酸性・中性・アルカリ性はpHで分ける
洗剤はpHによって5つの液性に分けられます。
・酸性・・・・・・pH0~3未満
・弱酸性・・・・・pH3~6未満
・中性・・・・・・pH6~8未満
・弱アルカリ性・・pH8~11未満
・アルカリ性・・・pH11~14以下
0に近いほど酸性が、14に近いほどアルカリ性が強くなり、酸性・アルカリ性はそれぞれ逆の性質の汚れを中和して落とすことができます。
中性洗剤のメリット
汚れの程度にもよりますが、どちらの性質の汚れも落とすことができます。
また、素材を傷めにくいという特徴もあります。手肌にも優しいのが嬉しいポイントです。肌が弱い方はゴム手袋を着用し安全に行いましょう。
洗剤の中には混ぜると有毒なガスが発生するものもあり、塩素系と酸素系の洗剤には「混ぜるな危険」という表記があります。中性洗剤は他の洗剤と混ぜても反応しないので安心して使うことができるのも嬉しいポイントですね。
食器用、お風呂用、トイレ用、リビング用…と多種多様な洗剤がありますが、共通して含まれている成分は汚れを落とす主成分である界面活性剤です。界面活性剤は、浸透・乳化・分散作用の働きで汚れに直接作用します。
住宅用の洗剤は使用場所の汚れに特化した成分が含まれているのが特徴です。洗浄力だけを見れば、食器用洗剤だけで家中の日常的な掃除はできます。
リビング用洗剤は二度拭き不要であったり、コーティング成分が含まれている場合もありますので、用途に合った洗剤を選びましょう。素材を痛めにくいのも、中性洗剤の良いところですね。
中性洗剤は家中のお掃除に使える万能洗剤です。しかし得意不得意もあるので、注意点には気を付けて用途にあった洗剤を選びましょう。
■こんな汚れを見つけたら
中性洗剤は汚れの液性に関わらず、軽い汚れや付着したばかりの汚れを落とすのが得意です。日常的なお掃除はほぼカバーできますよね。まず中性洗剤を使ってみて、汚れが落ちにくい場合に、酸性またはアルカリ性の洗剤を使うようにしましょう。
■素材を確認して
金属面、ワックスなどの塗装面、プラスチック、ゴム、陶器類、石材など様々な素材に使うことができます。とくに大理石は酸性にもアルカリ性にも弱く、扱いにとても気を遣う高級素材であるため安心して使えるのは嬉しいですよね。
塗装されていない木造面、壁紙、布製品はそのまま使うとシミになってしまうことがあります。薄めて目立たないところで試してから使うようにしましょう。原液のまま直接つけることがないように気を付けましょう。
■汚れの種類と程度で使い分ける!
頑固な油汚れ、鍋の焦げ付き、こびりついた尿石、衣服の血液汚れなどのしつこい汚れは中性洗剤だけでは落としきることができません。熱湯につけ置きして汚れを剥がしやすくするなど工夫して、酸性やアルカリ性の洗剤を使いましょう。
■原液のまま
お風呂掃除、シンクの掃除、トイレの便器など汚れやすい場所には原液のまま使いましょう。数滴垂らして、汚れと洗剤を十分になじませてからスポンジなどでこすります。仕上げにしっかりと水で洗い流して完成です。
■薄めて拭き掃除
バケツにぬるま湯を入れ、中性洗剤を数滴垂らします。雑巾やフローリングワイパーのシートを入れて揉み洗いしても泡立たない程度が目安です。
固く絞って家中の汚れを拭き掃除します。窓ガラス、網戸、サッシ、壁、天井、床、畳、キッチン、トイレ、浴室、玄関などどこでも使えます。仕上げに水拭きして完成です♪
それぞれの場所の詳しい掃除方法を紹介していきます!
キッチンのシンクで、気になる汚れといえば水垢とヌメリです。水垢は水道水に含まれるミネラルと食品に含まれるカルシウムが混ざることで発生し、ヌメリは生ゴミなどの雑菌が繁殖することが原因です。食器用の中性洗剤の主成分である界面活性剤は汚れを泡で浮かせ、分散して取りやすくする働きをもっているので、水垢やヌメリは中性洗剤で落とすことができます。
■シンクの掃除
シンクを掃除するにはまず、食器を洗うのと同じ要領で、中性洗剤を原液のままスポンジにつけてください。そして、円を描くように泡立てながら全体をこすり洗いします。中性洗剤の成分が残っているとシミになることがあるのでよく洗い流しましょう。洗い流した後は乾いた雑巾で水を拭き取ることで水垢の付着が防げます。
■食器もキレイに
毎日使う食器も食器用の中性洗剤と洗い桶を使うことで汚れがきれいに落ちます。食器についたソースなどの汚れはキッチンペーパーや新聞紙で先に落としておきましょう。洗い桶にお湯をはり中性洗剤を数滴たらします。軽くかき混ぜ、泡が立ってから食器を入れてください。
お湯をためて洗うことで汚れが落ちやすくなります。また、お水だと油汚れが落ちにくいのでお湯を使うのがポイントです。
バスルームは濡れたり、乾いたりを毎日繰り返す場所なので水垢などの汚れもたまりやすいです。水垢は水道水に含まれるミネラル成分が結晶化したものですが、バスルームの場合は石鹸カスやシャンプー、皮脂汚れも混ざっているので、掃除を怠るとすぐに黒ずんでしまいます。
■キッチンペーパーでパックする
そこで活躍するのがお風呂用の中性洗剤とキッチンペーパーです。最近は泡タイプのものが主流なので、床や壁など汚れが気になる箇所に中性洗剤をスプレーしてください。その上からキッチンペーパーをかぶせて、もう一度スプレーします。30分間ほど放置したあと洗い流せば、黒ずんだ汚れもきれいになります。
特に汚れが気になる場合は乾いた状態で中性洗剤をスプレーしてください。乾いた状態のほうが中性洗剤の成分が気になる箇所全体に行き渡るので効果的です。
食器用の中性洗剤は素材を傷める心配が少ないので、リビングの床やフローリングの掃除にも使用可能です。
食器用の中性洗剤は泡立ちが非常に良いので水で薄めて使います。バケツ1杯の水に数滴たらす程度で良いでしょう。 かき混ぜて泡立ったところで、雑巾を使って通常の拭き掃除をします。その後、きれいな水で絞った雑巾でもう一度水拭きをしましょう。
■丁寧に水拭きしよう
中性洗剤の成分が残るとシミや変色の原因となる場合があるため、水拭きをして洗剤をしっかり拭き取ってください。中性洗剤に含まれる界面活性剤の効果で表面の皮脂汚れが浮き上がり、床やフローリングのベタついた汚れが落としやすくなるのです。少し手間はかかりますが、仕上げに乾拭きをすればさらさらがキープできます。
中性洗剤についてご紹介しました。それぞれの洗剤に得意不得意がありますが、手肌にも優しく使用範囲の広い中性洗剤はとっても役に立ちますよね。わざわざ洗剤を買い揃える必要はありません。食器用洗剤で手軽に家中のお掃除をしてみませんか?中には、傷みやすい素材もありますので、隅や角で確認してから掃除を行うのが確実ですね。この機会に、ぜひ試してみてはいかがでしょうか♪
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