乳化とは、本来、混じり合うことのない物質が、うまく混ざり合った状態のことを言います。
混じり合うことのない物質の代表例が、水と油です。
パスタ料理における乳化は、この本来混じり合うことのない水と油をうまく混じり合わせることになります。
もちろん、水と油は、そのままでは、永遠に混じり合うことはありません。
うまく混じり合ってもらうために、仲介役が必要になるのです。
パスタ料理における、仲介役とは、ズバリ、パスタの茹で汁です。厳密には、茹で汁に含まれる、パスタを茹でる際に出たデンプンになります。
デンプンは、水を引きつける性質と、油を引き付ける性質の両方を持っているため、水と油の両方を引き付けてうまく混ざり合わせることができるのです。
パスタソースに茹で汁を混ぜると、ソースに含まれる油分と茹で汁の水分が、茹で汁に含まれるデンプンによって乳化され、絶妙なとろみが生まれます。
乳化したソースをパスタにかけると、ソースがパスタにうまく絡んでとても美味しくなります。
1.オイルと茹で汁のバランス
パスタソースに含まれるオイルの量と加える茹で汁の量のバランスが大切になります。
加える茹で汁は、多すぎても少なすぎても、うまく乳化されません。最初は、少量を加え、様子を見ながら、少しずつ足していきましょう。
バランスはとれうまく乳化されると、ソースが白濁してとろみが生まれます。
2.パスタを茹でる時は沸騰させすぎない
グツグツと沸騰した状態で、パスタを茹でると、高温で溶け出したデンプンの影響で、仕上がりがベタベタになってしまいます。
弱火~中火程度の火加減で、小さな気泡が出る状態をキープしながら茹でていきましょう。
3.パスタが茹で上がる1分前にソースを乳化させる
ソースを乳化させるタイミングは、パスタが茹で上がる1分前くらいに行い、パスタが茹で上がったらすぐに絡めるようにしましょう。
ソースを乳化させてから時間が経てば経つほど冷えて分離しやすくなるので要注意です。
4.パスタとソースを絡める際には空気を含ませる
パスタとソースを絡める際には、空気を含ませることを意識して、絡ませるようにすると乳化が進み、さらによく絡ませることができます。
パスタ料理の仕上げとして、チーズやバターのすりおろしをプラスしてみましょう。
そうすることで、パスタ一本一本に、しっかりとソースを絡ませることができ、さらに美味しくなるようです。
パスタ料理を極めたいという方は、ソースの乳化に加え、ぜひお試しあれ!
ライター:sion
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