妊娠するとママの体は赤ちゃんを中心に変化していきます。妊娠中は、ホルモンバランスや背骨、子宮、骨盤などさまざまな部位が変わります。お腹の赤ちゃんを守るために脂肪がつき、背骨も少し反ってきて、出産が近づくと骨と骨をつなぐ筋肉やじん帯も緩んできます。それにより骨盤も開いてきて、最後に赤ちゃんが通れるようにまでなります。
一般的には反ってしまった背骨は産後3か月ほどで、緩んだ筋肉や骨盤は半年ほどで元に戻ると言われています。つまり出産後半年間は元の位置に戻しやすい、ということ。体型のことだけを考えるなら産後ダイエットは早いほど元に戻りやすいと言えますが、出産は体力を使う大仕事です。まずは体の回復を第一に考えましょう。
出産後、自分の体型に愕然とし、ダイエットを決心するママも少なくないようですが、じつは、先輩ママの経験を聞くと特別なダイエットをしなくても自然に痩せて元に戻るパターンがとても多も多いようです。
ダイエットの基本は運動と食事制限なのですが、出産後は前述したとおり、体にはいろいろな変化が起こるので、無理な運動や過度な食事制限はストレスや体の負担を増やすことにつながり、かえって逆効果になってしまうこともあるとか。
ただし、まったく何もしなくてもよいということでもなさそうです。
骨盤の戻るスピードは人によって異なりますが、開いたままだとたとえ体重が減ってもお腹に脂肪が残って体型が崩れてしまいます。骨盤がずれていると、内臓の位置にも影響がでますので、便秘をしたり、代謝が悪くなったりしまいます。ぽっこりお腹を治すためにも骨盤を矯正することは必要です。
とくに、産後3か月までが骨盤が締まりやすい期間と言われ、初めのうちは骨盤矯正ベルトや補正下着(ショーツ)を使ってゆっくりと自然に引き締めていくのが理想です。
そして運動代わりになるのが、赤ちゃんとのお散歩。ママにも赤ちゃんにも気分転換になり、ストレスも発散できて一石二鳥ですね。
骨盤の位置に枕を置いて仰向けに寝ているだけも骨盤の位置の矯正ができますし、腹筋などの筋トレは筋力アップになって代謝も改善されます。無理な内容ではなく、基本的には育児をしながらラクに続けられるものを見つけてください。他のダイエットと同じように継続できることが何より大切なのです。
子育てで体力も消耗する時期なので、過度な食事制限はもってのほか。間食をしたいときや甘いものを食べたいときには、果物を食べるなどして我慢しないほうがストレスが溜まりません。
注意しなければならないのは、人工甘味料の多いお菓子や、酸化防止剤などの保存料が多く含まれた食品です。母乳のママの場合は赤ちゃんの体調が悪くなったり、皮膚にぶつぶつができたり、自分自身もめまいがしたり、だるくなったりするケースもあるようです。
出産前の体型に戻るまでは3から6カ月という人が圧倒的に多く、2か月以内に戻ることや11か月以上かかるのは少数。つまり焦る必要はないということです。とはいえダイエットを開始する時期が遅すぎる場合もあります。当たり前ですが「子どもに手がかからなくなってから」と考えていては、元の体型に戻れるチャンスを失ってしまいます。忙しい育児で自分のケアを忘れがちになりますが、後で気がついたときにはもう遅いかもしれません。
当然ながら、産後には忙しい育児が待っています。一日中泣いている赤ちゃん、夜鳴き、オムツ変え、授乳など、常に目まぐるしくやることが次々と発生します。ダイエットを始めるのであれば、産後しばらくは自分の体調の回復を待ちながら、1か月検診の際にお医者さんの指導を受けたうえで、徐々始めていくのがいいかもしれませんね。ちなみに、帝王切開では自然分娩より産後の回復に長くかかるのが一般的です。その場合産後ダイエットを開始するのは、2か月後からが望ましいと言われています。とにかく無理をしないこと。例えばアロマキャンドルやお風呂でボディマッサージをするなど、ストレス解消をすることも間接的にダイエット効果を発揮してくれそうです。
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