから、私たちは大きな手ごたえと確かな希望を受け取りました。展示や映像に込めた想いが届き、「宇宙」と「私たち自身の生き方」とのつながりを考えるきっかけとなったことを強く実感しています。

万博を通じて、「自分もまた広大な宇宙の一部である」という感覚を共有できたことは、私たちにとってかけがえのない成果です。高精細ビジョンが映し出す宇宙の姿は、多くの方に“宇宙を生きる実感”を届けられたのではないかと感じています。

会場では「ロケットの打ち上げを見てみたい」「宇宙に行ってみたい」「将来、宇宙飛行士になりたい」という子どもたちの声も多く聞かれました。ロケットが宇宙へと飛び立つ瞬間は、圧倒的なスケール感と光に包まれ、見た人の心に深い感動を刻みます。その体験は、未来を形づくる力へとつながっていくことでしょう。

大阪・関西万博で芽生えた関心や感動が、次の挑戦や新たな夢へとつながることを願っています。

■関連リンク
● 大阪・関西万博JAXA常設展示ブース 公式特設サイト:https://expo2025.jaxa.jp/
● 「月に立つ。その先へ、」Special Talk Session(第3回) 当日の様子(ショートムービー):https://youtu.be/v4FWr6PLdys

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