↑ナポリ湾を臨むサンタ・ルチアで食べたスパゲッティ・アッレ・ヴォンゴレです。
ご覧の通り、汁気はほとんどなく、麺がスープを吸い込んでいます。
でも、決してパサパサしているわけではなく、
フライパンの中で完璧な「乳化」を起こし、
アサリの旨みを余すところなくパスタにしみこませた感じ。
もちろん、アサリ自体もすっごくおいしいのですが、
この旨みたっぷりのクリーミーな麺が・・・たまらなくおいしいんです。
ひとくち食べると、
「あぁ、、私がこれまでつくっていたスープ多めのボンゴレとはまるで違う・・・
スープとしておいしいけど、その味がパスタになじんでいなかったんだ!」と
気づきました。
「スープ多め」って、つまり、白ワインの量です。
アサリを開かせるとき、白ワインを入れますよね(水でもいいですが)。
でも、ナポリ人の作り方を見ていると、水も白ワインも加えず、
じっくり蒸すようにしてアサリを開かせるんですね。
パスタの茹で汁やオリーブオイルを少々入れる人もいますし
もちろん白ワインをアクセント程度に入れる人もいますが、入れない方が多数派。
その時点でまず違うんですね〜。
そして! ナポリでは、必ずトマトを入れます。プチトマトが多いかな?
さわやかな甘味と酸味がボンゴレのおいしさを引き立てるアクセントになるのです。
そしてもうひとつ欠かせないのがイタリアン・パセリ。
イタリア語ではPrezzemolo プレッツェモーロといいます。
たっぷり刻んで惜しみなくかけましょう!
下準備:
・アサリの砂抜きをしておく
・にんにくはしっかりたたいてつぶしておく
・イタリアンパセリをきざんでおく
・スパゲッティを茹でるお湯をわかし、塩を加える
※塩はお湯の1%の濃度(水1ℓに対して塩10g)が標準的ですが、
パスタにしっかり下味をつけたいときは2%ぐらいにしてもOK。
・お皿をあたためておく
1)フライパンににんにくと多めのオリーブオイルを入れ、弱火で加熱して香りを出します。
※イタリア人は、香りが出たらにんにくを取り出す人が多いです。
一緒に食べるときは、みじんぎりのにんにくを使いましょう。
ただし、焦げると苦みになるので要注意!
2)砂抜きしたアサリをそっと入れ、蓋をして弱火で蒸し焼きにします。
※このまま置いておけば殻が開きます。
アサリから出る水分が少ないようなら、白ワインを少々加えてアルコールを飛ばします。
イタリア人はここで白ワインを足さない人も多いです。
3)アサリの殻が開いたらトングでいったん取りだしておきます。
残ったスープにプチトマトを加え、さらに煮詰めます。
汁気が足りなければここでオリーブオイルをまわし入れてもOK。
4)スパゲッティは表示時間より2〜3分短めに茹で上げ、
3)のスープの中に投入してぐるぐるかき混ぜるようにして仕上げます。
このときにスープが乳化し、麺にも味がしみこんでいきます。
5)温めておいたお皿に盛り付け、アサリとトマトを飾って、
イタリアン・パセリを散らします。
※イタリアン・パセリはフライパンに投入して混ぜ合わせてもOK!
※フライパンにスープが残っていたら、それも残さずまわしかけましょう。
(たぶん残ってないけどねw)
魚の種類は何でもよいですが、わが家でよく使うのはタラの切り身。
お値段が手頃だし、クセがなく食べやすいです。
スズキなんかも最高ですね!
ボンゴレと同じく、にんにくとプチトマト、イタリアンパセリをお忘れなく。
あと、ブラックオリーブ、ケーパーも。
こちらはスープもおいしくいただきたいので、ボンゴレに比べると白ワイン多め。
もし味が薄いようなら、塩で調整してみてください。
※最初ににんにくを炒めるとき、アンチョビを1枚だけ加えておくのもありですが、
この時期のアサリをたっぷり使えば、アンチョビは不要です。
わが家では、南イタリアの魚醤「コラトゥーラ」をほんの少し加えたりもします。
日本の「しょっつる」や「いしる」でもOKですよ〜。
ただし塩気が強いのでほんの少し、アクセント程度で十分です!
書いているうちにまたアサリが食べたくなってきました!
わが家は今日もSPAGHETTI ALLE VONGOLE かもしれません(笑)。
旬のアサリ(4〜6月)を使いましょう。
短めの時間で茹でたスパゲッティを、アサリの旨みたっぷりのスープの中でぐるぐるかき混ぜ、
スープを乳化させながら旨みを麺にしみ込ませます。
甘さたっぷりのプチトマトとイタリアン・パセリもお忘れなく!
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます