プレスリリース
「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」6月11日発表
株式会社アイスタイル
2025.06.11
~キーワードは「主役級ミニコスメ」「#秋肌アラート発令中」「素髪(すがみ)ケア習慣」「五感フレグランス」「PBコスメ戦国時代」「マイ KAWAII⤴︎」~
株式会社アイスタイル(代表取締役社長 遠藤 宗、以下、アイスタイル)は、2025年6月11日(水)、「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」を発表いたしました。

「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」は@cosmeベストコスメアワードの関連企画であり、@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE/@cosme TOKYO、@cosme OSAKAでの売り上げ等の分析、その他ユーザーアンケートなど関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するべく発足された「@cosmeトレンド予測部」が、2025年の下半期のトレンドをキーワード化したものです。
「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」と同時発表となります。
※「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」の詳細は本日発表のプレスリリースを参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-bc.html


ここ数年、旅行や外出時に携帯しやすいコンパクトな化粧品、いわゆる『ミニコスメ』がジワジワと存在感を高めています。従来の実用的なニーズに加え、最近では韓国の人気コスメブランドが大手コンビニエンスストアとコラボしてミニコスメを展開して話題となったことなども、後押しになりました。
存在感の高まりと共に、最近は「必要なときにすぐ買える手ごろな価格の商品」という立ち位置からの変化が見られます。
2025年5月下旬に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート 」(以下、ユーザーアンケート)では、ミニサイズの化粧品について「定番サイズよりミニサイズの方が魅力的に感じることがある」と20代の約31.4%が、30代の約30.5%が回答。更に、「ミニサイズの化粧品は見た目もかわいいと思う」と回答した人が10代で41.6%、20代・30代でもそれぞれ30.3%となり、トレンドに敏感な若年層を中心に、“ミニコスメをあえて選ぶ”という消費行動が定着しつつあるようです。
また、@cosme TOKYOの「ミニコスメコーナー」では、今年3月のリニューアル以降、5月下旬の現在までに想定の約3.5倍
を売り上げており、連日多くのお客様でにぎわっています。
更に、クチコミにおける「ミニコスメ」というワードの出現率も、前年比6.0倍に伸長しています。
加えて、美容雑誌の付録でもミニサイズの人気は高まっており、SNS上では「欲しかったのに完売だった」「付録が豪華!軒並み完売」といった投稿が見られ、注目度の高さがうかがえます。
このようにミニサイズコスメに注目があつまっている中で注目すべきは、こうしたミニコスメが“商品やブランドとの新たな出会いの入り口”にもなっている点です。
ユーザーアンケートでは、「ミニサイズがなかったら購入しなかったであろう商品がある」と回答した人が全体の31.5%、「ミニサイズをきっかけに、現品サイズをリピート購入したことがある」と回答した人は全体の約57.1%にのぼりました。

特に、これまでマーケティング施策の一貫として店頭でパウチサンプルを配布してきたブランドにとってのミニコスメは、マーケティング施策としてパウチサンプル以上に有効であることに加えて、売上にもなるという点でもまだまだ伸びしろがありそうです。
このような背景から、今後はマーケティング施策として“あえてミニ版”を戦略的に取り入れるブランドや、“ミニサイズ製造の設備投資“を行う企業も増えていくと予想されます。
NARS JAPAN ブランドマネージャー
山中 美樹(やまなか みき)氏

こちらのアイテムは、もともと人気がありそのミニサイズの展開があることを既存の売り場で目立たせることが難しかったのが現状でした。今回(@cosme TOKYOで)ミニサイズにフォーカスした売り場展開が実現したことで、ミニサイズを売っていることの認知がより高まり新たなお客さまとの接点拡大、ご購入につなげることができたと感じます。
ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
株式会社D&ACE 営業部
市沢 彩乃(いちさわ あやの)氏

ミニバックが流行していた際に、持ち運びしていただけるサイズ感や入りやすいサイズはと考え、ミニサイズを販売するきっかけとなりました。また、通常サイズの大きさや韓国コスメのクッションファンデの中でも高めの金額設定のため、試しにくいなどの意見を参考にまずは手に取っていただき試していただくことを優先的に考え、ミニサイズを取り入れるきっかけにもなりました。
ミニサイズを展開することによりサイズ感はもちろんはじめて使用する方のお試し用や今まで愛用していただいている方の持ち運び用としての重要が高まり、次に繋がる購入の傾向にあります。
ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
特に物価上昇が続く今、見た目や価格など様々な面で魅力的なミニコスメは、「失敗したくない」という気持ちが強い生活者にとって手に取りやすく、今後ますます盛り上がりを見せそうです。

(2) #秋肌アラート発令中

近年、気候変動の影響によって季節の境目が曖昧になりつつあり、それに伴い、肌のコンディションも揺らぎが気になる時代となってきました。これまでの@cosmeトレンド予測では、その変化とともに変わる肌の状態に着目し、2024年上半期には「#夏慢性化攻略」、2025年上半期には「#気まぐれ天気プチ直し」など、天候と結びついた新たな美容トレンドを発信してきました。
そして次に注目しているのは“秋の肌荒れ”です。
ユーザーアンケートの結果をみてみると、「紫外線など、夏から蓄積した肌ダメージを感じるようになった/感じることが増えた」と全体の約66.4%が回答しており、それに伴って、その影響が続く秋の肌コンディションへの関心が高まる可能性があるといえそうです。
特に注目すべきは、肌荒れの原因として「花粉」を認識する人が増えている点です。@cosmeのクチコミでは、今年春時期に「花粉性皮膚炎」といったワードが昨対比で4.6倍と大幅に増加傾向となり、花粉と肌荒れの関係への理解が深まっていることが感じられます。更に、2023年1月~12月と、2024年1月~12月のクチコミを比較してみると「秋花粉」というワードの出現率が前年比約1.9倍に増加していたほか、「季節の変わり目」という言葉も、2024年の10月には2024年4月の比較では、10月(秋)に約1.6倍多く出現していました。

一般内科医 消化器病専門医
「むき卵肌ドクター」工藤 あき氏

ブタクサは繁殖力が非常に強く、野原や河川敷、家の庭やアスファルトの隙間など、いたるところに生育しており、花粉が小さいことから広範囲に飛散します。ブタクサ花粉症はスギ、イネ科、ヨモギに次いで4番目に多い花粉症です。近年の生活環境の変化などの影響でアレルギー疾患は増加しており、ブタクサに関しては以前から患者数は一定数いた思われる一方で、時期的に「夏風邪」と診断されてきた人も多かったようです。花粉症は口、鼻、目から入った花粉に対してアレルギー反応が起きてくしゃみ・鼻水・目の痒みなどが生じますが、花粉が肌に触れることで症状が起こるため、花粉症ではない人も花粉皮膚炎には注意が必要です。アレルギーだとは思わずについでに相談したところ。花粉皮膚炎だったというような例があります。さらに、夏は紫外線やエアコンによる乾燥によって肌にダメージが蓄積します。肌ダメージによって肌のバリア機能が低下することで、少しの刺激でも肌が荒れてしまうなど、普段肌荒れしない人でも花粉が刺激になり、花粉皮膚炎を発症してしまうことがあります。一般に植物は、気温が高いと成長や繁殖が早まることから、長引く夏の暑さによってブタクサをはじめとする秋花粉の量が増加する可能性も考えられ、「秋の肌荒れ」を感じる人が今後さらに増えるかもしれません。
さらに、一部のスキンケアブランドでも、サイトなどを通じて「秋は夏の紫外線ダメージが表面化しやすい季節」と発信しています。「肌荒れ・肌トラブル対策ケア」の代表的存在であるIHADAによると、「秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は続けていきたい」とのこと。
ユーザーアンケートで「秋の花粉による肌トラブルがある」と回答している人は、全体の約15.7%となっており、春に比べて秋の花粉による肌トラブルを明確に意識している人はまだ多くないものの、気象庁が今年6~8月の3か月予報で「今年も全国的に厳しい暑さが続く見込み」と発表するなど、2025年も夏の紫外線の蓄積ダメージが予想されることや、専門家からの情報なども踏まえると、「秋の肌荒れ対策」は新たな美容トレンドとして関心が高まりそうです。
資生堂ジャパン株式会社 ダーマ・クリニカルマーケティング部
dプログラム ブランドマネージャー
家谷 直嗣(いえたに なおつぐ)氏

2000年代頃から、花粉、PM2.5などの大気汚染物質による環境悪化に伴い、肌トラブル・肌不安を抱える方が増加しています。化粧品選択時の重視項目は「安全性が高い」「肌にやさしい」ものへとニーズが高まっており、花粉の時期は肌を外的刺激から守るだけではなく、土台から安定した肌になりたいと思っている生活者は約92%に上ります※1。dプログラムは、花粉などの外的刺激から肌を守るアレルバリアシリーズに加えて、肌環境を整え土台から安定した肌へ導く洗顔・化粧水等のスキンケアを発信することで、敏感肌の方がどんな時も自分らしくいられるようなサポートをしていきたいと考えております。花粉飛散量の増加や気候変動に伴い、花粉症を発症される方が増えていること、また花粉による肌への影響等の情報提供も増えていることから、花粉によるダメージへの注目度は年々高まりを感じております。秋花粉に悩まれる方も増えていることから、花粉等の外的要因によって乱れる肌環境を整えるスキンケア情報を積極的に発信していくことで、敏感肌症状を抱える方々の肌悩みの解決の一助になればと考えております。
※1 資生堂調べWeb調査 20-69歳女性(2023年10月 実施 n=1,000)
資生堂ジャパン ブランドマーケティング本部
ダーマ・クリニカルマーケティング部 IHADA G
ブランドマネージャー 島野 麗子 氏

秋花粉が飛ぶ、いわゆる季節の変わり目の時期には乾燥や肌荒れが多くなっております。「ブタクサ」や「ヨモギ」などの秋花粉は肌荒れの原因の一つであり、秋花粉から肌を守ることが肌荒れ対策の1つの方法であるということで、情報を発信もしておりますが、秋花粉に関わらず、季節の変わり目での急激な温度・湿度の変化による乾燥や肌荒れ、夏の紫外線ダメージが肌に出る季節など、この季節には、肌荒れ症状が出やすい季節であるため、花粉のみならず、トータルでの対策が必要になってまいります。
肌荒れの原因となる外的要因は、従来までの汗皮脂・乾燥・紫外線だけでなく、大気汚染やPM2.5、黄砂、ブルーライトなどの肌への脅威となるものも増加してきています。さらに、昨今の気候変動などで、肌が晒されている環境はよりシビアになってきたと言わざるを得ません。ストレスの増加や生活習慣の乱れなど、肌そのもののバリア機能が低下する機会も多く、外的要因の影響を受けやすくなっている現代だからこそ、日々のスキンケアで肌バリアを整える重要性とともに、外的要因から肌を守るバリア系アイテムをうまく組み合わせることが重要だと考えます。秋は花粉に限らず様々な原因で乾燥・肌荒れを実感しやすい時期です。秋花粉のみへのアプローチというよりも、秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は、引き続き続けてまいりたいと思っております。

(3) 素髪(すがみ)ケア習慣

@cosmeでは、ベストコスメアワード2024上半期トレンド予測にて、髪に手間や時間、お金をかける人が増えることを予測した「美髪課金」というトレンドキーワードを発表しましたが、最近、髪への関心が益々高まっています。
@cosme TOKYOのシャンプー・トリートメントカテゴリの2025年4月の売上高を昨年同月と比較すると、1.46倍と、店舗全体の成長以上に伸長しています。また、今回の2025上半期新作ベストコスメアワードでは、THE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」がシャンプー・トリートメントカテゴリで史上初の総合大賞に輝きました。
大賞の受賞理由を分析してみると、生活者がヘアケア商品の選択において、“効果の実感“や“成分への信頼性“などの要素を重視し始めていることがみえてきました。単なる香りやテクスチャーだけでなく、“髪質改善“や“ダメージケア“といった 機能面への意識を高めていることが伺えます。そのような流れを受け、2025年下半期は、スキンケア視点で髪と向き合う“素髪(すがみ)ケア”が一気に加速していくと予測しました。

最近は、スキンケアでおなじみの美容成分をはじめ、頭皮のエイジングケアや髪専用のUVケアなど、細分化された悩みや多様な用途に応える高機能アイテムが続々登場しています。ユーザーアンケートでは、「ヘアケアはスキンケアの延長」と回答した人が全体の約46.4%、ヘアケアアイテムは「肌質やパーソナルカラーのように自分の髪質やタイプを知りたい」と回答した人が全体の約52.9%にのぼりました。

さらに@cosmeのクチコミでは、全て昨年比で波状毛が2.0倍・うねりケアが2.4倍・太毛が2.2倍・エイジング毛が1.3倍と、より細分化された髪悩みのワードの出現率が増加しており、生活者側のリテラシーの向上もうかがえます。
今後ヘアケアアイテムはスキンケアアイテムのように「化粧品化」し、消費者は自分の肌や悩みに適した成分のアイテムを選ぶ時代となりそうです。 “第二の基礎化粧品”としてますます存在感を高めていくのか、要注目です。
株式会社I-ne
ビューティーケア事業本部 本部長
大菅 研登(おおすが けんと)氏

紫外線というと肌の日焼けが想起されますが、実は髪は顔の約3倍の紫外線を浴びています※1。紫外線で受けたダメージをしっかりケアすることは、健やかな髪や頭皮環境に導くことに繋がります。
自社で行った髪ダメージの意識調査※1では、カラー・パーマによるダメージよりも髪の日焼け(紫外線)によるダメージを気にする方が多いことが判明。こうした背景から髪の紫外線ケアニーズに応えるべく「SOLAMY」のローンチへと至りました。 発売以降SNSにて話題化し、お客様からも「髪のパサつきやごわつきが気になるので興味がある」「紫外線が気になる季節に使ってみたい」などの声を多くいただき、「髪のUV対策の必要性」や「髪のUVケア」にもご興味をもっていただけているのではと感じております。
お客様のニーズは家族で使うシャンプーから、自分だけのシャンプーへ変化。商品トレンドとしては専門家や美容インフルエンサーなどのSNSでの発話によって知識レベルが上がっているので、従来の「香り」「使用感」「ブランドイメージ」に加え、スキンケアのように「成分」「効果」「エビデンス」を重視するお客様が増加しているのではと感じています。スキンケアのように成分を押し出す商品は、業界として年々増えていると感じます。
まさにSOLAMYも紫外線ケアができる成分を配合し、日々のシャンプートリートメントによってなめらかな髪へ導くというところが特徴なので、「素の髪の美しさを底上げする」スキンケア的な発想に近いのではと感じております。
※1 I-ne調べ

続きは、下記のプレスリリースをご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
【アンケート調査概要】
調査名: 化粧品に関するアンケート
調査の方法:アンケート方式(WEB)
調査の対象:@cosmeプロデュースメンバー/女性/15~69歳
有効回答数:6,909人
調査元:株式会社アイスタイル
調査実施日:2025年5月20日(火)~5月21日(水)
【クチコミ分析概要】
分析名: @cosmeに投稿されたクチコミ(テキスト)
分析の方法:テキストマイニング
分析の対象:2024年11月1日~2025年4月30日に購入品として投稿されたクチコミ(比較対象として前年同期)
調査元:株式会社アイスタイル
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp
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株式会社アイスタイル(代表取締役社長 遠藤 宗、以下、アイスタイル)は、2025年6月11日(水)、「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」を発表いたしました。

「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」は@cosmeベストコスメアワードの関連企画であり、@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE/@cosme TOKYO、@cosme OSAKAでの売り上げ等の分析、その他ユーザーアンケートなど関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するべく発足された「@cosmeトレンド予測部」が、2025年の下半期のトレンドをキーワード化したものです。
「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」と同時発表となります。
※「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」の詳細は本日発表のプレスリリースを参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-bc.html
1.@cosmeベストコスメアワード2025 下半期トレンド予測

2.キーワード詳細
(1) 主役級ミニコスメ
ここ数年、旅行や外出時に携帯しやすいコンパクトな化粧品、いわゆる『ミニコスメ』がジワジワと存在感を高めています。従来の実用的なニーズに加え、最近では韓国の人気コスメブランドが大手コンビニエンスストアとコラボしてミニコスメを展開して話題となったことなども、後押しになりました。
存在感の高まりと共に、最近は「必要なときにすぐ買える手ごろな価格の商品」という立ち位置からの変化が見られます。
2025年5月下旬に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート 」(以下、ユーザーアンケート)では、ミニサイズの化粧品について「定番サイズよりミニサイズの方が魅力的に感じることがある」と20代の約31.4%が、30代の約30.5%が回答。更に、「ミニサイズの化粧品は見た目もかわいいと思う」と回答した人が10代で41.6%、20代・30代でもそれぞれ30.3%となり、トレンドに敏感な若年層を中心に、“ミニコスメをあえて選ぶ”という消費行動が定着しつつあるようです。
また、@cosme TOKYOの「ミニコスメコーナー」では、今年3月のリニューアル以降、5月下旬の現在までに想定の約3.5倍
を売り上げており、連日多くのお客様でにぎわっています。
更に、クチコミにおける「ミニコスメ」というワードの出現率も、前年比6.0倍に伸長しています。
加えて、美容雑誌の付録でもミニサイズの人気は高まっており、SNS上では「欲しかったのに完売だった」「付録が豪華!軒並み完売」といった投稿が見られ、注目度の高さがうかがえます。
このようにミニサイズコスメに注目があつまっている中で注目すべきは、こうしたミニコスメが“商品やブランドとの新たな出会いの入り口”にもなっている点です。
ユーザーアンケートでは、「ミニサイズがなかったら購入しなかったであろう商品がある」と回答した人が全体の31.5%、「ミニサイズをきっかけに、現品サイズをリピート購入したことがある」と回答した人は全体の約57.1%にのぼりました。

特に、これまでマーケティング施策の一貫として店頭でパウチサンプルを配布してきたブランドにとってのミニコスメは、マーケティング施策としてパウチサンプル以上に有効であることに加えて、売上にもなるという点でもまだまだ伸びしろがありそうです。
このような背景から、今後はマーケティング施策として“あえてミニ版”を戦略的に取り入れるブランドや、“ミニサイズ製造の設備投資“を行う企業も増えていくと予想されます。
NARS JAPAN ブランドマネージャー
山中 美樹(やまなか みき)氏

こちらのアイテムは、もともと人気がありそのミニサイズの展開があることを既存の売り場で目立たせることが難しかったのが現状でした。今回(@cosme TOKYOで)ミニサイズにフォーカスした売り場展開が実現したことで、ミニサイズを売っていることの認知がより高まり新たなお客さまとの接点拡大、ご購入につなげることができたと感じます。
ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
株式会社D&ACE 営業部
市沢 彩乃(いちさわ あやの)氏

ミニバックが流行していた際に、持ち運びしていただけるサイズ感や入りやすいサイズはと考え、ミニサイズを販売するきっかけとなりました。また、通常サイズの大きさや韓国コスメのクッションファンデの中でも高めの金額設定のため、試しにくいなどの意見を参考にまずは手に取っていただき試していただくことを優先的に考え、ミニサイズを取り入れるきっかけにもなりました。
ミニサイズを展開することによりサイズ感はもちろんはじめて使用する方のお試し用や今まで愛用していただいている方の持ち運び用としての重要が高まり、次に繋がる購入の傾向にあります。
ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
特に物価上昇が続く今、見た目や価格など様々な面で魅力的なミニコスメは、「失敗したくない」という気持ちが強い生活者にとって手に取りやすく、今後ますます盛り上がりを見せそうです。

(2) #秋肌アラート発令中

近年、気候変動の影響によって季節の境目が曖昧になりつつあり、それに伴い、肌のコンディションも揺らぎが気になる時代となってきました。これまでの@cosmeトレンド予測では、その変化とともに変わる肌の状態に着目し、2024年上半期には「#夏慢性化攻略」、2025年上半期には「#気まぐれ天気プチ直し」など、天候と結びついた新たな美容トレンドを発信してきました。
そして次に注目しているのは“秋の肌荒れ”です。
ユーザーアンケートの結果をみてみると、「紫外線など、夏から蓄積した肌ダメージを感じるようになった/感じることが増えた」と全体の約66.4%が回答しており、それに伴って、その影響が続く秋の肌コンディションへの関心が高まる可能性があるといえそうです。
特に注目すべきは、肌荒れの原因として「花粉」を認識する人が増えている点です。@cosmeのクチコミでは、今年春時期に「花粉性皮膚炎」といったワードが昨対比で4.6倍と大幅に増加傾向となり、花粉と肌荒れの関係への理解が深まっていることが感じられます。更に、2023年1月~12月と、2024年1月~12月のクチコミを比較してみると「秋花粉」というワードの出現率が前年比約1.9倍に増加していたほか、「季節の変わり目」という言葉も、2024年の10月には2024年4月の比較では、10月(秋)に約1.6倍多く出現していました。

一般内科医 消化器病専門医
「むき卵肌ドクター」工藤 あき氏

ブタクサは繁殖力が非常に強く、野原や河川敷、家の庭やアスファルトの隙間など、いたるところに生育しており、花粉が小さいことから広範囲に飛散します。ブタクサ花粉症はスギ、イネ科、ヨモギに次いで4番目に多い花粉症です。近年の生活環境の変化などの影響でアレルギー疾患は増加しており、ブタクサに関しては以前から患者数は一定数いた思われる一方で、時期的に「夏風邪」と診断されてきた人も多かったようです。花粉症は口、鼻、目から入った花粉に対してアレルギー反応が起きてくしゃみ・鼻水・目の痒みなどが生じますが、花粉が肌に触れることで症状が起こるため、花粉症ではない人も花粉皮膚炎には注意が必要です。アレルギーだとは思わずについでに相談したところ。花粉皮膚炎だったというような例があります。さらに、夏は紫外線やエアコンによる乾燥によって肌にダメージが蓄積します。肌ダメージによって肌のバリア機能が低下することで、少しの刺激でも肌が荒れてしまうなど、普段肌荒れしない人でも花粉が刺激になり、花粉皮膚炎を発症してしまうことがあります。一般に植物は、気温が高いと成長や繁殖が早まることから、長引く夏の暑さによってブタクサをはじめとする秋花粉の量が増加する可能性も考えられ、「秋の肌荒れ」を感じる人が今後さらに増えるかもしれません。
さらに、一部のスキンケアブランドでも、サイトなどを通じて「秋は夏の紫外線ダメージが表面化しやすい季節」と発信しています。「肌荒れ・肌トラブル対策ケア」の代表的存在であるIHADAによると、「秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は続けていきたい」とのこと。
ユーザーアンケートで「秋の花粉による肌トラブルがある」と回答している人は、全体の約15.7%となっており、春に比べて秋の花粉による肌トラブルを明確に意識している人はまだ多くないものの、気象庁が今年6~8月の3か月予報で「今年も全国的に厳しい暑さが続く見込み」と発表するなど、2025年も夏の紫外線の蓄積ダメージが予想されることや、専門家からの情報なども踏まえると、「秋の肌荒れ対策」は新たな美容トレンドとして関心が高まりそうです。
資生堂ジャパン株式会社 ダーマ・クリニカルマーケティング部
dプログラム ブランドマネージャー
家谷 直嗣(いえたに なおつぐ)氏

2000年代頃から、花粉、PM2.5などの大気汚染物質による環境悪化に伴い、肌トラブル・肌不安を抱える方が増加しています。化粧品選択時の重視項目は「安全性が高い」「肌にやさしい」ものへとニーズが高まっており、花粉の時期は肌を外的刺激から守るだけではなく、土台から安定した肌になりたいと思っている生活者は約92%に上ります※1。dプログラムは、花粉などの外的刺激から肌を守るアレルバリアシリーズに加えて、肌環境を整え土台から安定した肌へ導く洗顔・化粧水等のスキンケアを発信することで、敏感肌の方がどんな時も自分らしくいられるようなサポートをしていきたいと考えております。花粉飛散量の増加や気候変動に伴い、花粉症を発症される方が増えていること、また花粉による肌への影響等の情報提供も増えていることから、花粉によるダメージへの注目度は年々高まりを感じております。秋花粉に悩まれる方も増えていることから、花粉等の外的要因によって乱れる肌環境を整えるスキンケア情報を積極的に発信していくことで、敏感肌症状を抱える方々の肌悩みの解決の一助になればと考えております。
※1 資生堂調べWeb調査 20-69歳女性(2023年10月 実施 n=1,000)
資生堂ジャパン ブランドマーケティング本部
ダーマ・クリニカルマーケティング部 IHADA G
ブランドマネージャー 島野 麗子 氏

秋花粉が飛ぶ、いわゆる季節の変わり目の時期には乾燥や肌荒れが多くなっております。「ブタクサ」や「ヨモギ」などの秋花粉は肌荒れの原因の一つであり、秋花粉から肌を守ることが肌荒れ対策の1つの方法であるということで、情報を発信もしておりますが、秋花粉に関わらず、季節の変わり目での急激な温度・湿度の変化による乾燥や肌荒れ、夏の紫外線ダメージが肌に出る季節など、この季節には、肌荒れ症状が出やすい季節であるため、花粉のみならず、トータルでの対策が必要になってまいります。
肌荒れの原因となる外的要因は、従来までの汗皮脂・乾燥・紫外線だけでなく、大気汚染やPM2.5、黄砂、ブルーライトなどの肌への脅威となるものも増加してきています。さらに、昨今の気候変動などで、肌が晒されている環境はよりシビアになってきたと言わざるを得ません。ストレスの増加や生活習慣の乱れなど、肌そのもののバリア機能が低下する機会も多く、外的要因の影響を受けやすくなっている現代だからこそ、日々のスキンケアで肌バリアを整える重要性とともに、外的要因から肌を守るバリア系アイテムをうまく組み合わせることが重要だと考えます。秋は花粉に限らず様々な原因で乾燥・肌荒れを実感しやすい時期です。秋花粉のみへのアプローチというよりも、秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は、引き続き続けてまいりたいと思っております。

(3) 素髪(すがみ)ケア習慣

@cosmeでは、ベストコスメアワード2024上半期トレンド予測にて、髪に手間や時間、お金をかける人が増えることを予測した「美髪課金」というトレンドキーワードを発表しましたが、最近、髪への関心が益々高まっています。
@cosme TOKYOのシャンプー・トリートメントカテゴリの2025年4月の売上高を昨年同月と比較すると、1.46倍と、店舗全体の成長以上に伸長しています。また、今回の2025上半期新作ベストコスメアワードでは、THE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」がシャンプー・トリートメントカテゴリで史上初の総合大賞に輝きました。
大賞の受賞理由を分析してみると、生活者がヘアケア商品の選択において、“効果の実感“や“成分への信頼性“などの要素を重視し始めていることがみえてきました。単なる香りやテクスチャーだけでなく、“髪質改善“や“ダメージケア“といった 機能面への意識を高めていることが伺えます。そのような流れを受け、2025年下半期は、スキンケア視点で髪と向き合う“素髪(すがみ)ケア”が一気に加速していくと予測しました。

最近は、スキンケアでおなじみの美容成分をはじめ、頭皮のエイジングケアや髪専用のUVケアなど、細分化された悩みや多様な用途に応える高機能アイテムが続々登場しています。ユーザーアンケートでは、「ヘアケアはスキンケアの延長」と回答した人が全体の約46.4%、ヘアケアアイテムは「肌質やパーソナルカラーのように自分の髪質やタイプを知りたい」と回答した人が全体の約52.9%にのぼりました。

さらに@cosmeのクチコミでは、全て昨年比で波状毛が2.0倍・うねりケアが2.4倍・太毛が2.2倍・エイジング毛が1.3倍と、より細分化された髪悩みのワードの出現率が増加しており、生活者側のリテラシーの向上もうかがえます。
今後ヘアケアアイテムはスキンケアアイテムのように「化粧品化」し、消費者は自分の肌や悩みに適した成分のアイテムを選ぶ時代となりそうです。 “第二の基礎化粧品”としてますます存在感を高めていくのか、要注目です。
株式会社I-ne
ビューティーケア事業本部 本部長
大菅 研登(おおすが けんと)氏

紫外線というと肌の日焼けが想起されますが、実は髪は顔の約3倍の紫外線を浴びています※1。紫外線で受けたダメージをしっかりケアすることは、健やかな髪や頭皮環境に導くことに繋がります。
自社で行った髪ダメージの意識調査※1では、カラー・パーマによるダメージよりも髪の日焼け(紫外線)によるダメージを気にする方が多いことが判明。こうした背景から髪の紫外線ケアニーズに応えるべく「SOLAMY」のローンチへと至りました。 発売以降SNSにて話題化し、お客様からも「髪のパサつきやごわつきが気になるので興味がある」「紫外線が気になる季節に使ってみたい」などの声を多くいただき、「髪のUV対策の必要性」や「髪のUVケア」にもご興味をもっていただけているのではと感じております。
お客様のニーズは家族で使うシャンプーから、自分だけのシャンプーへ変化。商品トレンドとしては専門家や美容インフルエンサーなどのSNSでの発話によって知識レベルが上がっているので、従来の「香り」「使用感」「ブランドイメージ」に加え、スキンケアのように「成分」「効果」「エビデンス」を重視するお客様が増加しているのではと感じています。スキンケアのように成分を押し出す商品は、業界として年々増えていると感じます。
まさにSOLAMYも紫外線ケアができる成分を配合し、日々のシャンプートリートメントによってなめらかな髪へ導くというところが特徴なので、「素の髪の美しさを底上げする」スキンケア的な発想に近いのではと感じております。
※1 I-ne調べ

続きは、下記のプレスリリースをご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
【アンケート調査概要】
調査名: 化粧品に関するアンケート
調査の方法:アンケート方式(WEB)
調査の対象:@cosmeプロデュースメンバー/女性/15~69歳
有効回答数:6,909人
調査元:株式会社アイスタイル
調査実施日:2025年5月20日(火)~5月21日(水)
【クチコミ分析概要】
分析名: @cosmeに投稿されたクチコミ(テキスト)
分析の方法:テキストマイニング
分析の対象:2024年11月1日~2025年4月30日に購入品として投稿されたクチコミ(比較対象として前年同期)
調査元:株式会社アイスタイル
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp
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