実は、これまで使用されてきた旧洗濯表示マークは、 日本国内でしか通用しないマークでした。そのため、輸出入の際に、洗濯表示のタグを付け替える必要が生じることをはじめ、海外旅行で衣料品を購入した場合、洗濯の方法がわからないなど、何かと不都合なことが多くあったようです。
そのような経緯もあって、2016年に洗濯表示のマークを、国際標準化機構(ISO)の規格国際規格に統一させるということが決定しました。ちなみに、国際標準化機構の規格の方も、日本のことを考慮して、新しいものに改正されたようです。
旧表示マークは、6分類の22種類でしたが、新洗濯表示マークは、7分類の41種類になっています。
旧洗濯表示マークは、洗い方に関するマーク(7種類)、漂白可否に関するマーク(2種類)
アイロンのかけ方に関するマーク(4種類)、ドライクリーニングに関するマーク(3種類)干し方に関するマーク(4種類)、絞り方に関するマーク(4種類)でした。
新洗濯表示マークは、洗濯処理に関するマーク(14種類)、漂白処理に関するマーク(3種類)、タンブル乾燥に関するマーク(3種類)、自然乾燥に関するマーク(8種類)アイロン仕上げに関するマーク(4種類)、ドライクリーニングに関するマーク(5種類)ウエットクリーニングに関する(4種類)と、分類の仕方も変わっています。
当然ですが、図柄も旧表示とは大幅に違っています。洗濯機のマークや手洗い表示のマーク、フラスコマーク、ハンガーで吊るされた衣類のマークなどは廃止されました。
新洗濯表示マークの図柄は、洗濯おけ、三角形、四角形、アイロン、円の5パターンが基本となっています。
1.洗濯おけ
家庭での洗濯の仕方を示しているマークです。
2.三角形
漂白剤の使用等に関するマークです
3.四角形
乾燥の仕方に関するマークです。〇と縦線を使用して、タンブル乾燥と自然乾燥にさらに分かれます。
4.アイロン
アイロンの仕方に関するマークです。旧表示では、「高」「中」「低」と日本語で表記されていましたが、新表示は、点(ドット)の数で表記されるようになっています。ドットの数が3で上限200℃、ドットの数が2で、150℃、ドットの数が1で上限110℃です。
5.円
クリーニングに関するマークです。ドライクリーニングに加え、ウエットクリーニングに関する表示が加わりました。「ドライ」という日本語表記の代わりに、PFWで表記されるようになっています。
新洗濯表示マークは、海外と共通になったために、海外で洋服を買う際に、洗濯表示を見て洗濯の仕方がすぐにわかるというメリットがあります。基本の5つのマークを把握しておけば、あとは、比較的簡単に覚えることができますし、よりきめ細やかな洗濯が可能になる点もうれしいですね。
ライター:sion
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