もし、お箸自体が使えなくなることを寿命と定義するのであれば、お箸が折れでもしない限りは、実質いつまでも使い続けることが可能です。
それなら折れない限り買い替える必要はない、と考えてしまいそうですが、実はそうではありません。お箸自体は使えても、やはり買い替えが必要になります。そして買い替えの時期が来たら、お箸にそのサインがあらわれます。
ですから、そのサインがあらわれた時に、お箸の寿命が来たと考えましょう。塗り箸の場合は、だいたい1年くらい使用したときに、そのサインがあらわれるようです。そのため、塗り箸の寿命は、1年というのが通説となっています。
もちろん、お箸の扱い方次第で、1年よりももっと早くにサインがあらわれる場合もあるでしょうし、1年よりももっと遅くにサインがあらわれる場合もあるでしょう。
お箸の買い替えの時期を知らせるサインは、ずばり、「お箸の先端部分の塗装がはげて素地がむき出しになったとき」です。
お箸は、何度も使用して何度も洗っているうちに、次第にお箸の塗装が剥げて、やがて素地がむき出しになってしまいます。特にお箸の先端部分の塗装が剥げやすいです。箸の素地を保護するための塗装が剥げてしまうと、素地はもろにダメージを受けることになります。その結果、素地がどんどん傷んでいきますし、カビや雑菌に繁殖することによる黒ずみも生じます。
塗装が剥がれて黒ずんでいるお箸を使い続けることは、衛生上好ましくありません。食べ物を箸で口に運ぶ際に、知らず知らずに一緒にカビや雑菌を口に入れてしまっているかもしれないからです。
1.使用後すぐに洗って乾いた布で拭く
使用後にすぐに洗わずに、水に漬けっ放しにすると、お箸の素地が水を吸って膨張し、その結果、素地を傷めることになりますし、塗装も剥がれやすくなります。もちろん、一度や二度、水につけっぱなしにしたくらいでは、ダメージは、ほぼありませんが、毎日くり返されるうちに、徐々にダメージが大きくなります。
2.食器洗浄機や食器乾燥機の使用は禁止
最近では、食器洗浄機対応の塗り箸も販売されているようですが、まだまだその数は限られるようです。通常、塗り箸の多くは、高温によるダメージが極めて大きいと考えましょう。
3.日光を避ける
紫外線の刺激が塗装にダメージを与え、変色する怖れがあります。日の当たらない場所に保管しましょう。
先端が剥がれてしまった場合も、オリーブオイルや食用の椿油を塗りこんでお手入れすることで、素地をある程度保護することができるようです。しかし、やはり衛生面を考えれば、塗り箸の買い替え時期のサインが出た、そのタイミングでの買い替えをおすすめします。
ライター:sion
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